卒乳にむけてネントレするべき？卒乳後の寝かしつけが不安です【お悩み相談室】

今回は、授乳後の寝かしつけに悩むお母さんからのご相談です。卒乳後を見据えて寝んねトレーニング（ネントレ）を検討しているものの、子どもが泣いている姿を見るのが辛く決断に迷っているご様子です。

ネントレについての考え方や、うまく寝れずに泣いてしまうお子さんに対する心持ちの対処法などを助産師がお答えします。

---

授乳で寝かしつけることは、悪いことではない

お子さんの寝かしつけについて、寝んねトレーニング（ネントレ）をするべきかどうか迷われているとのことですね。授乳後にそのまま寝落ちするのが習慣になっていると、卒乳後の寝かしつけに不安を感じるのは自然なことです。

また、ネントレをしない理由として「泣いている姿を見るのが辛い」とのことですが、それも親として当然の思いだと思います。

まず、授乳による寝かしつけ自体は決して悪い習慣ではありません。
赤ちゃんにとっては、授乳はお母さんとの大切なスキンシップの時間であり、安心できる手段の一つです。実際、多くの赤ちゃんが授乳とともにリラックスし、自然と眠りにつくものです。そのため、「授乳で寝る習慣があるから将来的に困る」と必ずしも考える必要はありません。

卒乳後のことを考えたときに「授乳以外の方法で眠る習慣をつけたい」と思われるのなら、徐々に新しい寝かしつけ方法を取り入れるのも良いかもしれませんね。ネントレにはさまざまな方法がありますが、決して「泣かせること」が目的ではなく、お子さんが一人で眠る力を少しずつ養うための手段と捉えてみてください。

ネントレに悩んだら自分の気持ちを振り返る

ネントレにはいくつかのアプローチがあります。
例えば、少しずつ授乳以外の寝かしつけ方法に慣れさせる「優しいネントレ」の方法もあります。
たとえば、授乳で寝落ちするのを避けるために、寝る前に少し抱っこで揺らしたり、トントンして落ち着かせる方法を試すことができます。また、最初は授乳後に目を覚ました状態で布団に置き、お母さんがそばにいてトントンしながら寝かしつけると、授乳以外の方法にも少しずつ適応できるかもしれません。

一方で、ネントレを急激に取り入れることでお子さんが大きく泣き、それを見てお母さんが強いストレスを感じてしまうようであれば、無理に進める必要はないかと思いますよ。

ネントレはお母さんとお子さんの両方が安心できる形で行うことが大切です。無理にトレーニングを進めることで、お母さん自身がつらくなり、精神的に負担を感じるようでは本末転倒です。

また、赤ちゃんの気質によっても適した方法が変わってきます。
比較的環境の変化に順応しやすい赤ちゃんならば、少しずつ寝かしつけの方法を変えていくことで、自然と一人で眠れるようになることもあります。逆に、環境の変化に敏感で、お母さんのぬくもりがないと眠りにくい赤ちゃんの場合は、焦らず、少しずつ新しい方法を試していくのが良いでしょう。

実際のところ、卒乳のタイミングで自然に寝かしつけの方法が変わることもあります。授乳がなくなることで、赤ちゃん自身が「別の方法で寝る」という流れを受け入れやすくなる場合もあります。
そのため、今すぐにネントレを始めなければならないというわけではなく、卒乳によって自然に起こる変化を待つのもいいと思いますし、お子さんの成長に合わせてタイミングを見ながら進めるのも一つの方法です。

寝かしつけの正解はひとつじゃない！お母さんが納得できる方法を

どの方法を選ぶにしても、お母さんが納得できることが最も重要です。お母さんが「これならできる」と感じる方法を選ぶことで、赤ちゃんも安心しやすくなります。お母さんが落ち着いた気持ちでいられることが、赤ちゃんの安眠にもつながります。

どのような選択をしても、焦らず、お子さんの様子を見ながら、ゆっくりと最適な方法を探していってくださいね。

---

専門家がこたえます！お悩み募集中です

「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。

毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください（匿名でお寄せいただけます）。