妊活を始めるタイミング、職場と自分の狭間で悩むあなたへ【お悩み相談室】

妊活のタイミングをどうするか、職場の状況や周囲の目とのバランスに悩む女性からのご相談です。先輩社員の産休・復帰予定があるなか、自分の希望をどう優先すべきか。
職場環境と自分の気持ち、両方を大切にしながら納得のいく選択をするためのヒントを不妊ピア・カウンセラーがお届けします。
妊活のタイミングについて悩んでいます。
私は20代後半で、結婚を機に転職し、現在は小さな会社で営業事務をしています。
来年6月頃に産休に入れると理想だと思っていたのですが、最近、先輩が妊娠され、来年10月に復帰予定とのこと。人手が少ない職場なので、先輩の復帰を待ってから妊活を始めるべきか、自分の希望を優先して早めに動くべきか迷っています。将来的には子どもを2人欲しいと思っており、できるだけ早めに1人目を授かりたい気持ちもありますが、職場の状況や周囲の目が気になってしまい…どうしたらいいか、悩む毎日です。
(20代、女性、ハンドルネーム:海、職種:営業)
最初に
海さん、ご相談ありがとうございます。20代後半に差し掛かり、妊活のタイミングについて悩まれているとのことですね。私自身も27歳から妊活を始めたので、その悩みや葛藤、よく理解できます。仕事と家庭のバランスをどう取るか、職場環境や人間関係への配慮、自分の気持ちや健康状態をどう優先する。考えれば考えるほど、答えが見えにくくなってしまいますよね。
職場の目より、自分の本音に耳を傾けて
妊活は、「今すぐやるべき」「もう少し待つべき」といった明確な正解があるものではなく、状況や気持ちの変化とともに、決断が揺れることもあるものだと思います。まずは、ご自身の気持ちにしっかり向き合い、「今、この瞬間、私は何を一番大切に思っているのか」を言語化してみるのはどうでしょうか。書き出して整理することで、ご自身の本心が見えてくるかもしれません。
現在の職場では、人手不足が気がかりとのことですね。先輩の復帰を待ってから妊活を始めた方が周囲への影響が少ないかもしれないとお考えなのですね。
一方で、ご自身が望むタイミングについての気持ちもある。そのバランスをどう取るか、悩ましいところですね。ただ、産休・育休は働く人の権利であり、「会社の状況が落ち着いたら」といった外部要因だけで妊活のタイミングを決める必要はないのではないかと私は思います。
私自身も、転職してすぐに不妊治療のクリニックに通い始めました。すぐに妊娠したら職場に迷惑がかかるのでは、という気持ちはもちろんありました。しかし、夫婦の「一丁目一番地」の思いは「できるだけ早く授かりたい」でした。それが二人の最優先事項だったので、自分の気持ちを大切にし、決断しました。
結果的には、転職してから丸3年後に産育休を取得しました。計画通りにはいかないことも多いですが、まず一歩を踏み出すことが何よりも大切なのではと思います。
もし、少しでも早く妊活を始めたい気持ちがあるなら、それを大事にすることも選択肢の一つです。特に、妊娠には年齢や体調が関係するため、「今できること」を考えてみるのもおすすめです。例えば、まずは一連の検査を受けてみることで、具体的なからだの状態を知り、今後の方針を決めやすくなるかもしれません。
また、職場の人たちの目が気になる、というお気持ちもとてもよくわかります。私も、「この先輩はこう思うかもしれない」「この上司はこう感じるのでは」と、実際には言われていないことまで想像して不安になっていました。
でも、振り返ると、そうした不安の多くは自分の思い込みだったかもしれません。周囲の視線を過度に気にするあまり、自分が一番大切にしたいことを後回しにしてしまうのは、もったいないですよね。
最後に
ご自身が後悔しない選択をすることも大事だと思います。その時々の気持ちを大切にしながら、じっくりと考え、パートナーと話し合いを重ねていけるとよいですね。焦らず、でもご自身の気持ちに正直に、一歩ずつ進んでいけることを願っています。
専門家がこたえます!お悩み募集中です
「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。