夫とのタイミングが合わず断られて…妊活に誘うのが怖くなりました【お悩み相談室】
妊活を始めて8か月、夫が夜勤でなかなかタイミングが合わず落ち込んでいるという20代女性からのご相談です。
努力しているのに思うように進まず、感情をぶつけてしまったり、誘うのが怖くなってしまったりしているとのこと。
今回は、妊活中に感じる孤独や焦りとの向き合い方、夫婦の関係を保ちながら前向きに取り組むための心の整え方について、臨床心理士がアドバイスします。
妊活を始めて8ヶ月ほど経ちました。夫は夜勤がある仕事で、タイミングが合わなかったり、疲れていて断られることもあります。
私としては排卵日を見ながら頑張っているのに、タイミングが合わないと落ち込んでしまい、感情をぶつけてしまうことも…。夫は「言ってくれればいいのに」と言う反面、「義務っぽくなるのは嫌だ」とも言います。
最近は誘うのも怖くなってきて、自分だけが悩んでいるようでつらいです。気にしないようにと思っても気になってしまう、この気持ちのやり場がわかりません。同じような経験がある方はどう気持ちを保っていらっしゃるでしょうか。
(20代、女性、ハンドルネーム:まめ、職種:営業)
最初に
妊活を始めて8か月、カレンダーとにらめっこしながらタイミングを見て、体調を整えて、期待と不安を行ったり来たりする日々。本当におつかれさまです。
仕事もされながら、夜勤のあるパートナーさんとの生活リズムを合わせるのは簡単なことではありませんよね。
しかも「今月こそは」と思うたびに、予定通りにいかない。
そのたびに「どうして私ばっかり」と落ち込んだり、思わず感情をぶつけてしまったりする。
そんなとき、自分でも「こんな風にしたくないのに」と責めてしまう気持ちになるのは、とても自然な心の反応だろうと思います。
妊活の“がんばり方”って、目に見えない分だけ孤独になりやすいものです。
体温計もアプリも、がんばるあなたの努力は知っているけれど、誰も「おつかれさま」と声をかけてはくれない。
そんな中で、「夫婦なのに気持ちが噛み合わない」と感じると、より一層寂しくなりますよね。
まめさんは、これまで本当によくがんばってこられました。
妊活に前向きに取り組もうとする気持ちも、パートナーとの関係を大切にしたいという願いも、どちらもまめさんの優しさから生まれているものです。
その優しさが今、少し疲れてしまっているだけなんだと思います。
義務感ではなく“ふたりのペース”を取り戻す工夫
このようなとき、まずは「2人のペースを取り戻す」ことがひとつの鍵かもしれません。
妊活の目的は「排卵日に合わせること」だけではなく、「2人で新しい命を迎える準備をしていくこと」です。
もし今、「誘うのが怖い」「断られるのがつらい」と感じているなら、それはまめさんが「愛情の確認」と「妊活の行動」がごちゃまぜになってしまっているからかもしれません。
「今日は排卵日だから」ではなく、「今週どこかで2人でゆっくり過ごせる時間をつくろう」と声をかけてみるのも一つの方法です。
そうすると、パートナーさんも“求められている”というプレッシャーではなく、“一緒にいたい”というメッセージとして受け取りやすくなります。
また、「夫婦でうまくできていない」と感じるときほど、自分を責めるよりも「これは協力プレイなんだ」と思ってみてください。
タイミングがずれたって、セーブポイントは毎月やってきます。
ちょっとゲーム感覚で、「今月は惜しかったな」「来月は装備を整えよう」くらいに、軽めに受け止めてもいいのです。
妊活ストレスから自分を守る方法
妊活中のストレスは、妊娠するかどうかの「結果」より、「コントロールできないことの多さ」によって強まります。
特に女性は排卵や基礎体温など、身体的な変化に敏感にならざるを得ないため、知らず知らず「自分ががんばればうまくいくはず」と思い込んでしまうことがあります。
けれど妊娠は、努力と結果が必ずしも比例しない分野。
自分でコントロールできることがとっても少ないですよね。
だから、自分を責めるより、「自分を守るための方法」を覚えることが大切です。
おすすめしたいのは「妊活の時間」と「自分の時間」を分けること。
妊活の情報集めのためにSNSを使うのは、1日15分までにする、など。
ちょっとした“心理的な仕切り”をつくってみてください。
また、パートナーさんに対しても、「妊活の話をする日」と「しない日」を分けてみるのも良いかもしれません。
お互いの心を守るために、あえて話題を限定する。
そんな“ゆるいルール”が、夫婦の安心感を支えることもあります。
焦る気持ちや不安は、まめさんが本気で未来を望んでいる証拠です。
その真剣さをどうか否定しないでください。
最後に
時々は「妊活お休みデー」を設けて、思いきり美味しいものを食べて、「今日もよくがんばった!」と笑ってくださいね。
まめさんの妊活を、心から応援しています。
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