妊娠7週目、仕事がつらい…職場に伝えるべき?【お悩み相談室】

今回は妊娠されつわりがつらく、いつ職場に妊娠報告をするか悩まれている20代女性からのお悩みです。同僚も数人妊娠していて、報告後の反応も心配されています。
つわりと仕事の両立、職場への報告のタイミングについて心理士がお答えします。
妊娠して今7週になりました。つわりがつらく、通勤の電車やオフィスでのスタッフのにおいに悩む毎日です。まだ安定期ではなく、流産してしまう可能性があるため、職場に報告していません。ただ、仕事がつらいときもあるので本当は言いたいです。でももし流産してしまったらどうしようとか、妊娠したことを知った上司や同僚から嫌味などを言われることを恐れています。実は職場で妊娠するのが私で4人目で、3人目の方から周りの反応が少し悪いように感じていて…私も同じような反応をされるのも嫌で…安定期はまだですが報告したほうがいいでしょうか?自分のためにも伝えたほうがいいでしょうか?後押しがほしいです。
(20代、女性、ハンドルネーム:tomo、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
妊娠7週目で、つわりの中、毎日をなんとか過ごしているのですね。
「つわりはがまんするもの」と思われがちですが、そんなことありません。
外からはつらさが見えにくく、日や時間によってつらさの波があります。あなたは本当によくがんばっておられると、心から感じました。
朝の満員電車、立っているだけでつらい通勤、オフィスのにおい…。
自分ではどうにもできないつらさと闘いながら、「迷惑かけたらいけない」「仕事だからがんばらなきゃ」と、日々をやりくりしているのだと思います。
しかも、まだ誰にも伝えていない中でのこのしんどさ。
人に話すこともできず、「何かあったらどうしよう」「嫌な顔されたらどうしよう」と、頭の中では不安がぐるぐる…。もう、それだけで心身ともに消耗してしまいますよね。
妊娠の報告をするかどうか、これってすごく繊細で、個人的なこと。
だからこそ、周囲にどう思われるか、過去の同僚の出来事がちらつくことも、ものすごくよくわかります。あなたは自分のことだけじゃなくて、周囲への影響も考えている、優しい人なんだと思います。
でも、忘れないでくださいね。
ない」と思って無理を重ねるよりも、「ちゃんと今の自分を守ってあげる」ことが最優先なのです。
職場への妊娠報告タイミングはみんなが悩んでいる
「本当は言いたいけど、安定期じゃないし不安…」という思い、本当に多くの方が抱えています。
妊娠初期は、体調も心も不安定になりやすい時期。言ったほうがいいのか、それとも言わないほうが波風が立たないのか。悩みますよね。
それに、妊娠を報告したあと、万が一にでも途中で何かあったら…そう考えると、妊娠報告はとても怖いものです。
でも、無理をし続けて限界を超えてしまうより、「言ってもいいんだ」と思えるタイミングを見つけることが、あなた自身の心と身体を守る大事なステップになるかもしれません。
言いづらいなら、「直接伝える」のではなく「書類を使う」という方法もあります。ここで登場するのが「母性健康管理指導事項連絡カード」(※)です。
職場からの配慮が欲しい。無理せず伝える手段とは?
「母性健康管理指導事項連絡カード」は、医師が妊婦の体調に応じて必要な配慮を職場に伝えるための公的書類です。
たとえば「通勤緩和が必要」「においの強い場所は避けてほしい」「業務の一部制限」など、産業医ではなく主治医が内容を記載してくれるので、あなたが自分で全部説明しなくてもOK。
事業主は、母性健康管理指導事項連絡カードの記載内容に応じ、男女雇用機会均等法第13条に基づく適切な措置を講じる義務があります。
つまり、伝えたことで不利益な扱いをされることは本来あってはならないし、制度としてあなたを守る仕組みがあるということ。
このカードをきっかけに「体調を伝える」「無理せず配慮してもらう」ことが、妊娠初期のあなたにとって、とても大きな安心材料になるかもしれません。
まずは、かかりつけの産婦人科に相談してみてくださいね。
最後に
「自分の体と赤ちゃんを守るために、安心して過ごせる環境を整えること」も、お母さんの大切な仕事です。
一人で抱えこまなくて大丈夫。味方はちゃんといますよ。
これからの毎日が、少しでも穏やかで、やさしくありますように。
<参考文献・出典>※以下の文献を参考にしています
厚生労働省「働く女性の心と体応援サイト」
▶母健連絡カードについて:https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/renraku_card/
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