育児に奮闘する妻が感じる「旦那だけずるい」の気持ち、どうしたらいい?【お悩み相談室】

今回は、3人のお子さんを育てながら在宅でライター業もこなす20代女性からのご相談です。
夫が毎週末のように飲みやパチスロへ出かけ、養ってもらっている身だけどイライラしてしまうとのこと。
「快く送り出したい」と思う一方で、「ずるい」とイライラしてしまう気持ちにどう折り合いをつければよいのか――この葛藤に、心理士がアドバイスします。
我が家は子供が3人おり、旦那が決まって週末飲みやパチスロに出かけていくことがとてもずるいなと感じてしまいます。
私は専業主婦をしていますが、最近自宅でライター業を始めて、やっと月10万程度稼げるようになってきました。毎日家事・育児・仕事をしてストレスが溜まりながらも頑張っているのに、旦那は「仕事で疲れているからストレス発散したい」とパチスロや飲みに出かけていくのはずるくないでしょうか。養ってもらっているし快く見送りたい気持ちもあるのですが、私の器が小さく、心のどこかで旦那に対して羨ましく、ついイライラしてしまいます。
私もいくらかお小遣いをもらって、週に1度で良いので3時間くらい、育児から解放されて外に出たいと思ってしまいます。
子育て中、専業主婦の立場からしたら、贅沢でしょうか。
(20代、女性、ハンドルネーム:チャコ、職種:主婦)
最初に
週末のたびに夫が「ストレス発散してくる」と出かけていく。
行き先は飲みか、パチスロ。
こちらは、朝から晩まで子ども3人の声にさらされ、掃除に洗濯、食事の用意。
さらに最近ではライターの仕事まで抱えて、ようやく月10万を稼げるようになってきた。
そんな中、「ずるいなあ」と思ってしまう気持ち。切実に伝わってきました。
むしろ、それを言葉にできること自体が、あなたがギリギリまで我慢して耐えてきた証拠ではないでしょうか。
「養ってもらっている」と思うと、堂々と不満を言うのもためらわれて、罪悪感と羨ましさと怒りとがミックスされたような、やりきれない気持ちになりますよね。
でもね、これは器の問題じゃないです。
器のサイズじゃなくて、注がれすぎてるだけ。
あなたの器には、すでに3人分の育児と家庭と仕事がぎゅうぎゅうに入っているんです。
一方、夫さんの器には…もしかしたら、休日のビールが3缶くらい余裕で入るくらいの空きスペースがあるのかもしれません。
そりゃあ「ずるい!」って叫びたくなるのも自然なことです。
イライラは我慢の限界を知らせるアラート
「夫は外で働いてるんだから」「私は専業主婦だから」といった“役割の分断”があると、自分の自由時間を要求することに、つい遠慮してしまいがちです。
でも、冷静に考えてみましょう。
あなたは、子ども3人を育てて、家庭を回して、ライターとして月10万を稼ぐまでになった。
しかも、それを“子どもを見ながら・家事をしながら・自宅で一人で”やっているわけですよね。
これって、「毎日休みのない育児業」と「締切ありの在宅業務」の二足のわらじを履いている状態です。
いや、両足にローラースケートを履いてびゅんびゅん飛ばしているようなものかもしれません。
それで倒れずやってきたあなたに、むしろ“週に3時間の外出”すら贅沢だと思わせるこの社会の風潮が問題なのかもしれません。
「快く見送りたいけど、イライラしてしまう」
そんな自分を責める必要はありません。
あなたが感じていることは、我慢の限界を知らせる“心のアラート”なのです。
だからまずは、「週に1度、3時間の自分時間を持つ」ことを“家族のルール”にできないかをパートナーとさん相談してみてはいかがでしょうか。
“ご褒美”ではなく“権利”として。
息抜きは誰にとっても必要な「人間のメンテナンス」なんです。
「旦那だけずるい」と感じてしまう心理と対策
育児中の母親は、慢性的な睡眠不足と過負荷によって、ストレス耐性が低下しやすくなります。
さらに、「誰にも感謝されにくい」「評価されにくい」家事・育児の仕事は、やりがいの喪失感や孤立感につながることも少なくありません。
一方で、外で仕事をしているパートナーが「自分のストレス発散」を理由に自由時間を確保していると、「自分だけずるい」という怒りや無力感が生まれやすくなります。
これは、心理学的に言うと「相対的剥奪感」と呼ばれる現象です。
実際には損をしていなくても、比較によって自分だけが不公平に扱われているように感じるのです。
こうした気持ちを緩和するためには、
・夫婦で「労力」や「時間」を見える化して話し合う
・あなた自身の「自由時間の価値」を再評価する
・“自分だけの名前で呼ばれる時間”を意識的に設ける
(例:〇〇ちゃんママではなく、自分の名前で)
などの工夫があります。
あなたは、子ども3人を育てながら、自分の人生をちゃんと持とうとしている。
それって、決して“贅沢”なんかじゃありません。
あなたの人生の一部として、堂々と望んでいいことです。
最後に
さて、週に3時間の外出、どこに行きましょうか?
カフェでぼーっとするもよし。美容室で頭を空っぽにするもよし。
パチスロ…はお好きならどうぞ。
何より、「私は私のために時間を使っていい」と、自分に許可を出してあげてくださいね。
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