産後の膝痛は「あるある」?受診の目安と自宅ケア【お悩み相談室】

子育て
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今回は、産後8ヶ月の子育て中の30代女性から、膝の痛みに悩み、受診すべきかというご相談です。
授乳や階段での違和感が続き、体重や骨盤の影響かと不安を抱えていらっしゃるとのこと。

自宅でできるケアや受診の目安について、助産師がお答えします。

生後8ヶ月の子育て中です。産後からずっと膝の痛みが続いています
朝、立ち上がるときにズキッとしたり、階段の上り下りで違和感があったり…。
授乳中のあぐらが特に痛くて、耐えきれずソファを買いました。

体重のせいなのか、骨盤が歪んでいるのか、産後あるあるでしょうか?
いったんストレッチと膝サポーターをつけて少しマシな気もしてるんですが、受診した方がいいのでしょうか。

病院に行く以外でも、自宅でできることがあれば教えてください。

(30代、女性、ハンドルネーム:momo_drop、職種:主婦)


最初に

momo_dropさん
ご相談ありがとうございます。

お子さんが生後8ヶ月ということで、ずり這いやハイハイなど動きも活発になる中で、動く度に痛みを感じるのは本当におツラいと思います。

実は産後に膝の痛みを感じる方は多いのですが、その原因と日常生活での注意点をお伝えし、momo_dropさんの膝の痛みが少しでも和らげばと思います。

産後に膝の痛みを感じる様々な原因

「立ち上がりの時にズキッと痛む」
「膝の曲げ伸ばしや正座をすると違和感や痛みがある」
「膝を動かすとポキポキと音がする」
「階段の上り下りがつらい」

など、膝関節の痛みは、何らかの原因によって関節やその周辺の腱・靭帯などに炎症が起きていると考えられます
妊娠前、妊娠中はこんなことなかったのに、なぜ?と不安になる方もいらっしゃると思いますが、出産を機に体重やホルモンバランスの変化子育てを中心とした生活などご自身の様々な変化から膝の痛みを感じる方はいらっしゃいます


妊娠中は体重増加もあり、身体を支えるために気づかないまま今までよりも膝に負担がかかっていました。
ただ、妊娠中は炎症を抑える作用をもつ副腎皮質ホルモンが多量に分泌されており、
膝関節の痛みにも気づかず過ごせていた可能性があります。
しかし、出産後はこのホルモンの分泌が減少し、
膝の炎症が表面化し、痛みを感じるようになった可能性があります



また、産後はお子さんと一緒に過ごす生活になり、筋力や活動量の低下・変化により、膝を支える力が弱まったことで、膝への負担が増えた可能性もあります。


そして妊娠・出産で骨盤が広がった状態で歪むと、膝に大きな負担がかかる可能性があります。


子育てをする生活の中で、赤ちゃんを抱っこする、しゃがむ、立ち上がるなどの動作が出産前よりも増え、膝関節に負担がかかるようになった可能性があります。


現在、お子さんが8ヶ月ということで離乳食も始まっていることと思います。
母乳育児の場合は、体重増加も気になるとは思いますが、十分な栄養を取らなければカルシウム不足となり、軟骨のクッション性が低下し、痛みにつながる可能性があります。

受診の目安

このように産後の膝の痛みは一時的なものが多いです。
痛みが長引く場合や日常生活に支障をきたすほど痛みが強い場合は
単なる関節の負担増や筋肉疲労によるものではなく、関節リウマチや変形性膝関節症などの病気が隠れている場合もありますので我慢せず早めに整形外科を受診されることをお勧めします

状態を確認した上で、大丈夫なのであれば、以下の対処法を参考に取り組んでいただければと思います。

自宅でできるケア

対処法としては、膝への負担を減らし、身体のバランスを整えることが必要です。
そのために

1.正しい姿勢を意識し、身体を歪ませないようにする
2.骨盤のゆがみを整える
3.カルシウムの吸収を妨げるリンを含むインスタント食品やスナック菓子を避け、カルシウム・ビタミンDを含む適切な栄養をとる

といった基本的な対策に加え、
現在取り組まれているストレッチやサポーターの活用も効果的です。


授乳や抱っこ、お世話をする際のポイントとしては、
どうしても前傾姿勢になり、身体のバランスが崩れやすくなるので、

・床に座らずイスやソファーに深く座り、背もたれに寄りかかって、骨盤を立てること
・片側に重心をかけるクセをなくし、左右対称の姿勢を意識し、均等に体重をかける

骨盤の歪みが気になる場合は、一度整骨院など専門家に診てもらうのも良いと思います。
ご自身の状態にあったストレッチ方法を教えてもらえる場合もありますよ。


また授乳や抱っこなどで、巻き肩・猫背になりやすいため、
背中を伸ばし、視線をまっすぐ前に向けるよう意識しましょう。

高さが足りない場合は、クッションやタオルで高さを出すと、前かがみを防ぐことができます。

最後に

ちょっとしたことですが、日々の生活の中で姿勢を意識するだけで使う筋肉も変わってきます

お子さんは成長と共に体重も増え、抱っこやおんぶの際の負担も増えていきますので、早めに対処して、momo_dropさんが今後の育児を楽しめるようになることを願っています。

 

<本記事の回答者>

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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