育児情報を交換したいのに、支援センターに通ってもママ友ができないです【お悩み相談室】

子育て
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今回は、2歳の娘さんを育てながら地域の支援センターを巡る30代の主婦の方からのご相談です。ママ友グループに入れず孤独を感じ、「娘に友達を作ってあげられない」と自分を責めているとのこと。

ママ友との関係作りに悩む方に向けて、心理士が心の持ち方や他のママさんとのつながり方のヒントをお届けします。

2歳の娘がいます。1歳の頃から地域の支援センターに通っていますが、既にできているママグループに入れず孤独を感じています。地域にある5箇所の支援センターを順番に利用していますが、どこの支援センターでもある程度のママ友グループがあるようです。私からグループに入っていく勇気が持てず、娘にも「友達」という存在ができていないように思います。私自身、孤独感と子育て情報から取り残されてるのでは?という焦りと、なかなか友達を作ってあげられずにいて娘に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
これから幼稚園に向けて情報交換や子育て相談ができるママ友を作りたいです。アドバイスをいただけたら嬉しいです。
(30代、女性、ハンドルネーム:40W、職種:主婦)


最初に

ご相談ありがとうございます。
支援センターでの居心地の悪さ、とてもリアルに伝わってきました。

楽しそうに話しているママたちを横目に、ぽつんと一人で子どもを見守る時間。

あの空気って、思った以上に心にグサッときますよね。

私は支援センターでお仕事をしていたことがあります。

なかなか輪に入れず悩んでいるママさんのお話を伺っているとき、「友達を作りたい」「私だけじゃなく子どものためにも、勇気を出したい」という切実な思いを感じていました。

しかもあなたは、5箇所もの支援センターを巡ってこられた。

勇気を振り絞って行動してこられたその姿勢に、大拍手を送りたいです。よくがんばってこられましたね。

「孤独を感じる」と言葉にしてくださったこと自体も、簡単なことではなかったのではないでしょうか。

「娘に友達を作ってあげられない自分はダメな母親なんじゃないか」と思ってしまうお気持ち、本当に切実ですよね。

でも、それは「娘のために」と強く思っているからこそ出てくる感情なんです。

あなたがご自身のことを責めるくらい、娘さんのことを思いやっている証です。

子どもはきっと、そんなお母さんの背中を見て育っています。

たとえまだ「お友達」がいなくても、いつも自分を想ってくれるお母さんがいる

それは、2歳の彼女にとってかけがえのない「居場所」になっているのではないでしょうか。


共感からつながって「声のかけやすい人」へ

ママ友って、実は「目的」が先に立ってしまうと、少しハードルが高くなることがあります。

「情報交換したい」「子育て相談したい」と思って声をかけても、なかなか距離が縮まらないことってありますよね。

でも、ちょっとした日常の共感から始まる関係って、案外長続きするものです。

「わかります~、うちも朝はずっと泣いてて…」とか、「ごはん、全然食べてくれないんですよ~」なんて、つぶやくだけでいい

そこから「あ、うちも!」と返ってくるかもしれません。

最初は輪の外にいるように感じても、少しずつ「声のかけやすい人」になっていくことは十分に可能です。

そして、「グループ」に入ることだけがママ友づくりの道ではありません

1対1のつながりを積み重ねていくことも、とても価値があります

他のママさんとつながる方法

もうすでに試されたかもしれませんが、たとえば次のような方法もあるかもしれません。

一時預かりや親子サークルなど、少人数の場に参加する

支援センターで開催されている催し物で、グループワークをするような回に参加してみる(わらべうたや、折り紙教室など)

子育て系SNS(地域ママの掲示板など)を活用し、顔の見えない関係から始めてみる

支援センターのスタッフさんに、「同じくらいの月齢のお子さんをもつママで、気軽に話せる方はいませんか?」と相談してみる

また、ママ友がいても「情報格差」がなくなるわけではありません

子育ては日々のトライ&エラーの連続。

だからこそ、あなたが見つけた“うちの子に合うやり方”が、誰かの参考になる日もくるかもしれません

最後に

「友達を作らなきゃ」と自分を追い詰めてしまうときこそ、「まずは自分がラクでいられること」を大事にしてみてください。

ママ友づくりは、マラソンじゃなくて寄り道の多い散歩道。

少しずつ、歩いていきましょうね。


<本記事の回答者>

戸田さやか

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー/がん・生殖医療専門心理士/ブリーフセラピストシニア

所属:株式会社ファミワン

「妊活や性の悩み、子育てや働き方のことまで、「誰に相談していいかわからない」テーマも歓迎しています。どんな内容でも大丈夫。安心してご相談ください。臨床心理学の確かな知識と技術を活かし、原因探しや悪者探しではなく、あなたにとってのゴールを発見するお手伝いをさせてください。」


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