義両親からの「男の子がいいね」プレッシャー…赤ちゃんの性別に悩む心の落ち着かせ方【お悩み相談室】
今回は、義両親からの「跡継ぎ(男の子)」への期待にプレッシャーを感じて眠れない夜を過ごされている、30代女性からのご相談です。
夫の言葉を信じきれない不安や、周囲の風当たりを恐れを感じているそうです。
コントロールできない性別への悩みとの向き合い方や、義両親との健やかな距離感について公認心理師がアドバイスします。
晴れて妊娠したのですが、ずっと赤ちゃんの性別がどちらなのか、頭から離れません。
田舎に嫁いだこともあって、夫の両親から「やっぱり男の子だといいね」と言われるたびにプレッシャーを感じてしまいます。
夫は長男で跡継ぎの話もちらほら出ていて、夫自身は「どっちでも大丈夫だよ」と言ってくれるけど、本音はどうなんだろうって不安になります…。
私は正直どちらでも嬉しい気持ちなんですが、もし男の子じゃなかったら風当たりが強くなるんじゃないかと夜になると気を紛らわせられなくて眠れないこともあります。
性別は自分じゃ選べないし仕方ないって思いたいのに、気持ちがぐるぐるしてしまって…。どうしたら心を落ち着けられるんでしょうか。また、女の子だった場合、義両親になんて伝えればいいのかと悩んでしまいます。
(30代、女性、ハンドルネーム:とう子、職種:クリエイティブ)
目次
最初に
晴れてのご懐妊、本当におめでとうございます。
長い時間をかけてここまでたどり着かれたのだと思います。
そんな中で「赤ちゃんの性別が気になって仕方ない」というお気持ち、自然なことです。
決して浅はかでもわがままでもありません。
義両親から「男の子だといいね」と言われるたびに、心の奥がチクッと痛む。
その瞬間、「そうですね」と笑いながらも、胸の奥では「もし違ったらどうなるんだろう」とざわめく。
夜になるとそのざわめきが反響して、気づけば眠れない。
——そんな日々を想像すると、とう子さんがどれほどこのプレッシャーを抱えているかが伝わってきます。
夫の「どっちでも大丈夫だよ」という言葉も、ありがたく受け止めたい気持ちと、「本音は違うかも」という疑いの間で揺れてしまうのですね。
この“信じたいけど怖い”という感情は、パートナーとの関係を大切にしている証拠です。
愛情があるからこそ、相手の気持ちを気にしてしまうのではないでしょうか。
不安を外に出して、意識の向け先を変えてみよう
まず、性別をめぐる不安は「コントロールできないことを何とかしようとする心の反応」です。
だからこそ、完全に考えないようにするのは難しいんです。
人は「考えないようにしよう」と思うほど、余計に考えてしまう生き物ですから。
できるとすれば、考えることを止めるのではなく、“考える場所”を変えることです。
たとえば、
夜にぐるぐるしてしまうなら、ノートに「今日感じたこと」をメモして、いったん外に出してしまう。
あるいは、「男の子でも女の子でも、私ができること」をリスト化してみる。
それは、「女の子だったら髪を結ってあげたい」でもいいし、「男の子だったら図鑑を一緒に読む」でもいい。
そうやって「現実にある命をどう育てたいか」に焦点を戻すと、不思議と気持ちが落ち着くことがあります。
変えられない価値観とは戦わずに「スルー力」を磨く
そして、義両親からのプレッシャーについて。
「家を継ぐ」「跡取り」というワードは、昭和レトロなパワーワードですが、令和の妊婦さんにはちょっと荷が重いですよね。
この場合、うまく受け流すのが一番です。
「どちらでも元気ならありがたいです」
「この子の個性が楽しみです」
など、“正論だけど角が立たない返し”でOK。
世代の価値観はすぐには変わりません。
変えようと戦うより、「スルー力」を身につけた方がずっと現実的です。
自分を責めてしまう誠実なあなたに伝えたいこと
ご存知だと思いますが、性別は、父親の精子に含まれるX染色体かY染色体かで決まりますが、どちらが選ばれるかは人間の意思ではどうにもできません。
つまり、男の子が生まれるか女の子が生まれるかは、「神様のサイコロ」みたいなもの。
このことがとう子さんにとってプレッシャーになっているなら、もしかしたらあなたは「自分のせいにしてしまう傾向」がちょっと強めなのかもしれません。
でも、これはとう子さんが“誠実な人”だからこそです。
人の期待を裏切りたくない、みんなが幸せになればいい。
そのやさしさが、時に自分を縛ってしまうのかもしれませんね。
義両親へ性別を伝えるときの「伝え方」の工夫
義両親に報告する際は、できるだけ“喜びを先に出す”ようにするのはいかがでしょう。
「おかげさまで、元気な赤ちゃんが育っています」
「性別もわかりました。女の子(男の子)だそうです。私たち、とても嬉しくて!」
こう言ってから性別を伝えると、相手も「そうか、元気ならそれが一番」と返しやすくなります。
それでももし誰かが「男の子がよかったね」なんて言ってきたら、にっこり笑ってこう返しましょう。
「そうですね。でも、私はこの子でよかったなって思ってるんです」
この“柔らかい反撃”が一番効きます。
最後に
性別を超えて、とう子さんとパートナーさんが“自分たちの家族のかたち”を育てていけますように。
母子ともに健康に過ごし、無事にご出産されることをお祈りしています。
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