PMSのイライラ、生理後は自己嫌悪。そんな気持ちを軽くするには【お悩み相談室】

生理前はイライラ、生理中は体のつらさ、生理後は自己否定…。
そんな“月の半分がしんどい”状態が続いているという40代女性からのご相談です。
「家族に当たらないように」と努力しても、気持ちはすり減っていくばかりとのこと。

今回は、生理後に起こる気分の落ち込みとその背景、そして心と体を少し軽くするためのセルフケアを、心理士がアドバイスします。

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最初に

ご相談ありがとうございます。

現在、生理前から生理中、そして生理後までイライラや体の辛さ、自己否定と生理に振り回されている状況なのですね。
そんな中、「家族に当たらないように」と気をつけていること、本当に凄いことだと思いますし、あなたのとても優しいお人柄が伝わってきました。

生理前から生理後というと、月の半分は何かしらの影響が出ているということ。
身体や心の両方がしんどい中で、毎日とても頑張って生活しておられますね。
毎月「今月もまた始まるのか…」と憂鬱になるのではないでしょうか。

怪我や熱と違って、本当のしんどさが周囲に伝わり辛いということもまた苦しいですよね。
こちらとしては毎月本当に辛いのに「また？」みたいな反応をされたこともあったのではないでしょうか。

生理の辛さは、生理痛が軽い方や、男性には中々伝わり辛いですし、生理の勉強をしないと分かってもらえないことも多いですよね。

体と心を休ませる“逃げ道”を

今の苦しさを、少しでも楽に過ごすためには、自分なりのリフレッシュや、日常の負担を減らすことも有効かもしれません。


例えば、

・生理中は、ご飯をお惣菜にする

・家事の優先度の低いものはやめておく

・イライラする時は部屋に1人で入り、好きな音楽を聴いたりしてリフレッシュする

・ゆっくりお風呂に入る

・好きな香りのアロマを焚く

といったことを取り入れるだけで、体と心が少し楽になるかもしれません。

「家事の手を抜く」というと罪悪感を抱く方も多いですが、生理という毎月くるものに対して、少しでも逃げ道を自分に用意することはとても大切です。
ほっと一息つける時間を持ち、自分を大切に労っていただけたらと思います。

体の声を聞き、記録を残しておくのも大切

生理痛があまりにも酷かったり、気分の落ち込みが酷い場合は、もしかすると月経前症候群や、子宮内膜症の可能性もありますので、一度婦人科を受診するのも良いかもしれません。

日本人女性の70〜80％が、月経前に何らかの不調を自覚しており、5%は重い月経前症候群で日常生活に困難を感じていると言われています。(※1)


そこで、自分の体のことを知るために、まずは自分の感じている辛さがどのくらいか、症状やタイミングを記録に残しておくことも大切です。

「少し冷えている時に痛みが増しているな」、「好きなものを食べた後は、痛みはあるけど気持ちは少し楽かも」など、今まで気づかなかった自分の変化や特徴に気付けるかもしれません。

自分に合うセルフケアを探ってみる

 また、自身で出来るセルフケアとしては、

・ウォーキングなどの適度な運動

・サプリメント(ビタミンB6、カルシウムなど)

・栄養バランス良く3食意識して摂る

・適度な休息

などが挙げられます。

生理中でしんどいとは思いますが、自分に合うものが何なのか、色々試して探ることも必要かもしれませんね。

最後に

生理による気分の落ち込み、とても辛いですよね。
病院の受診によっては、ピルの処方や落ち込んだ時に飲める漢方やお薬なども出してもらえるかもしれません。

また、もし身近に頼れる人がいるのであれば、出来るだけ頼って日常の負担を減らしてほしいなと思います。
話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなるかもしれません。

あなたはもうこれまでたくさん頑張ってきたのですから、頼れるものには全部頼って、少しでも心と身体が楽になるよう祈っております。

＜参考文献・出典＞※以下の文献を参考にしています

公益社団法人 日本産科婦人科学会
▶月経前症候群(PMS)：https://www.jsog.or.jp/citizen/5716/※1

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