私にはできない…育児に余裕がある人って何が違うの?【お悩み相談室】
今回は、育児をしている中で「育児に余裕がある人ってどうしてあんなに落ち着いて見えるんだろう」と悩む30代女性からのご相談です。
SNSに映る笑顔の親子と自分を比べてしまい、「余裕がない私はダメなお母さんなのでは」と落ち込み、家事や仕事にも追われて気持ちがいっぱいいっぱいになっているとのこと。
育児に余裕がある人との違いは何か、その背景や気持ちの整え方、自分らしく過ごすための工夫について、保育士がアドバイスします。
育児をしていると、ふと「育児に余裕がある人ってどうしてあんなに落ち着いて見えるんだろう」と思ってしまいます。
私は今、2歳の子どもを育てていて、毎日が慌ただしく、家事も仕事も中途半端。夫は協力的な方ですが、やっぱり日中ワンオペになることも多くて、正直いっぱいいっぱいです。
SNSで「今日は子どもと○○して楽しかった〜」みたいな投稿を見るたびに、自分は余裕のないダメ母なんじゃないかと落ち込みます。
時間の使い方が下手なのか、気持ちの持ちようなのか…自分なりにタイムスケジュールを組んでみたり、夜に15分だけ好きなことをする時間を作ったりもしましたが、逆に「その時間も寝た方がよかったかも」と思ってしまったりして、うまくいきません。
育児に余裕がある人って、何が違うんでしょうか。そうなれるコツがあれば知りたいです。
(30代、女性、ハンドルネーム:よゆうほしい、職種:事務・オフィスワーク)
目次
最初に
毎日育児本当にお疲れ様です。
今はSNSやネット、YouTubeなどでいろいろなご家庭の育児が目に入りやすい時代ですよね。
どうしてもよその育児と自分を比べやすくなってしまい、「自分はこの人に比べたらできていないのでは?」と感じてしまうのは、環境的にごく自然なことだと思います。
「育児に余裕がある人」が見えてくると自分は余裕がなくてダメなお母さんなんじゃないかと落ち込んでしまうこと、ありますよね。
時間の使い方が下手なのかもと悩んで
タイムスケジュールを組んだり、自分時間をつくったりしているとのこと
これは本当に素晴らしい努力だと思います!
やってみて「寝た方が良かったかな?」と思ってしまうのは、あなたが試してみて得た結果なので、悪いことでは全くないと思います。
自分に合った“余裕の形”を探そう
保育士としてたくさんのお母さんと関わらせていただき、思うことは
「育児に余裕のあるように見える人」は自分を満たす方法を見つけることが少し上手なのかもしれない!ということです。
子どもと過ごすことが純粋に好きで生きがいの人もいれば、仕事や趣味に時間をうまく使うのが上手な人もいます。
それは「できる人」「できない人」で分かれるのではなく
自分なりの満たし方、満足の仕方が違うだけのように私は感じます。
ご相談にあったように「寝た方が良かったかな」と思うのは決して悪い行動ではないと思います。
だからこそこのような取り組みで、少しでも余裕を持っていただきたいと思います。
① 自分のやりたいことを優先する
母になると「寝たいと思ってしまう自分は育児に向いてないのでは?」「疲れたと思ってしまう自分は母失格」などと、自分が思ったことをつい否定しがちになってしまいますよね。
1週間に一度だけで良いので、自分の思ったこと、やりたいことを優先してあげてほしいです。
② いっぱいいっぱいの日は「目の前の子どもを見てみる」
仕事も家事も育児もいっぱいいっぱい。
お母さんはこなすことが多すぎますよね。
どうしても採点方式になってしまい、できなかったことに目が行きがちだと思います。
うまくいかなかったな、もっとこうしてあげたらよかったと反省ももちろん大事ですが
うまくいかなかった日こそ目の前の子どもはどうか見てみてください。
子どもが楽しそうだったり、困っていなかったりすればそれで大丈夫。
自分の感情ばかりを責めずに、単純に子どもの様子を観察すると安心が生まれることもあります。
万が一泣いてばかりいたって「じゃあ明日気をつけよう」で良いと思います。
誰かのようになる必要はなく、あなたのペースで大丈夫
育児に余裕のある人のコツを知りたいとおっしゃっていただきましたが
きっとあなたはご自身で気づいていないと思いますが、
お子さんを第一に考え
「こう思ってしまう自分は良くないよな」「こういう考えは直さなきゃ」と、
自分自身にすごく厳しく過ごしてきたのだと思います。
お母さんになってまだ数年。
もちろんやりたいことだけを優先したら子育ては難しいかもしれません。
でも時には、自分のやりたいことや優先したいことをやっても大丈夫。
どうか、誰かのようになろうとせず、今のあなたが過ごしやすくなるために
あなたのやりたいことを否定せずに一つずつ叶えていってほしいです。
最後に
保育士をさせていただく中で、「自分はダメな母なんじゃないか」とご相談いただくことが何度かあります。
こういったご相談をくださる方に限って、実はとっても一生懸命でお子さん思いの方が多いです。
ただ、そのことに本人たちはなかなか気づけないんですよね。
お母さんになると、誰かから評価されたり、良さを気付かせてもらう機会がぐっと減ってしまいます。
だからこそ、そんなお母さん一人一人の育児に「それもいいですね!」と寄り添える保育士でありたいと、心から思っています。
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