シリンジ法で妊娠はできますか?メリット・デメリットも知りたい【お悩み相談室】
今回は、妊活を始めて1年、パートナーとの性行為に対する温度差からシリンジ法を試してみたい30代女性からのご相談です。実際に妊娠できるのか、使い方や気をつけること、メリットやデメリットなどが気になっているようです。
シリンジ法に向いている人や、シリンジ法に対する正しい知識について看護師・体外受精コーデイネーターがお答えします。
結婚して1年、そろそろ赤ちゃんがほしいと思い、妊活を始めました。夫とは仲はいいのですが、どうしても性行為に対する温度差があって…タイミングをとること自体がプレッシャーになってしまっています。そんなときに「シリンジ法」という方法があることをネットで知り、これならお互いの負担が減るかもしれないと思い試してみようかと考えています。
ただ、実際にシリンジ法で妊娠できるのか、使い方やタイミング、衛生面などの注意点が心配で…。検索しても情報がまちまちで、逆に不安が大きくなってしまいました。
シリンジ法のメリット・デメリットや、向いている人の特徴など、専門家の方に教えていただけたら嬉しいです。
(30代、女性、ハンドルネーム:そらまめ、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
結婚して1年、赤ちゃんを望んで妊活を始められたのですね。
普段は仲の良いご夫婦でも、いざ妊娠のためにタイミングを合わせようとすると、どうしても温度差が出たりプレッシャーを感じたりすることがあります。
そのたびに「うまくやらなきゃ」と気持ちが重くなってしまうのは、誰にでも起こりうる自然な反応です。
そんな中でシリンジ法という方法を知り、「これならお互いの負担が少なくなるかも」と思えたのは、とても前向きな工夫だと思います。
情報が多すぎて不安になるのも無理はありませんし、そのお気持ちを言葉にされたこと自体が大切な一歩だったのではないでしょうか。
シリンジ法とは?
シリンジ法は、ご夫婦の気持ちや体の負担を軽くできる可能性がある方法です。
ただ、安心して取り入れるには、基本的な知識や準備があるとより心強いでしょう。
排卵の時期に合わせて使うと効果的ですし、器具を清潔に保つことができれば不安も減ります。
「性行為がプレッシャーになってしまうときの助けがほしい」
「病院に行くのはまだ早いけれど工夫してみたい」という方にとっては、選択肢のひとつになりやすいと思います。
大事なのは、ご夫婦で「これなら無理なく続けられる」と思える方法を見つけること。
その積み重ねが妊活を穏やかで安心できるものにしてくれるかもしれません。
シリンジ法のメリット・デメリットなど
シリンジ法とは、専用の器具を使って精液を膣内に注入する方法で、医学的には「膣内注入法」と呼ばれることもあります。
■メリット
・性行為へのプレッシャーを和らげられる
・排卵日に合わせやすい
・痛みやストレスを減らせる
・市販のキットで自宅で試せる
■デメリット
・妊娠率が特別高くなるわけではない
・器具の扱い方や清潔さを守らないと感染のリスクがある
・膣の奥まで届かないと受精効率が下がることもある
・潤滑ゼリーや道具の種類によっては精子の動きを妨げることがある
■向いている人
・性行為に痛みや心理的負担がある夫婦
・排卵日にタイミングを合わせるのが難しい夫婦
・病院に行く前に自宅でできる工夫を試したいカップル
■注意点
・器具は必ず清潔に保ち、使い捨てタイプを利用すること
・排卵日の前後に合わせて使うことが大切(排卵検査薬で確認すると安心)
・何度か試しても妊娠が難しい場合は、婦人科で精子や排卵の状態を確認してもらうとよい
最後に
シリンジ法は「必ず妊娠できる」方法ではありませんが、夫婦が安心して続けられる工夫のひとつとして役立つことがあります。
大切なのは、心も体も無理をせず、お互いを思いやりながら進めることです。
もし不安が強くなったり結果が出にくかったりする場合は、一度専門の医師に相談することで安心につながります。
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