抱っこ・人見知り・癇癪…月齢による変化、成長過程と向き合うヒント【お悩み相談室】

子育て
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今回は、子どもの気分の変化が激しく、戸惑いや疲れを感じている30代のお母さんからのご相談です。
昨日はご機嫌だったのに今日は泣いて怒る、抱っこばかり求める、人見知りが始まるなど、成長かなと思っていても心が追いつかない日が続いているとのこと。

子どもの発達の視点と、親の心を守る関わり方について、公認心理師がお伝えします。

最近、子どもの気分の変化が激しくて戸惑っています。昨日はご機嫌だったのに、今日は何をしても泣いて怒って…そんな日が続くと、こちらの心もついていけなくなってしまいます。

成長の過程で感情が豊かになるのは分かっているのですが、「月齢が変わるたびに性格も変わってるのでは?」と思うほどの変化に驚かされます。抱っこばかり求めたり、急に人見知りが始まったり、少し前までできていたことを嫌がるようになったり。

余裕がない日はイライラしてつい怒鳴ってしまうようになってしまい、このままではダメだと思っています。
「今だけだから」と自分に言い聞かせるのも限界です。どうしたらいいでしょうか。

(30代、女性、ハンドルネーム:ねこぽん、職種:主婦)


最初に

毎日の子育て、本当にお疲れさまです。
「月齢が変わるたびに性格も変わってるのでは?」というあなたの言葉からも、日々の大変さがとても伝わってきます。

子ども相手だと言葉でしっかりやりとり出来ない分、「なんで?!」というこちらの思いに答えが返ってくるわけでもないですし、
「もうどうしろって言うの…」と途方に暮れる時もたくさんあったのではないでしょうか。

余裕が無くなって、イライラするのも当然の感情ですし、あなただけではありませんよ
どうか自分を責めずに、ここまで頑張って育児に向き合ってきた自分を褒めてあげてほしいと思います。

 

子どもの気分が激しく変わるのはなぜ?

毎日接している子どもが、日によって気分が違ったりすると、振り回されている感じがして、なんだかとても疲れますよね。

なぜ、こんなに変化が激しいのか…。
それは、あなたの言う通り「成長の過程」が関係しています。

生まれたばかりの赤ちゃんの脳は300〜400gですが、3歳では約1250gにもなり、大人の脳の80%まで成長します。
「新生児の1日分の成長は、大人の10年分に相当する」と言われるくらい、子どもの成長にはとても大きな変化が含まれているのです。

そう考えると、「一日経っただけでも、たくさんの変化(成長)があって当然だな」と思えるかもしれませんね。

子どもが「抱っこ欲求・人見知り・怒る」のは

生後4〜5ヶ月頃になると、顔の区別が少しずつ出来るようになるので、ママを特別な存在として認識し始めます。
なので、この時期になると少し人見知りも始まります。
生後6ヶ月頃になると、様々な感情が出てきて泣くことが増えますし、生後8ヶ月頃になると親への愛着心が強くなり人見知りはピークになったりします。
その後は自分で何かをやりたい思いも強くなってくるので、うまく出来ないと愛着対象である親へ泣いたり怒ったりするようになります。



相談内容を読ませていただいて、あなたのお子さんもこのようなことがあるのではないかな、と思いました。

これは健全な発達であり、あなたが普段から一生懸命お子さまと向き合っているからこそ、信頼関係が築けているのだと感じます。
ママへ抱っこを求めるのも、愛着関係がしっかり出来ている証拠なのです。

ストレスコーピングとは

子どもの健全な発達は嬉しいけれど、余裕がないと泣き喚いている我が子を見て「嬉しい!」「良かった」とは思えませんよね。

日々大変な育児を乗り越えるために、自身の育児についてストレスコーピングを見つけるのも有効かもしれませんよ。

ストレスコーピングとは、アメリカの心理学者、ラザラスによって提唱された理論で、特定のストレッサーがかかるストレスフルな問題や状況に対するストレス対処法のことです。
種類としては、ストレッサーそのものに働きかけて、それ自体を変化させて解決を図ろうとする “問題解決型”と、
ストレッサーそのものに働きかけるのではなく、それに対する考え方や感じ方を変えようとする “情動焦点型”、
そしてストレッサーを感じた時ではなく、感じてしまった後に、ストレスを身体の外へ追い出したり、発散させたりする“ストレス解消コーピング”があります。

育児ストレスの対処法を考えよう

育児ストレスに対するコーピングとしては、

・1日の終わりに、自分へご褒美〇〇(チョコ等好きなもの)をあげる

・余裕の無い日はお惣菜に頼る

・休日パートナーや親族に子どもを預けて1人時間を作る

・自分なりのリラクセーション法を見つける

などがあります。

その他にも、「育児の悩みを人に話す」ことも大切です。
お友達や、パートナーさんだけでなく、心の専門家などプロを頼ってみるのも良いかもしれません。
話すことで、自分の考えや悩み、焦りが整理できますし、こんなに悩んでいるのは自分だけではないと気持ちが楽になったりします。

 

最後に

もう精一杯、頑張ってこられたあなた。
自分の思い通りになるわけではない1人の人間を育てているのですから、しんどくなるのは当然で、しんどい時には「しんどい」と言っていいのです
そんなあなたのこれからを、ずっと応援しておりますね。

<本記事の回答者>

宮内由衣

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー

所属:株式会社ファミワン

臨床心理士として、主に保育園〜高校のキンダーカウンセラー・スクールカウンセラーをしてきました。幼児〜思春期の子どもの発達や心の悩み、保護者さんの悩み、もちろん子ども関係ではなくても全然問題ありませんので、個々に合った考え方や方法を一緒に探していけるようなお手伝いをさせてください。


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