爪が割れやすく弱くなっている気がする…何かできることは?【お悩み相談室】
今回は、ネイルで保護したり保湿剤などでケアしているにも関わらず、爪が割れやすく弱ってきていると感じている50代女性からのご相談です。
爪を丈夫にするために身体の内側からできること、外側のケアについて薬剤師がお答えします。
爪がもろくて割れやすくなりました。お風呂に入るとふやけるのか、あがると割れていることが多いです。寝る前にはしっかり保湿剤を塗ってケアしているんですがそれだけでは追いつかないみたいです。
ネイルが趣味で、ネイルで保護しているところもあったと思うのですが、最近は根本的に爪自体が弱くなっている感じがします。
爪を丈夫にするためにはやっぱりたんぱく質をたくさん摂ったほうがいいのでしょうか?それとも病院でできる治療などがあるのでしょうか。
(50代、女性、ハンドルネーム:美魔女になりたい、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
最近、爪がもろくなって割れやすくなってきたとのことですね。
お風呂上がりにふやけた爪がすぐ割れてしまったり、寝る前に保湿しても追いつかない感じがあるのは、意外とストレスに感じますよね。
ネイルが好きで楽しんでいるのに、爪自体が弱くなってきて、「年のせい?それとも自分のせい?」と不安になる気持ちもわかります。
毎日ケアを頑張っているのに思ったような効果が出ないと、がっかりしたり、少し落ち込んでしまうこともありますよね。
でも、爪は小さいながらも体の健康を映す大切な場所です。
まずは、今の状態をしっかり理解して、無理なく少しずつケアを重ねていくことが大切です。
理想の爪の状態とは
理想としては、爪が割れにくく、適度な弾力や厚みがあって、ネイルを心から楽しめる状態です。
「乾燥が落ち着いて割れる回数が減る」「日常生活で引っかかりにくくなる」といった状態を少しずつ目指すと、取り組みやすくなるかもしれません。
爪の状態は体の内側の栄養や血流とも関わっているので、食事や生活習慣を見直すきっかけになることもあります。
爪は毎日少しずつ伸びるので、すぐに変化は感じにくいかもしれませんが、焦らず数か月単位で少しずつ変わっていくと考えると気持ちも楽になると思います。
年齢とともに変わる爪の仕組み
加齢とともに、爪の主成分であるケラチン(硫黄を含むタンパク質)や水分量が減ることで、爪の弾力が落ちて割れやすくなることがあります。
女性ホルモンの低下も爪の乾燥に影響するので、50代以降は特に実感しやすいかもしれません。
爪は「爪床」にある毛細血管から栄養や水分を受け取りながら育ちます。
そのため、血流や栄養状態が十分でないと、丈夫な爪は育ちにくくなります。
加齢とともに心機能や筋力が少しずつ低下したり、血管も硬くなって末端の血流が落ちることも、爪が弱くなる一因です。
食事からの栄養ケアで内側からサポート
爪を丈夫にするためには、栄養の補給と外側からの保護の両方が大切です。
食事では、ケラチンの材料になるタンパク質をしっかり摂ることが基本です。
肉や魚、卵、豆製品などを意識すると良いですね。
さらに、爪の成長に関わる亜鉛や鉄、ケイ素や硫黄も不足しないように気をつけたいところです。
ビタミンも忘れずに。ビタミンB群はタンパク質の代謝を助け、ビタミンCはコラーゲンの生成をサポート、ビタミンAは爪や皮膚の健康維持に役立ちますよ。
外側からの保湿・保護で守るケア
外側からのケアとしては、寝る前の保湿はとても有効です。
さらに、爪用の補修オイルやベースコートで物理的に保護すると、割れや欠けを防ぎやすくなります。
ネイルを楽しむときは、爪に負担をかけすぎない施術や頻度にも少し気をつけると安心です。
病院での治療としては、爪自体を直接強くする薬はあまりありませんが、血液検査で鉄や亜鉛の不足があれば補充することで改善が期待できます。
まれに甲状腺や皮膚の病気が爪のもろさに関係することもあるので、気になるときは医師に相談してみてくださいね。
最後に
爪は少しずつ伸びていくものです。
焦らず、食事や生活習慣を意識しながら保湿や保護を組み合わせてケアを続けることで、少しずつ割れにくく健康的な爪に近づいていきます。
少しずつ状態が改善して、また安心してネイルを楽しめる日が来ることを願っています。
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