更年期で体重増加…運動嫌いでもダイエットを続けるコツ【お悩み相談室】

更年期
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更年期に入り、体重増加とウエストのサイズ変化に悩むものの、運動が苦手で続かない…とお悩みの50代女性からご相談をいただきました。

更年期に起こる体の変化の原因、無理なく取り組める運動法、そして“続けるモチベーション”の見つけ方について、臨床心理士がお答えします。

更年期まっただ中の53歳、体重増加が止まらず肥満体形に突入しました(笑)

ウォーキングや筋トレといった運動は苦手中の苦手なので、YouTubeのストレッチ動画を毎日2つほど友人と試してます。少し体重は減ったもののウエスト数値は痩せることなく…やっぱり運動が必要だよなって実感しているところです(泣)体力がないながらに、スーパーまでわざと遠回りして歩いたり(たま~に)、階段を使うように意識してますが、膝が痛くなってやめてはまたやっての繰り返しです。友人とワンサイズ下のズボンを買って履けるのを目標にしようねと言ってからはや半年経ちました。なんとかしてウエストまわりの脂肪を落としたいと思ってますがなかなか運動に身が入らず。更年期でダイエットに成功してる人なんているんでしょうか?運動嫌いでも続けられるモチベーションの保ち方があればぜひ!

(50代、女性、ハンドルネーム:ささみ生活、職種:主婦)


最初に

ご質問ありがとうございます。

更年期のご自身の変化に戸惑いながらも、とてもユーモラスに向き合っていらっしゃるささみ生活さんは、とても素敵な方だなと感じながら、ご質問文を拝読しました。

悩みがあってもユーモアと明るさで乗り切ろうとするその姿勢、誰にでもできる事ではありません。これからも大切にしていただきたいと思いました。

同時に、その明るさの裏側にある“なんとかしたいのにうまくいかない”というもどかしさや、“ああ、またダメだった”という小さな自己嫌悪も、きっと毎日の中で時々、ひょっこり顔を出すのでしょうね。

ウォーキングも筋トレも苦手…わかりますとも。

運動って、始めるのも面倒だし、継続するのはもっと面倒。

でも、そんな中でも「YouTubeのストレッチを友人と一緒に」「たま〜に遠回り」「階段も使うように意識」って、それ、めちゃくちゃがんばってますよ

そもそも、「ズボンを1サイズ落としたい」と目標を持ち続けられること自体が、本当にすごいんです。

しかも、目標が数値化できていてわかりやすい。素晴らしいです。

そして、“膝が痛くなってやめる→またやってみる”のループ。それもまた人生です。
諦めて完全に辞めるのではなく、また繰り返す。心の筋力がお強いですね。

日々の楽しさから生まれる「続けられる自分」

今のあなたにとって大切なのは、短期決戦のようなダイエットではなく、「50代で楽しく続けられる心地よい暮らし方」ではないでしょうか。

たとえば、「ウエスト−5cm!」よりも、「明日もまた、友人と笑ってストレッチできること」を目標にしてみる。

体型変化は“おまけ”くらいに考えて、まずは「自分の機嫌をとること」にフォーカスしてみるのはいかがでしょうか。

モチベーションを支えてくれるのは、「体重」や「見た目」だけじゃないのです。

・今日、ちゃんと湯船に入った

・お気に入りのストレッチ動画で気持ちよく伸びた

・友達と「また履けなかったね〜」って笑った

…そんな“日々の楽しさ”を数えていけたら、それこそが「続けられる自分」をつくっていく燃料になるはずです。

更年期の体と心にやさしいダイエットのすすめ

ではここから、少し専門的な視点で更年期とウエストまわりの関係、そして運動が苦手な方向けの対処法をお伝えします。

■なぜ更年期は太りやすい?

女性は更年期になると、卵巣機能の低下によりエストロゲン(女性ホルモン)が減少します。

このホルモンには脂肪の代謝を助ける働きがあるため、減ることで「脂肪が燃えにくく・つきやすく」なります。

特にウエストまわりは内臓脂肪がつきやすくなるため、“中年太り”の典型パターンに…。

■運動嫌いでもできること

運動=汗をかくこと、と決めつけなくても大丈夫。

・朝のラジオ体操(3分)

・椅子に座ったままの骨盤体操

・寝る前の深呼吸と脚上げ

これらでも十分に効果があります。

ポイントは、「心地よい疲れ」を目指すこと。

筋肉痛になるほどの筋トレは続かないけれど、じんわり体が温まるくらいなら、むしろリラックス効果があり、自律神経のバランスも整いやすくなります(※)。

■モチベーションの正体

私たちが何かを「続けられる」と感じる時、それは“できた”という小さな成功体験の積み重ねです。

「たったこれだけ?」でいいので、「毎日やった自分を褒めること」

体型よりも、“自分への信頼”が変わってくるはずです。

最後に

「ズボンが入らない。でも今日も笑えた」そんな毎日こそ、立派な成果です。

あなたのその明るさに、乾杯!


<本記事の回答者>

戸田さやか

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー/がん・生殖医療専門心理士/ブリーフセラピストシニア

所属:株式会社ファミワン

「妊活や性の悩み、子育てや働き方のことまで、「誰に相談していいかわからない」テーマも歓迎しています。どんな内容でも大丈夫。安心してご相談ください。臨床心理学の確かな知識と技術を活かし、原因探しや悪者探しではなく、あなたにとってのゴールを発見するお手伝いをさせてください。」


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