育児で毎日いっぱいいっぱい。話したいけど話せるか自信がない…【お悩み相談室】

子育て
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イヤイヤ期の子どもに振り回されて、毎日ぐったり…。
誰かに話を聞いてほしくても
「話がまとまらないかも」「こんなこと相談してもいいのかな」
と迷ってしまうことはありませんか?

今回はそんな気持ちを抱えていっぱいいっぱいになってしまった20代ママの声に、
保育士が自身の体験を交えながら、気持ちが少しラクになる考え方や工夫をお伝えします。

子どもが2歳で、イヤイヤがすごくて毎日ぐったりです。
朝も早いし、仕事から帰ってダッシュでごはんをつくって夜寝る前までバタバタして毎日がおわります。自分なりにがんばってるのですがなんでも時間がかかってしまっていつもバタバタです。

夫と話すとほっとできるんですが、今はいそがしいみたいで、あんまり話もできなくて…。
ここでも悩み相談したいなって思ったんですけど、うまく文章にできないし、どう伝えたらいいのかもわからなくて…。

それで市がやってる育児電話相談を使ってみたいなって思ったんですけど、「こんなことで電話していいのかな」って考えちゃって、まだかけられていません。
とにかくもういっぱいいっぱいな感じで誰かに話をきいてほしいです。
でも、うまく話せる気がしないし、泣いちゃって電話どころじゃない気もするんですが、どうしたらいいでしょうか…。


(20代、女性、ハンドルネーム:あおいママ、職種:製造・工場)


最初に

ご相談いただきありがとうございます。
子育てが始まってからきっと、不安な気持ちやドキドキする思いをどこにも吐き出せず一人で頑張って抱えてきたのではないでしょうか。


子育てはどうしても「上手に出来ている人が正しい」ように見えがちです。

たくさんの保護者の方々、お子さんと関わらせていただき、私が思うことがあるので
それをお話させていただければと思います。

あなたにも目を向けて欲しいこと

私は、「保育士なのに、一つもうまくできていない」と悩み始めたことから産後鬱を経験しました。


何かと比べて出来ないと思ってしまったことが原因なのか

もっと上手に子育てができるようになりたいと希望を持ったことが
打ち砕かれたのが原因なのか

理由は今でもよくわかりません。ただ、「自分ができていない」という感覚にとても苦しみました。

だからこそ、今一生懸命育児を頑張っているお母さんたちは、どうか「できないこと」ばかりに目を向けてほしくありません

「できないことだけに着目しない」

「育児は楽しんだ方が良い」

「育児は怒らない方がいい」

こういった考えは確かに素晴らしいです。
でもみんながそこに当てはまるかと言ったら違うと思います。


子どもたちにもよく「できないことだけに着目しない」ことを伝えてきました。

「私は足が遅い」→「練習に誰より一生懸命取り組めていることが素晴らしい」

「僕は給食が全部食べられない」→「正しい姿勢で食べられることが誰よりも上手」

こうやって子ども一人一人の得意、苦手が違ってくるように、

お母さんもまた一人一人違います。

性格も動き方も、キャパの広さも、どこに力を注ぐのかも、人それぞれ

だからこそ育児はいろんな形があるのだと保育の現場で学びました。

現場で働いているとき、走って、髪を振り乱して園にお迎えに来るお母さんたちをたくさん見てきました。

「時間に追われてる~」と大変そうでも、そのお子さんたちはお母さんが大好きで

時にはわがままも言ってみるけど、頑張っているお母さんのことをちゃんと見ているんだなと、何度も感動しました。

時間がかかってしまうのはそれだけ適当でなく、一生懸命取り組んでいるから

イヤイヤでぐったりしているけど、ちゃんと向き合っているから子どもが元気に過ごせている。いっぱいいっぱいでバタバタのまま1日が終わっても、その日はちゃんと終わっているのです。

あなたが頑張っているからこそきちんと翌日を迎えられるのです。

「いっぱいいっぱいでも大丈夫」

誰かに相談したいけど、「迷惑かな」「うまく言葉にできないかな」と悩んでしまう。

でもそれは、あなたが子どものことだけでなく、周りの人のことまで考えている証拠です。

だからこそこれまでお子さんを含めて周りを大事にしてきた分

今度は自分のことを精一杯大事にしてあげてほしいと思います。

テキストの相談でもいいし、育児相談の電話が地域にあるのならそこからスタートでももちろん構いません。

いっぱいいっぱいでも大丈夫

泣いてしまっても大丈夫

うまく話そうとしなくてももちろん大丈夫です。

相手にきちんと伝えようと思わず

ご自身の気持ちが少しでも楽になるように、泣きながらでも、同じことを何回繰り返してもいいのです。

最後に

大切なのは「うまく話すこと」ではなく、あなたが少し軽くなること

どうかそのことだけを考えてご相談していただきたいと思います。

<本記事の回答者>

自分自身が子育てに悩んだ経験から、親も子どもも「自分にあったやり方」で生きられる環境の大切さを実感しました。子育ては思うようにいかないからこそ、「こうあるべき」にとらわれず、それぞれの個性も大切にした子育てのお手伝いをさせていただきたいと思っております。


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