PMSのイライラや体調不良がつらい…改善法は?【お悩み相談室】

今回は、生理前のイライラや気分の落ち込み、体調不良に悩む20代女性からのご相談です。PMSが以前よりひどくなり、仕事や日常生活にも影響が出ているそうです。
PMSの症状や付き合い方について臨床心理士がお答えします。
はじめまして。 最近、PMSの症状に悩んでいます。今までもPMSはあったんですがここ数か月が特にひどくなってきていて…生理前にひどいイライラや気分の落ち込みがあって、人に話すことが嫌になってしまいます。体もだるく、むくみや頭痛にも気づいて、仕事や日常生活が大変なことも…極力リラックスしようと心がけていますが、思うように気持ちをコントロールできません。食事や運動、サプリメントなどで改善できる方法が知りたいです。また、同じような悩みを持つ方がどのように対処しているのか、アドバイスがあれば教えてください。
(20代、女性、ハンドルネーム:モンブラン、職種:飲食)
目次
最初に
こんにちは。
ご相談ありがとうございます。毎月訪れるつらいPMSの症状に一生懸命向き合っているのですね。そんなご自身を、どうか労ってあげてください。体も心も思うように動かせない日々を過ごしながらも、こうして相談する力を持っているあなたは、十分頑張っています。
PMSは自分だけがおかしいわけではない
1. PMSはあなたのせいじゃない
PMS(※月経前症候群)は、排卵後に分泌されるホルモン(特にプロゲステロン)が影響し、心身にさまざまな不調を引き起こします。イライラや気分の落ち込み、体のむくみ、頭痛、倦怠感などは、誰にでも起こり得る自然な反応です。
つまり、「自分だけがおかしい」わけではありません。まずは、今の自分を責めないことから始めましょう。
2. 食事と運動で体調を整える
(1) 食事のポイント
– 血糖値を急上昇させる甘いものやジャンクフードを控え、バランスの取れた食事を心がけましょう。
– 特に、ビタミンB6、カルシウム、マグネシウムを含む食品(かつお、レバー、ナッツ類、海藻類など)は、イライラや情緒不安定を和らげるのに効果があるとされています。
(2) 軽い運動
– 激しい運動でなくても、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、心地よく体を動かすだけでも気分転換になります。
– 運動によりセロトニンが分泌され、気分の安定が期待できます。
3. サプリメントやセルフケアの工夫
(1) サプリメント
– カルシウム、マグネシウム、ビタミンB6のサプリはPMS症状の軽減に役立つことが研究でも示されています。- ただし、どのようなサプリメントを選べば良いかは個人で異なります。一度婦人科に相談してみましょう。
(2) リラックス法
– 温かいハーブティー(カモミールやレモンバームなど)を飲む
– 好きな音楽を聴きながらゆったりとした時間を過ごす
– 短時間の昼寝や、深呼吸を意識的に行う
こうした小さなセルフケアの積み重ねが、心と体の余裕につながります。
4. 同じ悩みを持つ人たちの声
PMSに悩む多くの人たちは、
– 無理をしない日を作る
– 頑張れない日があっても”そういう日”だと割り切る
– 家族や友人に事前に「生理前はつらくなるかも」と伝えておく
など、周囲と協力しながら乗り越えています。
あなたも、完璧を目指す必要はありません。“今日は60%の力でOK”と思えるだけで、心がふっと軽くなるかもしれません。
最後に
PMSは”我慢するしかない”ものではありません。適切な工夫やサポートで、もっと自分らしく過ごせる日々を取り戻すことができます。
つらいときは、医療機関に相談するのもとても良い選択肢です。あなたの体と心を守るために、遠慮せずに助けを求めてくださいね。
無理せず、少しずつ。あなた自身を大切にすることが、いちばんの近道ですよ。
<参考文献・出典>※以下の文献を参考にしています
公益社団法人 日本産科婦人科学会
▶月経前症候群(PMS):https://www.jsog.or.jp/citizen/5716/
専門家がこたえます!お悩み募集中です
「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。