プレ更年期世代ですが、生理後の倦怠感がずっと続いてしんどいです【お悩み相談室】

今回は、生理後の強い倦怠感や気分の落ち込み、ホットフラッシュのような症状が続き、仕事に支障が出ていると悩む40代の女性からご相談をいただきました。
婦人科では「まだ更年期ではない」と言われたものの、つらい症状にどう向き合えばよいのか分からず不安を抱えているとのことです。

生理後に起こる不調の仕組みや、日常でできるケアについて保健師がお答えします。

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最初に

トトロさん、ご相談ありがとうございます。

婦人科で検査して更年期ではないと言われたものの、生理後の倦怠感がひどく仕事に支障をきたすほどなのですね。

倦怠感だけでなく、気分の落ち込みやホットフラッシュの症状も強いため、我慢して働くことは無理だと感じていらっしゃるのですね。

もしかすると、婦人科受診をされた際の経験から、ご自身のしんどさを「わかってもらえない」とツラい思いをされたのではないかと思いました。

専門職ということで集中力や専門的な知識が必要で、責任もあるお仕事なのかなと推察します。
トトロさんのように生理後にPMS・更年期のような症状がでる状況について説明し、日常生活を見直すきっかけになれば幸いです。

生理後に起こる「生理後症候群」とは？ 

生理が終わるころから約１週間ほどかけて、倦怠感やイライラ、気分の落ち込み、頭痛、めまい、下痢、眠気、集中力の低下など心身の不調が起こることがあります。
このような症状を医学的な病名ではありませんが、「生理後症候群」と呼ばれることがあります。

この生理後症候群の原因はPMSと同様にはっきりとはわかっていません。
しかし、ホルモンバランスの乱れによるもの、また、ホルモンバランスの乱れから生じた自律神経症状、貧血や潜在性鉄欠乏などが考えられます。

女性の場合、生理の周期によってホルモンバランスが変化し、生理の前後は特に大きく変化します。
このホルモンの分泌増や急激な減少は、そのこと自体だけでなく、自律神経の働きにも影響を与えるため、生理前後の気分やからだの不調にも影響すると考えられます。

まずは“無理をしない生活”へ

実際に、このホルモンバランスの変化はどうしようもないことですが、
その他の日常生活の中で、規則正しい生活リズム、バランスの良い食事、適度な運動、良質な睡眠、ストレスを溜め込まないなど、
一般的に健康に良いとされる習慣が推奨されますので、トトロさんの普段の生活をこの機会に振り返っていただければと思います。

しかし、規則正しい生活を、と言われると、
「頑張らなきゃ」という思いや、「それはしんどいな…」と躊躇する気持ちが生じるかもしれません。

そのため、まずは、しんどい時は自分を労わるために、
ゆったりと過ごせるようスケジュール調整をしたり、リラックスできる環境・時間を積極的にもつようにしていただきたいと思います。

また、ストレスをため込まないようにするために、ご自身にとってのストレス発散方法を探してみるのも良いと思いますよ。

貧血でなくても“鉄不足”の可能性も

また、生理の際には経血と一緒に体内の鉄分も一緒に排泄するため、
知らず知らずの内に貧血になっていたり、潜在性鉄欠乏の状態になってしまっている可能性があります。

貧血については、恐らく婦人科で血液検査をした際にも確認されていると思いますので、何も言われなければ貧血ではなかったのだと思います。

しかし、潜在性鉄欠乏の場合は、数値に異常はでないものの、体内の貯蔵鉄が減少しているために調子を崩しやすい状態です。
生理後に体調を崩しやすい方は、この鉄不足の可能性を考え、食事の内容やサプリメントなどで補給すると、倦怠感やイライラ、気分の落ち込みなどの不調が回復していく可能性があります。

冷えから来る不調にも注意を

そして、冷えによる血流不良によっても様々な不調が起こります。
特にこれからの時期、身体を冷やさないようにすることと、しっかりと温めることを心がけてくださいね。
お鍋は色々な種類のお野菜や肉類・魚類が手軽にとれ、からだも温まりますので、お勧めですよ。

最後に

プレ更年期から今後を見据え、取り組まれていくことで、
今よりも生理後の症状が和らぎ、我慢が必要のない状態になっていくことを応援しています。

　

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