はじめての妊娠、病院選びに正解はある?【お悩み相談室】
今回は、はじめての妊娠で病院選びに悩んでいる30代女性からのご相談です。
悪い口コミを見ては不安になるため、どんな軸で産婦人科を決めればいいかを知りたいとのことです。
産婦人科医や助産師との向き合い方、そして負担を減らしつつ体重管理を続ける方法について公認心理師がお答えします。
先日はじめての妊娠がわかりました。うれしさも不安も大きくて、特に「どこの病院にかかればいいのか」が本当にわかりません。
ネットで調べたり、口コミを見たりしているのですが、「ここがいい!」と決めきれず、むしろ悪いコメントが気になってしまい、どんどん不安になっています。
何を軸に病院を選べばいいのか、また、どこを見ればいい病院かわかるのかアドバイスお願いします。
(30代、女性、ハンドルネーム:CHIHIRO、職種:主婦)
目次
最初に
CHIHIROさん、ご相談ありがとうございます。
まずは、ご妊娠おめでとうございます!
うれしさと不安がある中で、ネットで情報を集め、病院選びに悩まれている様子が想像できました。
今回は、病院選びのポイントについてお伝えし、CHIHIROさんにとっての『軸』が明確になればと思います。
まずは病院に「何を求めるか」を明確にすることから
まず初めに、CHIHIROさんは病院に何を求めているでしょうか?
安心・安全・サービスなど色々な面があると思います。
妊娠・出産は経過に問題がなければ「病気」ではないため、妊婦健診や出産時のケア・サービスに力を入れている施設もあれば、異常・病気などに対応できるよう医療技術・管理体制などを優先している施設もあります。
例えば、何らかの既往疾患があり、「〇〇合併妊娠」と呼ばれるように、既往疾患の管理をしながら妊娠・出産をフォローしていく必要があれば、既往疾患の主治医から総合病院などを勧められることが多いかと思います。
そして高年妊娠や頑張った妊活の上でのご妊娠の場合は、リスク管理のために周産期母子センターのある施設を勧められる場合もあります。
通いやすさ・緊急時の対応も大切なポイント
また、通院のしやすさで選ぶ方もいらっしゃいます。
今はまだ妊娠がわかったばかりで、初めの内は4週に1回の妊婦健診ですが、妊娠週数が進むにつれ、2週間に1回、毎週と受診する頻度が増え、またお腹も大きくなるため通院時の負担も増えていきます。
そして、不安にさせるつもりはありませんが、妊娠・出産は出血や破水など予測できない事態がおこる可能性が誰しもにありますので、通院時間や緊急時にすぐに受診できるか、というのも大きなポイントになるかと思います。
自分たちの「理想の妊婦健診・出産」をイメージしてみよう
このような医療的なニーズや受診しやすさ以外では、ご自身・ご夫婦がどのような妊婦健診・出産を経験したいか、ということを考えてみられてはいかがでしょうか?
例えば、妊婦健診にご主人も同席したい、となった場合、同席できる時間帯・曜日に開院しているか、という確認が必要になります。
また、出産に立ち会いたい、となれば、ご主人やご家族の立ち合い出産が可能かどうか、という確認が必要になります。
そして担当医や担当助産師への相談・質問のしやすさを重視する方もいらっしゃいます。
(こちらは受診してみないとわからない部分ではありますが、曜日毎で担当医が変わるのであれば、受診する曜日を変更するなどで対応できる場合がほとんどです)
ケア・サービスや費用面も施設によってさまざま
また、妊婦検診時の超音波画像サービスや、産前産後のボディーマッサージなどケア・サービス、祝い膳など、その施設のケア・サービスを重視する方もいらっしゃいます。
妊婦健診や出産は異常がなければ自費診療のため、各施設毎に分娩費も異なりますので、経済的な負担から病院を選ぶ方もいらっしゃいます。
このようにその方・カップルで何を重視するかが異なりますので、CHIHIROさんご夫婦の中で何を重視したいか、がわかれば、自ずと『軸』も明確になってくるかと思います。
「口コミ」よりも、自分たちの『軸』を大切に
ネットでの口コミは、あくまで主観です。
例えば、医療的に間違ったことをしていなくても、その方が重視していた点が医療的な部分ではなく、何らかの医学的な理由などで優先すべきことがあり、その方が重視したい点が重視できなかった場合はその方にとっては、良くない評価になるかもしれません。
人それぞれ『軸』が異なるため、Aさんにとって良い施設が、必ずしもBさんにとっても良いとは限らないのが実際です。
そのため、CHIHIROさんご夫妻がどんな妊婦健診・出産をしたいのかを考え(バースプラン)、そのバースプランを叶えられるかどうかを考えながら各施設のホームページや口コミなどを参考に選ばれてはいかがでしょうか?
初めての妊娠で不安に思われることもあるかと思いますが、それ以上に妊婦生活を楽しめるよう応援しています!
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