3歳七五三、絶賛イヤイヤ期で着物拒否!お祝いしたいのに気が重いです。乗り切り方を教えてください【保育士監修:お悩み相談室】
今回は、絶賛イヤイヤ期で着物拒否をする3歳のお子さんの七五三を前に、不安で気が重くなっている30代女性からのご相談です。
ハレの日をしっかり祝いたい気持ちはあるものの、当日の大泣きを思うと憂鬱になるようです。
親子の負担を減らし、イヤイヤ期の七五三を怒らず笑顔で乗り切るコツや考え方について保育士がお答えします。
今年、3歳娘の七五三のお祝いを予定しているのですが、絶賛イヤイヤ期の真っ最中で、無事にお参りや撮影を終えられるか本当に不安です。
周りの子より体格が小さく、普段の洋服ですら気に入らないと拒否して着てくれません。
少しでも着物に慣れてもらおうと、ネットで画像を見せたり、「今度これ着ようね」と声をかけたりはしています。ただ、本人はあまりピンときていないようで、イヤイヤと首を振るばかりでなかなか受け入れてくれません。
当日は両親も来る予定なので、もし機嫌が最悪だったらどうしようと憂鬱です。
このままだと当日は大惨事になりそうで、正直もうお祝い自体を延期した方がいいのかなと後ろ向きな気持ちになってしまいます。
乗り越え方など、アドバイスを教えていただけないでしょうか。
(30代、女性、ハンドルネーム:おひさまの外、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
イヤイヤ期ということで、その言葉を聞くと、私自身もまだまだいろいろな記憶が蘇ります。
これまで2~3歳のお子さんを担任させていただく中でも、イヤイヤ期真っ只中のお子さんはたくさんいました。
「自分が何人もいたら、あと何本も手があったら……」
と思ったこともあり、思い出すと未だに汗が出てきます。
私たちは仕事として、あの手この手でお子さんと向き合うことができますが、保護者の方にとっては毎日の子育ての中でのこと。
気持ちを切り替えることも難しく、
「もうどうしたらいいの……」
となってしまうことだってたくさんありますよね。
ましてや七五三などの行事となると、
「せっかくのお祝いなのだから、無事に終えたい」
「着物を着た姿を見たい」
という気持ちもありますし、
「当日、大変なことになったらどうしよう」
と不安になってしまうのも、とても自然なことだと思います。
そんな中で、少しでもお母さんとお子さんが気持ちよく、晴れやかな気持ちで七五三を迎えられるように、保育士としてこれまで試してきたことを、いくつかご紹介させてください。
衣装に興味を持ってもらう工夫
保育の中でも、運動会や発表会などで「衣装を着たくない」というお子さんは珍しくありません。
もちろん無理に着せることは避けたいのですが、
「できればかわいい姿を保護者の方にも見てもらいたい」
「もちろん子どもたちにも楽しく気持ちよく衣装を着てほしい」
という思いもあり、私たちもいろいろな工夫をしてきました。
好きなものを入口にする
例えば、衣装そのものに興味を持ってもらうのではなく、お子さんの「好きなもの」を入り口にする方法です。
好きなキャラクターやプリンセス、ヒーローなどのお人形やぬいぐるみに、七五三の衣装に少し似たお洋服や和柄のものを着せてみます。
「〇〇ちゃんと一緒だね」 「お揃いだね」 「かわいいね」
と、お子さんが好きなものを通して、少しずつ衣装に興味を持ってもらうという方法です。
「着物を着よう」と直接働きかけるよりも、「大好きな〇〇と一緒」というところから入ることで、自然と興味を持ってくれることもありました。
着替えることに興味をもってもらう
また、イヤイヤ期は「着物が嫌」というより、着替えるという行為そのものが嫌だったり、今は気分が乗らなかったり、ただ「イヤ」と言って自分の気持ちを表現しているだけだったりすることもあります。
そのため、「どうしたら着てくれるか」だけではなく、「どうしたら着替えることに少しでも興味を持てるか」と考えてみるのも一つかなと思います。
普段の着替えでも、なかなか着替えてくれないお子さんに対して、私たちは「着替えよう」と直接促すのではなく、そこにちょっとした楽しみを作ることもありました。
ドレッサーコーナーを準備してそのコーナーで着替えやメイクごっこをしてもらうこともありました。
(本当に簡単にカラーボックスと鏡だけでも喜ぶ子が多いです。※鏡などは危険のないように固定したり、見守りもしていました。)
選ぶことや探すことから興味をもってもらう
お気に入りのキャラクターの袋や巾着に洋服を入れておいて、
「どっちの袋がいい?」
「〇〇ちゃんのお洋服、どこに入ってるかな?」
「今日はここから選んでみようか」
など、着替えそのものではなく、選ぶことや探すことを楽しめるようにすることもありました。
七五三でも、着物そのものだけではなく、髪飾りや小物など、「これなら選びたい!」と思えるものをお子さん自身に選んでもらうのもいいかもしれません。
爪を可愛くしてそこから興味をもつこともあるかと思います。
少し準備は必要になりますが、当日を少しでも気持ちよく過ごせるのであれば、事前に「楽しみ」を作っておくことも一つの方法かなと思います。
完璧を目指さなくて大丈夫
そして、もう一つお伝えしたいのは、七五三を「完璧」に終わらせなくても大丈夫ということです。
当日はご両親やご家族が集まったり、写真を撮ったり、お店に行ったりと、お母さんは普段以上に周りにも気を遣うことがあると思います。
「ちゃんとできなかったらどうしよう」
「周りからどう思われるかな」
「せっかく来てもらったのに……」
そんなことまで考えてしまいますよね。
でも、まずは「今日、この子と一緒に七五三を迎えられたことをお祝いしよう」という気持ちを一番にしてみてもいいのではないかなと思います。
私が関わらせていただいた保護者の方でも、「衣装が着れると良いな」とたくさん心配してくれたり、迷惑を掛けないようにとしてくれていたのですが、それが逆に伝わってしまうこともあります。
お子さんは保護者の方が大好きなのでよく見ています。
そんな日だからこそ、普段はあまり買わないお菓子や、ちょっと特別なおもちゃなどを「今日はこれがあるよ」と困ったときのアイテムとして楽しみを作っておくことも、私は全然ありだと私は思います。
その日の子どもの様子を見ながら、使えそうな方法をいろいろ試してみて、「今日はここまでできたね」と思えるところで終えることも大切なのかなと思います。
写真を撮り終えたら、お参りは普段の服で…などとすることもお母さんもお子さんも穏やかに過ごせるポイントになります。
着物を着られなくても、写真がうまく撮れなくても、途中で泣いてしまっても、それで七五三のお祝いが失敗になるわけではありません。
お子さんにとっても、お母さんにとっても、一生に一度の3歳の七五三。
「ちゃんとやらなきゃ」ではなく、少しでも笑顔で、少しでも穏やかに、その日を過ごせたら十分素敵なお祝いだと思います。
最後に
少しでも参考になるものがありましたら嬉しいです。
当日が、お母さんにとってもお子さんにとっても、少しでも晴れやかで穏やかな一日になりますように。
同じ母として、そしてこれまでイヤイヤ期のお子さんたちとあの手この手で、時にはコメディアンのように時には俳優のように演技もしながら向き合ってきた保育士として、心から願っています。
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