大切な家族のためにではなく「あなたも”大切な家族”」であることを忘れないでほしい【バブリーたまみ】

子育て
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バブリーたまみ

SNS総フォロワー20万人。8歳の時に母親が失踪、父子家庭で育つ。その経験を通し、「ママである自分自身を犠牲にしすぎる育児はやめよう」「ママである自分をまずは大事にしよう」というメッセージを、歌やパフォーマンス、SNSなどを通じて、日本中のママ達に伝える活動を行っている。NHKヒトものがたり・バイキング・ノンストップ等その他メディアにも多数出演。

ママ界のエンターテイナー バブリーたまみの公式ブログ:https://ameblo.jp/tamama1027

元OLの私が「バブリーたまみ」になった理由

ー「バブリーたまみ」としてSNSでの発信やイベント開催など精力的に活動されていますが、この活動を始めたきっかけを教えてください

もともとは、ごく普通のOLとして働いていて、息子と夫と3人でいたって平凡な毎日を送っていました。学生時代はムードメーカーとしてものすごい目立ちたがり屋だったのですが、「結婚したら落ち着くもの」「子どもができたら落ち着くもの」「真面目に生きよう」って勝手に思い込んでいたんですよね。

でも今思うと、すごく毎日我慢をしていて、昔の自分にフタをするというか、心のどこかで「これは本当の自分じゃない」ってモヤモヤをかかえていました。そして、それが夫への不満として爆発していましたね…。「1人で自分のペースで歩けるっていいね」「好きな時にコーヒー飲めるんだ」「会社の人とランチ行けていいね」など、あの頃は完全に被害者意識で、夫に当たり散らしていてサンドバッグ状態にしていました(笑)

そんな時に、地元の友人の結婚式で余興を頼まれたんです。「昔のおまえみたいにおもしろく盛り上げてね」とリクエストされました。

当時、ダンス部の高校生が踊るバブリーダンスがSNSで流行っていて、それを見て「バブリーっていいな、これやったら絶対おもしろい」と思って、バブリーな格好をして登場したら大ウケでした!さらに、その動画をYouTubeにアップしたら、なんと100万回再生! 

そこから、眠っていたはずの目立ちたがり屋の血が騒ぎ出しちゃったんです(笑)

ーなんと!結婚式の余興から誕生した「バブリーたまみ」なんですね

その後もバブリーたまみとして活動をしながら、会社員をして育児をしてという生活を続けていました。でも頭の中はバブリーたまみでいっぱいみたいな(笑)

バブリーたまみ一本でいこう!と決めたのは、私の力でママたちを笑顔にできると強く実感したからです。

地域の子育て広場で、バブリーたまみの姿で読み聞かせをしたり、バブリーダンスを踊ったりすると、ママたちが喜んで涙が出るぐらい笑ってくれるんですよね。

ママが笑うから子どもたちもみんな笑顔になって最高の空間になることがほんとに気持ちいいなと思って、この感じで何かしたい、何かできるんじゃないかって、、、直感ですね!

そうなったらもう四六時中「こうやったらママたちが喜ぶかも」とか「これはじめてみようかな」など、バブリーたまみとしてのアイデアがどんどん湧いてきて、いてもたってもいられず。夫に相談したら、「やりたいことをやった方がいい」って背中を押してくれて、もうその後すぐに会社に辞表を出しました!

でも、最初の有料イベントは、まさかのお客さんゼロ(笑)。でも、そこで諦めなかったんです。試行錯誤しながら、必死に発信を続けました。

活動の原動力は、自分の母親と8歳の私に伝えたいメッセージ

ーお客さんゼロでも諦めなかったというその原動力、どこからくるのか知りたいです。「バブリーたまみ」として活動を始めて変わったことはありますか

「そんなに頑張れるの、すごいね」「どこからエネルギーが来るんですか」ってよく聞かれるんですけど、自分でもびっくりするくらい、なんだかがんばれちゃうんですよね。

また、本格的にバブリーたまみとしての活動を始めたら、夫への気持ちも「感謝」に変わりましたあんなに当たり散らしていたのがウソのように、今は「ありがとう」しか出てきません(笑)過去の自分は、無意識の我慢が周囲への不満になって、イライラしていたんですよね。

自分自身を解放してあげることが、自分の家族にとっても一番大切だったんだということに気づくことができたと感じています。

あとは、幼少期の経験も活動を続けるモチベーションにすごく影響していると思っています。

実は私、8歳の時に母親が失踪しているんです。そこから「母親」という言葉が、私の中でNGワードになりました。絶対にこんなひどい母親にはならないぞとずっと思ってましたし、母親に対しては、憎しみにも似た感情を抱えていたんです。

でも、自分が母親になり、さらにバブリーたまみとしての活動の中でたくさんのママと出会うことで、当時の母親の気持ちが少し分かった気がしました。

父親の転勤で住み慣れた土地を離れて、慣れない土地での子育て、きっと孤独だったんだと思います。誰にも相談できず、追い詰められてしまったんだなと。その時の母も、もっと周囲にSOSを出して、自分を大切にしていれば、違う未来になったかもしれません…。

どんなに完璧で毎日笑顔が素敵なママに見えても、きっと何かを抱えているんです。何もない人はいない。みんな一生懸命です。だから、私はママたちに向けて「自分を大切にしていいんだよ」「我慢しなくていいんだよ」って伝えたいんです。過去の母親、そして過去の自分に向けているメッセージなのかもしれません。

イベント後に届く感謝の言葉が、活動のやりがい

ーバブリーたまみとしての活動の中で、どんな時にやりがいを感じますか?

イベント後に、ママたちから「ありがとう」の言葉やメッセージをいただくことが本当に多いんです。私の発信を通して、「我慢しなくていいんだ」「自分を大切にしていいんだ」と気づけた、と言ってくださる方もたくさんいます。

その気づきから、「新しいことを始めました」とか「病院に行ってみることにしました」「人間関係に悩んでいたけど、自分の心に正直になってその人間関係をやめてみました」など、心の変化や行動のきっかけになっていることを聞くと、めちゃくちゃうれしくてやりがいを感じますね。

ーたまみさんの言葉が、ママたちの心を救っているんですね

特に印象的だったのは、22年間摂食障害で苦しんできたママさんの話です。

その方は、ストレスなどで発作が起きた際、吐くことでしか落ち着くことができなかったみたいなんですよね。薬も効かない状態で、長い間苦しみ続けて諦めかけていた時に、私と出会ったそうです。

私の発信をみたり、ファンクラブのイベントで一緒に笑ったりする中で、症状が少しずつ治っていると連絡をもらいました。「たまみちゃんは人の命を救っているよ」って言われた時は本当に涙が出てきましたね。

他にも、「たまみちゃんの発信を見て、一人じゃないんだと思えた」「勇気を出して一歩踏み出せた」という声をいただく度に、やっていてよかったと心から思いますね。

兄弟育児、みんな可愛いけどたまに「めんどくせー」 (笑)

ーここからは少し育児をテーマにお話を聞いていきたいと思います。現在3人のお子さんの育児中だとは思いますが、兄弟を育児する中で気をつけていることはありますか

よく「兄弟は比べちゃダメ」って言われると思うんですけど…、正直、無理です!(笑)
だって、目の前にきのこの山とたけのこの山があったら、食べ比べますよね?それと同じです。目の前にそれぞれの子がいたら比べちゃうのは当たり前なんです。

長男はすごく繊細で、次男はマイペース。三男はまだ赤ちゃんだから可愛くて可愛くてしょうがない。でも「正直、今日の次男は、ちょっとめんどくさいな」とか、「長男、今日はやたらと可愛いな」とか、心の中で思っちゃうことだってあります。

大事なのは、それを絶対に言葉には出さないこと!

心の中では何を思ってもいいんです。でも子どもたちの前で言葉には出さない!めっちゃ顔や態度には出ているとは思うんですが、声に出ていなければセーフです。

そして、比べてしまってイライラした時は、「あ、私、疲れてるんだな」というサインだと思っています。そんな時は「私、がんばってるよね」「今日はゆっくり休もう」って、自分にベクトルを向けて労うようにしています。

あなたは家族にとってかけがえのないプリンセス!

ー子育てをがんばっているママたちへメッセージをお願いします

毎日がんばっているママたちへのメッセージは、「あなたは家族にとってかけがえのないプリンセスです」ですね!

プリンセスは、子どもの食べ残しを食べたりしませんよね?我慢したりしませんよね?そうです、自分のことを後回しにせず、もっとわがままになって、自分を丁寧に扱ってあげてください。

「自分を大切に」ってよく言われると思いますが、大切にするってどうやんねん?って思いませんか。

まずは自分が自分に対して「どうやってごきげんをとってあげようかな」って意識してみてください。自分で自分を押さえつけている、我慢していることに気づいていないママは多いんです。

「子どもの残り物じゃなくて、私も好きなもの食べればいいじゃん」そう思うきっかけのためにも、ぜひプリンセスになりきってみてほしいなと思います(笑)ママは「大切な家族のために私ががんばる!」って思いがちなんですけど、あなた自身も「大切な家族」であることを忘れないでほしいなと思います。

20秒でOK! モヤモヤした時は「決断を減らす」

最後に、バブリーたまみさんのリフレッシュ方法を教えてください

子育てって、毎日決断の連続で本当に疲れます。疲れていることには気づきにくいんですが、小さな決断の積み重ねが、ママの心を蝕んでいると思います。

だから、意識的に「決断を減らす時間」をつくることがすごく大切です。

たとえば、20秒間だけ目を閉じて、何も考えない時間をつくってみるとか。たった20秒でも、効果は絶大ですよ! 

他にも、私は、好きなアニメを見たり、漫画を読んだり、とにかく見るだけ聴くだけの受け身になって、頭を休ませるようにしています。

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