使えない旦那。どうしたら育児にもっと協力的になるでしょうか【お悩み相談室】
今回は「共働きで育児も家事も全力なのに、夫が“指示待ち”でイライラしてしまう」という30代女性からのご相談です。
“待ちの姿勢”のパパを、どうすれば主体的に育児へ巻き込めるのか。保育士の立場から、夫婦がチームとして動くためのヒントをお伝えします。
朝から晩までお客さんをこなしてバリバリ働いて、帰ってきたら即ママモード。
で、肝心の旦那がね…「使えない」とまでは言いたくないけど、正直ちょっと“待ち”の姿勢が強いんです。
頼めばやってくれるんだけど、こっちとしては言わなくてもちゃっちゃと動いてほしいんですよ。なんなら「そこに洗濯物あるよね?見えてるよね?」ってレベルのこともスルー(笑)
最近は、子育てと同時に“夫育て”してる気分です。
この「指示待ちパパ」を、もうちょっと主体的に育児に巻き込むコツとかあったら、ぜひ知りたいです!
(30代、女性、ハンドルネーム:ドライヤー×おたま、職種:理・美容)
最初に
ご相談いただきありがとうございます。
一生懸命仕事して、帰ってきてすぐママになると
「あれ?本当の私ってどこ?」と疑問になってしまいますよね。
本当に毎日お疲れ様です。
娘が1歳児の時に、子育てと仕事が本当に大変すぎて記憶も曖昧なのですが
娘の園の書類や園用の着替えの服のタグに私の名前を書いてしまっていた…なんてことがありました。
そんな中でパートナーの協力でモヤモヤがあると余計に疲弊することもあるかと思います。
旦那さんが思ったように動いてくれない…このお悩みはよくご相談いただきます。
「どうして察してくれないの?」の裏にある夫婦のズレ
お母さんはどうしてもお子さんができた時から体の変化や気持ちの変化と戦いつつ、お母さんになる準備をしなくてはならない状況を経て
子育てが始まり、嫌でも逆算したり計画的に動いたりしていかないと生活が回らないので
動線を考えながら動くことができる方が多いですよね。
お預かりしていたお子さんのお母さんたちも、
常に頭の中で「今日のご飯からの流れ」「眠ってからの家事」などのように考えながら
動かれている様子が相談やたわいもない会話の中から感じ取れました。
男女差ももしかするとあるのかもしれませんが、保育士としていろいろなご家庭に関わらせていただく中で
これまでの経験や役割の違いからなのか、「あれこれ同時にこなすこと」に人によって差が出る場合があるように感じます。
子どもたちの様子を見ていても
「これで遊ぶよ」と伝えるだけでパッと動ける子もいれば、
「これとこれを用意してね」と具体的に言うと動ける子、
「こうやって遊んでみよう」まで順を追って伝えるとスムーズなお子さんもいます。
個人的に、これは発達の差よりも、単純に「どこまでイメージできるか」や「性格」の違いによるものだなと感じています。
大人も同じで、すぐに動ける人もいれば、「どうしてこれくらい分からないの?」と思う人もいます。
旦那さんに対して「思ったように動いてくれない」と感じるのも、もしかするとこういった部分からくるものかもしれませんよね。
「見える化」で“言わなくても動ける仕組み”をつくる
毎回毎回、同じことを言葉で伝えるのはお母さんにとっても大変だと思うし、それが積み重なると大きなストレスとなってしまうこともあります。
例えば、何度か口頭でお伝えしても結果が出ないようでしたら
「見える化」することはいかがでしょうか。
リストや表、写真付きのチェック表などにして「ここに書いてあることをお願いしたい」「これを一緒にやろう」と伝えると、
一目で分かりやすく、指示する側の負担も減ります。
最初はリストを作る手間がかかりますが、口頭での説明より「ここに書いてあるよ」の一言で済む場合もあります。
私もそうですが、一度言われても悪気なく習慣化できなかったり、忘れてしまったりすることがあります。
メモやマニュアルにしておくことで見ながら動くこともできるので助かるし、結果が出ることもあります。
「助かる」「お願い」で変わる、夫への伝え方
伝え方の参考としても
「○○やってもらえると助かるな」
「今△△してるから、その間に□□お願いしていい?」
「どっちやってみたい?」(選択肢を出す)
など、「やって!」よりも「お願い」「助かる」で柔らかく、選択肢を渡すと自分で決めた感覚が持てます。
※ここまで言わなくてもわかってよ…という気持ちは重々承知の上です…
最後に
きっと相談者さんは、「仕事の自分」「母の自分」「妻の自分」と、様々な役割を日々頑張られていると思います。
その中で「ありのままの自分」の時間をもつことは現実的に厳しいかもしれませんが、
一日の中のほんのわずかな時間でも、「肩書きのない自分の時間」を大切にしていただきたいです。
お母さんを応援する保育士として、心からそう思っております。
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