夜勤で妊活がうまくいかない私…気持ちの切り替え方を知りたい【お悩み相談室】

今回は、夜勤が続くことで排卵や月経周期が乱れ、思うように妊活が進まずつらいとお悩みの20代女性からご相談をいただきました。
職場での妊娠報告に揺れる気持ちや、夜勤による生活リズムの崩れにどう向き合えばいいのでしょうか。
気持ちの切り替え方と妊活中にできる工夫について、心理士がアドバイスします。
結婚して半年、妊活を始めたばかりですが、職場で立て続けに妊娠報告があり、その分夜勤を多く担当することに。生活リズムが崩れ、排卵も遅れ、月経周期も乱れてしまいました。仕方がないと分かっていても、悔しさと悲しさで押しつぶされそうです。
職場からは周りを気にしなくていいこと、今妊娠しても変わりのスタッフがいるから大丈夫であると声をかけてもらいほっとしています。ただ私のように夜勤を多く担当してくれるスタッフが増えることが申し訳ないなと考えています。
今までの月経周期が乱れていることもつらいし、夜勤で排卵日付近のタイミングを逃したりと思うように妊活できない現実が苦しいです。妊活が思うように進まない時、みなさんはどう気持ちを切り替えていましたか?
(20代、女性、ハンドルネーム:suuuu、職種:医療・介護・福祉)
目次
最初に
夜勤明けのぼんやりした頭で、引継ぎの時に「実は、妊娠して…」という報告。
おめでとうの拍手が起きる中、あなたはどんな気持ちになったでしょう。
「おめでとう」と思ってる。でも、悔しい。悲しい。羨ましい。
――こんなふうに心がぐちゃぐちゃになるのは、ちゃんとあなたが“人間らしく感じている証拠”です。
それに、「私だって頑張ってるのに」と思ってしまうのは、当然のことです。
あなたは、自分の生活リズムを崩しながら、職場のシフトを支えています。
なのに、自分の体はちっとも応えてくれない。
排卵が遅れ、生理周期が乱れ、タイミングも合わない。
まるで“全部うまくいかないスパイラル”に巻き込まれているような気持ちになりますよね。
それでもあなたは、「妊娠しても大丈夫だよ」と言ってくれた職場の人の言葉に、ちゃんと「ほっとした」と言える人。
そしてそのうえで「自分が夜勤を多く受けることで、他の人に迷惑をかけているかもしれない」と心を痛めている。
どれだけ誠実で優しい人なんだろう、と思いました。
今のあなたは、自分のからだの声と、職場への責任と、妊活への希望と不安――その全部を引き受けて、本当によくがんばってこられたと思います。
妊活が思うように進まないときの気持ちの支え方
「妊活が思うように進まないとき、みんなはどうしてるの?」
これ、本当によく聞かれる質問です。
そして、その答えは1つじゃありません。
ある人は、「自分の気持ちを正直に言える場所」を持つことで、気持ちの出口を作っていました。
ある人は、「今の自分にできる最大限」を“70点”に設定して、肩の力を抜いていました。
またある人は、将来の子どもに書くつもりで「いつかあなたに会える日までの日記」を綴っていました。
共通していたのは、“うまくいかないことを責めない方法”を、自分なりに探していたということ。
あなたにとっては、たとえばこんな工夫があるかもしれません。
・排卵日ピンポイントではなく、タイミングを“3回のチャンスのうち1回”ぐらいにゆるめて考える
・夜勤明けの自分にご褒美ルール(好きなパン屋で朝ごはん、ソファでごろごろ解禁…など)を決める
・心と体のリズムが落ち着くものを一つだけ取り入れる(朝の白湯、入浴前のストレッチ、香りなど)
妊活は、「正解に向かって一直線」には進めません。
だからこそ、多少よろけても、揺れても、それでもあなたが「生きていること」を第一に、歩けるペースを大切にしてほしいのです。
排卵や月経周期の乱れとどう向き合えばいい?
夜勤が続くと、生活リズムの乱れにより、月経周期が不安定になることがあります。
夜間の光刺激や睡眠不足が、排卵やホルモンバランスに影響を与える可能性が示唆されています。
妊活の観点から言うと、排卵の予測が難しくなったり、パートナーとのタイミングが取りにくくなることは、確かにストレスの要因です。
でも、できることもあります。
1.基礎体温や排卵検査薬の記録を“ざっくり傾向”で把握する
日々の数値に一喜一憂せず、「おおまかに今週がチャンスかな」くらいの認識でもOKです。
2.シフト希望を「この週だけは夜勤を避けたい」と伝える
すべてをコントロールできなくても、“ひと月に一つ”だけ希望を出すことで、自分の主導権を少し取り戻せます。
3.婦人科で相談し、排卵をサポートするタイミング療法の提案を受ける
医師と相談しながら、周期を整えたり、排卵日を確実にする方法を考えてもらえます。
最後に
それでも、「思うようにいかない」のが妊活。
だからこそ、妊娠の有無にかかわらず、“がんばっている自分”を肯定できるような生活を、少しずつ組み立てていってください。
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