長期入院後の体力低下…ワンオペ2人育児への不安をどう乗り越える?【お悩み相談室】

出産を控え、長期入院で体力が落ちた中、元気な長男と新生児のお世話を同時にできるか不安を抱える30代女性からのご相談です。
同じ経験を持つ不妊ピア・カウンセラーが、回復の工夫や上の子との関わり方、手抜き育児のコツなどをお伝えします。
もうすぐ2人目の出産を控えているのですが、2人育児が本当にできるのか不安でたまりません。現在34週で切迫早産のため入院しており、約3ヶ月近く絶対安静の生活が続いています。その間、1歳7ヶ月の長男は両親や義両親に見てもらっていますが、私は体力も落ちていて、元気いっぱいの長男と新生児のお世話を同時にこなせるのか心配です。長男も久しぶりに会う私に戸惑うかもしれないし、私自身、育児の感覚を忘れかけています。出産後は平日ワンオペになる予定なので、余計に不安です。同じような経験をされた方がいたら、どう乗り越えたか教えていただけませんか?
(30代、女性、ハンドルネーム:れいな、職種:主婦)
最初に
れいなさん、ご相談ありがとうございます。
実は私も、1人目の妊娠中に、29週で切迫早産と診断され、そこから37週の予定帝王切開まで、約2ヶ月半もの間、入院生活を送っていました。ベッドの上で絶対安静の日々でした。
あの時の不安は、今でも鮮明に覚えています。
「このまま無事に産めるだろうか?」
「入院中に体力が落ちて、退院後すぐに新生児のお世話なんてできるのだろうか?」
れいなさんが今感じていらっしゃる不安と、同じ気持ちでした。
だからこそ、れいなさんの状況がどれほど大変で、どれほど心細いか、痛いほどよくわかります。
出産後は無理せず回復を優先して
私の場合は帝王切開だったため、術後の回復にも時間がかかりました。
退院して自宅に戻った時、まず感じたのは「体が鉛のように重い・痛い」ということでした。
ベッドの上で過ごした期間が長かったため、少し歩くだけでも息が上がり、出産後NICUに入院した子供に会いに行くのにも一苦労でした。
ぜひ退院直後は、無理に動こうとせず、本当に必要最低限のことだけをこなすようにしてください。
私は、授乳とオムツ替え以外はほとんど寝て過ごし(なんならおむつ替えも夫に託し)、家事などは夫や母に頼りきりでした。
体力は、少しずつ、確実に回復していきます。焦って無理をすると、かえって回復が遅れたり、体調を崩したりしてしまいます。
育児ブランクがあっても大丈夫
私はその後、もう1回出産しているのですが、4歳差での育児でした。
4年のブランクがありましたので「上の子の育児、どうやってたっけ?」と不安になりましたが、赤ちゃんを抱っこした瞬間、不思議と体が動きました。
新生児のお世話は、長男さんの時と全く同じではありませんが、基本的なことはすぐに思い出せます。
もし忘れてしまったと感じても、それは当然のこと。また一から学ぶ気持ちで、ゆっくり慣れていけば大丈夫です。
上の子と赤ちゃんをつなぐ声かけ
そして久しぶりの再会、長男さんが戸惑っているように見えても、焦らず、まずは「ママだよ、会いたかったね」と優しく声をかけ、長男さんのペースに合わせてあげるといいと思います。
長男さんが赤ちゃんに興味を示したら、「〇〇(長男の名前)の弟/妹だよ」「〇〇が来てくれて、赤ちゃんも嬉しいね」と声をかけてみてください。
そしてできる範囲で「お手伝い」をお願いし、「ありがとう、助かるよ!」と感謝を伝えることで、長男さんも「自分もお兄ちゃんとして役に立っている」と感じてくれるようになると思います。
手抜き育児も賢い選択のひとつ
実は初産が多胎妊娠・出産だったのですが、退院後「完璧な育児はできない」と悟りました。徹底的に「手抜き」を心がけました。
食事はほぼ自分では準備せず、宅配やミールキットや冷凍食品、レトルトをフル活用。
部屋が散らかっていても、最低限の片付けで良しとしました。
「手抜き」は、決して悪いことではありません。
むしろ、自分と家族を守るための「賢い選択」です。
「誰かに頼ることは、決して甘えではない」ということを念頭に、れいなさんも、利用できるサービスは積極的に調べて、活用してみてください。
最後に
体が疲れていると、心も疲弊しやすくなります。
私は、赤ちゃんが寝ている隙に、とにかく一緒に寝たり、短い時間でもSNSを見たりして、気分転換を図っていました。
たとえ数分でも、「自分だけの時間」を持つことが、ワンオペを乗り切る上で非常に重要です。
完璧なママを目指さなくて大丈夫です。
れいなさんが笑顔でいることが、お子さんたちにとって一番の幸せです。
どうかご無理なさらないでください。心から応援しています。
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