育児の負担はいつから楽になるのでしょうか？【お悩み相談室】

今回は、ゴールの見えない育児に不安を感じている30代女性からのご相談です。いつになったら育児の負担が軽くなるか知りたいようです。

たいへんな育児への向き合い方について、保育士がお答えします。

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最初に

毎日の育児、本当にお疲れ様です。

育児は勉強やスポーツと違って「こうしたらこうなる」「これぐらい練習すれば上手になる」というものがなく、誰かがやってうまくいったことを真似してみても、自分の子育てには合わなかったりしますよね。

夜泣きやまとまって眠れない時期、トイレにもゆっくり行けない日々、まだ言葉が通じずにもどかしい時期…。
今まさに大変さの真っ只中にいらっしゃるからこそ、「ゴールが見えない」と感じてしまうのは自然なことだと思います。

ゴールが見えない日々に感じる不安

「育児はいつから楽になるのか」
この答えは本当に子育てをするお母さんの数だけあるのだと思います。

たくさんのお子さんと関わる中で同じように保護者の方とも関わらせていただき、
お子さんの成長を見守る中で
「小さいうちは言葉も通じないし、こちらの思っていることも伝わらないから本当に大変だった」「離乳食をつくる時間が大変だった」「なかなか寝てくれなくて大変だった」
などのお声もお聞きします。

小さい頃の方が大変だった方々はお子さんが大きくなられて、意志疎通ができるようになったり、同じご飯を食べられるようになったりすることや、自分で眠れるようになったことで小さい時の方が大変だったなと思うことがあります。

「2歳過ぎると落ち着くよ」とアドバイスをくださった方はこういった見方をされているのかもしれません。

 成長とともに変わる“たいへんさ”のかたち

成長とともに、また新しい悩みが出てくるのも事実です。
小学校に入っても「まだまだ大変」と感じる方がいるのは、そういうことかもしれません。

でも、その頃にはお母さん自身の経験や対応力が確実に積み重なっています。
その力があるからこそ、同じように大変な場面でも「なんとなく乗り越えられる」と感じられる瞬間が増えていくのだと思います。

実際に現場でお母さんたちとお話をしていても、その変化を強く感じます。

経験が力になり、少しずつ楽になる

私自身も、娘の夜泣きに悩み、睡眠不足で余裕がない毎日でした。
発達や成長に関してもたくさん悩み、毎日のように泣いて過ごした日々があります。

小学生になった今、別の大変さはもちろん出てきますが、自分で寝てくれることや、朝まで私自身も眠れること、話が通じることでちょっとした衝突も話し合いができます。
そう思うと小さいころ精神的にきつかった時よりも今が過ごしやすいと感じています。

誰かが言っていたことが自分も同じではないと思っています。
「小学校過ぎても大変」という方とはきっと環境も思っていることも違うかもしれません。

ゴールを探すより、変化を信じて

1歳半は赤ちゃんと幼児の間にも感じて、自我が出てきたけど、まだまだお世話も必要で目も離せないからこそ、本当に大変だと思います。
だからこそ、日々の一生懸命さや育児の疲れから余計に先の不安も出てきてしまうと思います。

言葉が通じない子とずっと過ごす中で、楽しい時間だけではないし、イライラしたり感情的になってしまったりすることだって当たり前です。
お母さんだからいつも穏やかにはいられません。

でもちゃんと向き合って過ごされているからこそ、経験が重なり、対応できることも増えていきます。

お子さんのことを大切に思うのと同じくらいご自身のことも大切に、
「ここがゴール」という地点を目指すのではなく、
「その都度、自分に力がついていく」という変化を信じてあげてくださいね。

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