パートナーの食事注意が重い…プレッシャーを感じずに楽しく妊活するには?【お悩み相談室】

妊活・不妊
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妊活を始めてから、パートナーが生活習慣に厳しくなった…。
特に妊活において主体性を得にくい男性にとって、急な変化は戸惑いを感じるかもしれません。

プレッシャーを軽くしつつ協力し合うための伝え方・一緒にできる工夫を、管理栄養士がやさしく提案します。

妊活を始めてから、パートナーが急に食事にうるさくなってきました。
脂っこいものは控えよう、冷たいものはやめよう、外食は減らそう…など言われるたびに、最初はありがたかったけど、最近はプレッシャーを感じるようになっています。
自分でも気をつけているつもりなのに、もっと頑張れって言われてる気がします。
楽しく妊活を続けるには、どう声をかけたり向き合ったりすればいいのでしょうか?


(40代、男性、ハンドルネーム:島田、職種:営業)


最初に

ご相談いただきありがとうございます。妊活を始めると、食事や生活習慣に自然と意識が向きますよね。
特に「食事」は体をつくる基本だからこそ、ご自身でも気をつけているし、周囲からのアドバイスも増えやすいテーマです。

パートナーが「脂っこいものは控えよう」「冷たいものはやめよう」と言ってくれるのは、きっと“2人で頑張ろう”という気持ちの表れですね。
でも、毎回言われると「ちゃんとできていないのかな?」「もっと頑張らなきゃ」とプレッシャーに感じてしまうこともあるかと思います。

100点を目指さなくていい

管理栄養士としてよくお伝えしているのは、

バランスを整えることが大事であって、100点を目指さなくていい

ということです。

脂質も体に不可欠な栄養素ですし、冷たい食べ物も適量であれば大きな問題にはなりません。

外食も「野菜が少ないから家では補おう」「揚げ物が続いたから翌日は和食にしよう」など、
全体でバランスを取ることが大切です。

毎日の積み重ねで体は変わるので、一度の選択がすべてを左右するわけではありません

気持ちの伝え方のポイント

パートナーが細かく口にする背景には「一緒に少しでも成功率を上げたい」という不安や責任感があることが多いです。

その言葉を「批判」として受け取るとつらくなりますが、「一緒に頑張りたいんだな」という気持ちの表れと捉えると、少し見え方が変わります。

もちろん、受け止め方を変えるだけでは限界がありますが、相手の動機を理解しておくと、会話のトーンが和らぐこともあります。


「言われるとしんどい」と思ったときは、我慢せず素直に伝えることが大切です。

ただしそのときに、相手を否定する言い方ではなく、“自分の気持ち”を主語にするのがおすすめです。

たとえば

  • 「心配してもらえるのは嬉しい。でも、毎回言われるとちょっと焦っちゃうんだ」
  • 「自分なりに工夫しているから、できている部分を一緒に喜んでもらえると嬉しいな」

このように“ありがとう+お願い”のセットで伝えると、相手も受け止めやすくなります。

「制限」ではない、「プラスの工夫」

妊活の食事は、制限ではなく「プラスの工夫」で考えると気持ちが楽になります。

  • 「発酵食品を1日1回取り入れる」
  • 「一緒に作れる簡単レシピを試してみる」
  • 「外食では和食メニューを選んでみる」

など、“禁止”ではなく“楽しみながら増やす”視点を持つこと。

パートナーと一緒に買い物をしたり、「今日は納豆+野菜たっぷり丼で腸活ごはんだね」と
ゲーム感覚で取り組むと、前向きな空気に変わります。

最後に

忘れないでほしいのは、妊活は「二人で歩むプロセス」であること。
食事はもちろん大切ですが、ストレスやプレッシャーがかかるとホルモンバランスにも影響してしまいます。

だからこそ、“正しい知識”と“安心感”の両方を大切にしてください。
完璧を目指さなくても、日々の工夫が積み重なれば、体も心も妊娠に向けた準備が進んでいきます。

「今日もよく頑張ってるね」と互いに声をかけ合えること、それが何よりの栄養になりますよ


このように「食事の正しい知識」と「心を軽くする向き合い方」を両輪にすると、妊活はもっと温かく、希望のある時間になると思います。妊活と飲酒についてのご相談でしたが、
子どもを持つことがゴールではないということもぜひ覚えておいていただきたいです。

どうしてもやめられないから、今が楽しいからと過度な飲酒を繰り返しているとご自身の楽しみであるお酒をやめなくてはならないほど、健康を害してしまうこともあります。

妊活の為はもちろんなのですが、その先の未来を元気に過ごしていく為にも
過度な飲酒になっていないかどうか、見直してみてくださいね

<本記事の回答者>

山本瑠美

管理栄養士

所属:株式会社ファミワン

保育園、老人ホーム、病院での勤務経験を活かし、0歳~高齢者の食を支援しています。食事は「生きる土台」、大切さはわかっていても、乱れたり習慣を変えることが難しい場合も。まずは完璧を目指すのではなく、個人の嗜好やライフスタイルに合わせた提案を心がけています。食べることや栄養の大切さを、わかりやすく楽しくお伝えします。


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