今、目の前にあることを大切に。えむしとえむふじんの変化を楽しむ子育てと夫婦の絆【体験談インタビュー】

子育て
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えむしとえむふじん

ライブドア公式ブロガー夫婦。
作者はえむふじん。3人の子育てに奮闘しながらコミックエッセイで多くの賞を受賞。とちぎ未来大使も務め、幅広い分野で活躍中。
書籍『えむふじんがあらわれた! 家族で初めての大学受験』『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』『付き合って0日で結婚を決めた2人の話』シリーズ発売中。

🏅受賞歴
★【(株)KADOKAWA 第7回 新コミックエッセイプチ大賞 受賞】
★【2022年ライブドアblog of the year最優秀グランプリ賞】

著書一覧(KADOKAWA)

「言葉で伝わらないなら絵で」きっかけは夫婦で分かち合いたい想い

――まずは、えむふじんさんが漫画やイラストを描き始めたきっかけを教えてください

えむふじん:ブログにも描いたことがあるのですが、きっかけはえむお(第1子)がまだ赤ちゃんの頃の話です。

日中、子どもと一緒にいると「あ、今の仕草かわいいな」とか「がんばって首持ち上げてる!スゴい!!」という瞬間がたくさんあるじゃないですか。それをえむしさん(夫)に伝えたくて一生懸命話すんですけど、私、説明するのが下手で全然伝わらなくて。

えむし:そうそう。「今日こんなことあったよ!」「すごかった」「かわいかった」って日々報告してくれるんですけど、何が起きたのか実感できてなかったんですよね。「へぇ〜すごいね」みたいなリアクションしかできなくて。

えむふじん:それがすごくもどかしくて。「子どもの成長の喜びを、夫婦で分かち合いたい」「親としてこの気持ちを共有したい」と強く思うものの、どうやったら伝わるんだろうって。

言葉でダメなら絵で描いてみたらどうだろうと思って、家にあったスケッチブックを開いて、その時の様子を4コマで描いてえむしさんに見せたんです。それがイラストを描き始めた最初のきっかけです。たった4コマでしたが、伝われ〜!という気持ちをこめて描きました。

えむし:その絵を見た時、子どもの様子と、その時のふじんの気持ちがすごく伝わってきました。夫であり父である“僕”に伝えたいって思ってくれたことがなによりすごくうれしかったですね。「僕たちは夫婦で、この子の親なんやな」ってあらためて実感したできごとでした。

画像引用:コミックエッセイ えむふじんがあらわれた
夫婦レベル1 親レベル0:交際0日婚からレベルアップする話より

――「絵で伝える」ことを思いつかれたということですが、えむふじんさんは元々、イラストなどを描かれていたのですか?

えむふじん:小学生の時にお姫様を描いたりとか、趣味として絵を描くことはありました。ただ中学生の時に、イラストや漫画を描いているのをからかわれたことがありまして。それ以来、絵を描くことからは離れてしまっていたんです。

絵を描いて伝えると言うことに自信はなかったのですが、「親として気持ちを分かち合いたい、えむしさんに伝えたい!」という一心で描きました。初めて見せる時はすごく緊張しましたね。

「ふつうの日常」にある楽しさを伝えたい

――それが今や書籍を出されるほど大人気に!ご家族それぞれのキャラクターが魅力的ですし、お話の内容も構成も、ついつい次のエピソードを読みたくなってしまいます。作品をつくる上で役割分担はされているのでしょうか

えむふじん:ネタや構成はえむしさんによく相談しています。

「起承転結」を守って基本に忠実に描くようにしています。描き始めの頃は他のブロガーさんや漫画を、大いに参考にさせてもらっていました。「あ、こう描けば漫画っぽくなるんだ」と学びながら描いていました。試行錯誤を重ねて、徐々に今のテイストになりました。

――お二人で協力して作り上げていることが伝わってきます。日々のネタ探しや、おもしろさを伝えるための工夫はありますか

えむふじん:ありのままを描いても伝わりにくいこともあると思うので、特に楽しかった部分やおもしろいと感じたところは、表現や表情、セリフを工夫したり、少し大げさに強調したりしています。

日々の出来事を漫画にしていますが、私たちは決して特別な家族ではありません

漫画を読むと「ネタの宝庫」に見えるかもしれませんが、本当にどこにでもある「ふつうの家庭」です。子どもたちは学校に行きますし、私たちは漫画以外の仕事もしています。兄弟喧嘩も親子喧嘩も、なんなら夫婦喧嘩だって普通にします。

ただ、作品を通してこれだけは伝えたいなと思っているのが、「見方を変えれば、“ふつう”のことも楽しく見える」ということです。家族で過ごすありふれた日常の中で、「目の前にある出来事をどう受け止めるか」がポイントなのかもしれませんね。

えむしとえむふじんさんのお気に入りの作品のひとつ『密接を避けて手を繋いで遊ぶ方法』
コロナ禍で制約のある中、遠近感を利用して手をつないだように見える写真を撮ってきた心温まるエピソード
(画像引用:えむしとえむふじんXより)

「分からないけど、2人で飛び込む」対話を重ねて築いた信頼関係

――ブログや書籍でえむもと家のエピソードを拝見していると、えむしとえむふじんの信頼関係がとてもよく伝わってきます。お二人のコミュニケーションの工夫はありますか

えむし:比較的若くして結婚をして、僕のほうが少し年上ということもあって、当初は「僕がしっかりしないと」という少し気負っていた部分もありました。同時に、「2人で話し合うこと」も大切にしてきました。

ただ、結婚生活も出産・子育ても、ブログを始める時もそうですが、未経験のことばかり。いくら話し合っても、先のことは誰にも分からないんですよね。

えむふじん:だからこそ、お互いの考え方や気持ちを確認し合って「分からないけど、2人で一緒に飛び込んでいこう」という決断を何度も重ねてきました。

世間から見れば、どれも普通のライフステージの変化かもしれませんが、当時はすごく大きな出来事でした。その都度2人でしっかりと話し合い、丁寧に向き合ってきたことが、今につながっているのかなと思います。

夢だった仕事から離れて気づいた、自分にとっての「今、1番大事なもの」

――えむふじんさんは結婚や子育てを機に、ご自身のキャリアについて変化があったと思いますが、その当時はどのように感じておられたのでしょうか

えむふじん:結婚を決めた時は、ちょうど念願だった「園芸療法士」の資格を取ったばかりの頃でした。

仕事も決まって働き始めていましたが、妊娠・出産、子育てと生活が大きく変わってしまって…園芸療法士の道からは少し離れてしまいました。ずっと目指していた仕事だったので、またいつか復帰できたらとなんとなく思っていましたが、結局復帰はしていません(笑)。

園芸療法士の資格って、定期的に更新しなきゃいけないんですよ。だから、えむしさんに言われるまですっかり更新手続きをしているものだと思い込んでいて。夫に「えっ!? 更新やめたの? 復帰する気ないの?」って、言われて初めて期限が切れていることに気づいて、2人して驚いちゃいました(笑)。

えむし:結婚、出産と生活も環境も変化が大きかったので、僕としてはすぐに働いてほしいとは思っていませんでした。でも、もしふじんが「仕事に戻りたい」と言うなら、いつでも戻れる環境を作ってあげたいなとは思っていたんです。

実は、ふじんは子どもが生まれるまで、そこまで「子ども大好き!」というタイプではなかったんですよ。だから子育てがすごく負担になってしまうんじゃないかと心配していた時期もありました。

……でも、いざ子供が生まれたら急に変わったよね(笑)。

えむふじん:そうですね。産む前までは自分が子どもを育てているイメージがあまりわかなくて、「私、子ども好きになれるかな?」なんて思っていたんですけど。産んでみたらもう、めちゃくちゃかわいくて! すっかり溺愛です。

えむし:その様子を見ていて、夢を諦めたというよりは、やりたいことが「子育て」に自然と変わっていったのかな、と感じましたね

周囲の助けを借りながら「目の前にあること」にしっかり向き合う

――キャリアと子育ての両立に悩む女性に、何かメッセージをいただけますか

えむふじん:今はこうして漫画を描いて多くの読者の方に読んでいただけるようになりましたが、私自身、まさかこんな人生を歩むことになるとは全く想像していませんでした。

先がどうなるか分からなくても、その時その時にパートナーを信じて、思い切って飛び込んでみてもいいんじゃないかなと思います。私自身、「今、目の前にあること」に向き合ってみたら、そこに思いがけない喜びや自分らしさが見つかりました。

育児を全力でするのも、仕事を続けながら夫婦で半々にするのも、あるいは他の誰かに手伝ってもらうのも、どれも正解だと思います。親や兄弟でもいいので、しんどい時は信頼できる人を頼って、助けてもらえる時は遠慮なく助けてもらってください。

そうしながら、その時々で「一番大事なものを大事にしていく」。大事なものが何かは人それそれだけど、焦らず、比べず、自分のペースで見つけていってほしいです。

えむし:どちらかが我慢するとかではなくて、話し合いながら分け合えるといいと思っています。

パートナーと普段からしっかりコミュニケーションが取れていると、役割や負担をどう振り分けるにしても、「相手が大変ならその分助けよう」「その分自分が頑張ろう」という前向きな気持ちになれると思います。

えむふじん:でも実際のところ、子育てを楽しめるようになったのは3人目からですね。1人目は「全部自分でやらなきゃ」の呪縛にがんじがらめで、完全に空回っていました。

えむし:2人で協力しながら、手の抜き方がわかってきた感じだよね、3人目でやっと(笑)。

えむふじん:そうそう。だからえむみ(第3子)はあんなにおおらかに育ったのかな(笑)。

夫婦の時間も大切に。これからの夢は「ふらっと弾丸旅行」

――最後に、おふたりのリフレッシュ方法や、今後やってみたいことを教えてください

えむふじん:2人ともコーヒーが好きなので、休憩中に新しい豆を試して「これはおいしい」「酸味が強いやつは苦手やな」とか言いながら、リフレッシュしています。あとは体を動かすことかな。2人で近所を散歩したり、ジムに行ったり。

えむし:ジムは全然行けてないけど。形から入らないと続けられないんで、ウェアやプロテインを買ってみたりしてなんとか続けています。

えむふじん:今後やってみたいことは、やっぱり旅行に行きたいですね。家族旅行も楽しいんですけど、ふっと思い立ったらぐらいの感じでどこかに移動したいなと思いますね。

えむし:そうそう。たとえば沖縄とかね。2時間くらいでいけるので、子どもたちが学校に行ってる間にポーンって行って帰ってきて、学校から帰ってきたら自慢するっていうことをいつか2人でやってみたいねって話しています。

(取材:2025年11月)


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