みんな何回目で妊娠できたの?なんて妊活がうまくいかずつい考えてしまう【お悩み相談室】

妊活・不妊
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今回は、妊活を始めて半年が経つものの結果が出ず、焦りや孤独感を抱えている30代女性からのご相談です。
友人は次々と出産している中で、「なぜ自分だけが…」という思いに揺れながら、生活改善も続けているものの気持ちがつらいとのこと。

妊活中の気持ちの保ち方や前向きになれる工夫について、体外受精コーディネーターが一緒に考えていきます。

妊活を始めて半年ほどになりますが、なかなか結果が出ず、「みんなどのくらいで妊娠できたんだろう」「妊活って何回目でできた人が多いの?」と友人や先輩に聞きまわってます。
夫婦共に残業が多くて、排卵日付近にタイミングを取ろうとしても疲れててできないこともしばしばです。
基礎体温をつけたり、食生活に気を付けたりと、できる範囲での生活改善はしていますが、結果が出ないたびに焦りと不安でいっぱいになります。

周りの友人は2人目3人目と出産していて、「なぜ自分だけがうまくいかないの?」と孤独に感じてしまうこともあります。
妊活中の気持ちの保ち方や、前向きになれる考え方があれば教えていただきたいです。

(30代、女性、ハンドルネーム:Nuu、職種:事務・オフィスワーク)


最初に

妊活を始めて半年とのこと。毎月「今度こそ」と思いながらも結果が出ないと、心が揺れてしまいますよね。
基礎体温をつけたり、食事に気を配ったりと、すでにできることを続けている、その一歩一歩はしっかりと自分を支えていると思います。

それでも「どうして自分だけがうまくいかないんだろう」と感じたり、周りの友人が次々に出産していく姿に孤独を覚えたりすることは、決して特別なことではありません。
むしろ、それだけ一生懸命に向き合っている証拠です。


残業の多い日々の中で体調を整え、限られた時間の中でも夫婦で工夫しながら過ごしている、その姿自体がとても大事なことだと思います。
まずはその頑張りを「よくやってる」と素直に認めて、自分をそっと労わってあげてくださいね。

妊娠という「結果」だけにとらわれない工夫を

気持ちを保つためには、「妊娠という結果」だけを追いかけすぎないことが一つの助けになるかもしれません。
ゴールが見えにくいからこそ、その途中で小さな目標を持つことが大事です。

例えば「今月は基礎体温を続けて記録できた」「夫婦で一度はゆっくり食事ができた」など、日常のなかで達成できたことを自分に伝えてあげる。
その積み重ねが、気持ちを前向きにしてくれます。
また、食事や生活リズムを意識する習慣は、妊娠だけでなく自分の体調を守る土台にもなります。
努力していることを「できている」と受け止めることが、心を支える力になるのではないでしょうか。

気持ちを楽にする妊活の工夫

ここからは、気持ちを少し楽にしながらできる具体的な工夫をいくつかご紹介します。
まず、排卵日の“この日しか”と決めつけすぎず、排卵期の数日間を「一緒に過ごす期間」と考えるのがおすすめです。

実際には排卵の2日前から当日が妊娠の可能性が高い時期とされているので、月に数回タイミングを持つだけでも十分チャンスがあります。
厳密に一日にこだわるよりも、お互いにリラックスできる時間を選ぶ方が、かえって自然に進みやすくなります。


次に、日常の疲れを和らげる工夫です。
平日は短い時間でも一緒に食卓を囲んだり、帰宅後に5分だけストレッチをしたり。
休日は外を歩いて季節を感じるだけでも気分が変わります。
体を動かすことで血流が良くなり、ホルモンバランスも整いやすくなりますし、気持ちもほぐれやすくなります。
寝る前にはお腹や腰を温めたり、ハーブティーやアロマを取り入れて「自分をいたわる時間」として過ごすのもいいですね。

妊活だけに気持ちを向けてしまうと苦しくなることもあるので、体と心を癒す時間を意識して持つことが、結果的に妊活につながります
妊娠には心と身体を整えることが大切です。
今の自分がどれだけ頑張っているかを認め、もっと優しく接してあげてください。

また、心の面では「周りと比べる」より「自分のペース」に目を向けること。
友人と比べて焦る気持ちが出るのは自然ですが、それに飲み込まれる必要はありません。

小さな記録や日々の工夫をノートに書き留め、「今日はここまでできた」と自分に声をかけるだけでも安心につながります。

どうしても不安が強い時や、気持ちが追いつかない時は、婦人科で一度検査を受けてみるのも一つの方法です。
検査を受けることは「すぐ治療に進む」ことと同じ意味ではなく、今の自分の状態を知る手がかりになります。
そこから次のステップを考えるだけでも心が少し軽くなるはずです。

最後に

妊活は「時間との戦い」と感じてしまうこともありますが、本当は「今をどう過ごすか」が大切な鍵になります。
結果を急ぐあまり心がすり減るより、日々の生活を整え、自分を大事にすることが未来への力になります。

あなたが歩んでいる道のりは決して無駄ではなく、そのひとつひとつが未来につながっています。
どうか焦らず、自分のペースで進んでくださいね

<本記事の回答者>

加藤早紀

看護師/体外受精コーデイネーター

所属:株式会社ファミワン

不妊治療専門のアドバイザーとして、妊娠を望む方に寄り添いサポートしています。看護師や体外受精コーディネーターとしての経験をもとに、治療の選択やライフスタイルの見直し、心と体のケアまで総合的にご提案。あなたの妊活が前向きなものになるよう、丁寧にお手伝いさせていただきます。


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