「これ買って!」買うか、我慢させるかのバランスが難しい…【お悩み相談室】

子育て
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今回は、4歳のお子さんを子育て中の30代女性から、子どもとの買い物中のおねだりに対し、どのように対応すればよいかというご相談です。
子どもの欲しい気持ちは理解したいが、我慢するバランスが難しいと悩んでいます。

おねだりにどう応えるか、そして有効なルールについて保育士がお答えします。

4歳の子どもとスーパーに行くと、お菓子売り場で「おもちゃ付きお菓子」をよくねだられます。
価格は200〜500円ほどで、金額的には買えないわけではありません。
ただ、毎回買ってあげるのは教育的に良くないのではと感じ、悩んでいます。

親としては、子どもが欲しい気持ちを理解してあげたいし、手が届く範囲のものなら買ってあげたいとも思います。
でも、「欲しいと言えば手に入る」経験を重ねると、我慢ができなくなったりお金の使い方を学ぶ機会を失ってしまうのでは、と心配です。

スーパーなどで「買って」と言われたときに、どんな言葉がけや対応をすればいいのか「欲しい気持ちを否定しない」ことと「ルールを守らせる」ことのバランスを、どのように取ればよいか知りたいです。

(30代、女性、ハンドルネーム:rosalia、職種:その他)


最初に

ご相談いただきありがとうございます。

お子さんとのお買い物は、楽しかったり成長を感じられたりする一方で、
「買ってほしい気持ち」との付き合い方に悩む時期でもありますよね。

すごく魅力的な置き方で置いてあったり、丁度目に入るところに人気のおもちゃがあったりするともう子どもたちからすると欲しくてたまらないと思います。

自然な発達の一過程

お子さんの気持ちを考えると、「きれい」「かわいい」「素敵」と思ったものを欲しいと思うのは自然なことです。
ただ、金額のことや我慢する力も、とても大切な経験になります。
そのバランスをどう取るか、悩まれるお気持ちはよく分かります。

保育士として多くのお子さんを見てきた経験からお伝えさせていただくと、欲しいという気持ちはあっても、まだ「物の価値」までは理解しきれない年齢です。

そのため、「手に入ったこと」に満足してしまい、物を大切にしなかったり「買ってもらえるからいいや」という考えにつながったりすることも考えられます

保育園でも似たような場面があり、たとえば製作遊びなどで保育士に「作ってもらうこと」に満足して、その後「遊ぶこと」には興味を示さない子もいます。

これは特別なことではなく、自然な発達の一過程だと感じています

ポイントは“欲しがった時の約束をつくる”こと

買い物の際に見るものが欲しくなったとき、ついその時の行動にばかり目が行ってしまいますが、ここで私が大事だと思うのは、欲しがった時にどんな約束があるかです。

「大事にしてくれるなら買うね」「今日は買わない日だよ」というように、
親子で小さな約束を重ねることで、ルールや我慢を学ぶ練習になると思います。

それは一見、買わない=「我慢を強いる」というように見えますが、
お子さんの「心を育てる」経験となるように思います。

また、お子さんは耳からの言葉だけでは約束を理解しづらいこともあります。


たとえば

お手伝いを3つしたらおもちゃを買おうね
特別な日にはおもちゃを買おうね

など、目に見える形で約束をするのも良い方法です。


カードやシールなどを使ってがんばりを見える形にするのもおすすめです。
たとえば、お手伝いをしたらカードにシールを貼り、シールがたまった日を「おもちゃ付きのお菓子を買える日」にする。

または、発表会や運動会の練習を頑張って先生に褒められた日などに、
その気持ちを形に残すようにシールを貼り、「この日がお買い物の日だね」と親子で約束するのもわかりやすく、買い物の度にならない間隔かと感じます。

『トークンシステム』の活用法

こうした仕組みは、保育の現場でも「トークンシステム」と呼ばれて使われることがあります。
トークンとは、子どもの行動を促したり、やる気を育てたりするために使う、
目に見えるごほうびの印」のことを指します。

保育園では、シール・カード・ポイントなどが子どもにわかりやすいトークンにあたります。

良い行動をしたらうれしいことがあるという経験を通して、子どものやる気や自己肯定感を育てることが目的です。

ご家庭で言うと、トークンが一定数たまったら、
「好きなものを買う」「ママと一緒にお買い物に行く」など、
親子で決めたごほうびと交換することもできます。

これは、ただ「物をもらう」ためではなく、がんばりや成長を目に見える形で実感できる仕組みでもあるように感じております。

親子で一緒に考えて、大切な学びの時間に

「我慢させすぎたくない」
「欲しい気持ちを否定したくない」

そんな親心はとても自然なことです。

「必要なもの」と「欲しい物」の区別は今後大きくなるにつれてどうしても判断が必要ですので、少しずつ覚えられたら良いと思います。

でもその中で、

何が本当に必要なのか
どうしたら手に入れられるのか

を一緒に考えていく経験が、お子さんにとって大切な学びになります
お子さんの欲しいという気持ちを否定するのではなく、物を大切にすることや、約束を守れたら楽しい買い物ができるなど、新しい学びとともにお子さんも保護者の方も買い物が楽しめると幸いです。

最後に

もちろん、家事や子育ての中で「今日はいっか」と緩くOKが出る日があるのもとても良いと思います
子どもも「わーい」となるのではないでしょうか。

私も子どもと駆け引きをしながら買い物をしている一人の母でもあります。
根負けする日もあります(笑)

子育ては過ごしやすい正解がご家庭によって違うので、一緒に考えていけましたら幸いです。

 

<本記事の回答者>

自分自身が子育てに悩んだ経験から、親も子どもも「自分にあったやり方」で生きられる環境の大切さを実感しました。子育ては思うようにいかないからこそ、「こうあるべき」にとらわれず、それぞれの個性も大切にした子育てのお手伝いをさせていただきたいと思っております。


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