妊娠中期でもつわりが続いています…毎日の嘔吐は普通ですか？【お悩み相談室】

今回は、妊娠中期を迎えられた30代女性からのご相談です。 妊娠初期から続くつわりが、20週頃は落ち着いたもの、22週頃からまた悪くなり、毎日嘔吐しているようです。

妊娠中期の嘔吐やつわりについて助産師がお答えします。

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最初に

ご相談ありがとうございます。妊娠25週、ここまで本当によく乗り越えてこられましたね。6週から続く吐き気の中、点滴に通いながら過ごされた日々は、からだだけでなく気持ちもしんどかっただろうと思います。

20週ごろに少し落ち着いて、「やっと終わるかも」と思えたこと、そのときの気持ちはとても大きなものでしたよね。そんなふうに少し希望が見えた後だったからこそ、またつらさが戻ってきた現実に、心もからだもついていかない感じがあったかもしれません。

食事がとれなくても赤ちゃんに必要な栄養は、優先的に届けられている

妊娠中期というと「安定期」と言われて、世の中では「つわりも終わって、穏やかな時間を楽しめる時期」なんてイメージが広がっています。でも、現実には中期に入っても吐き気が続く方、またはあなたと同じように、むしろぶり返してくる方もいます。

「安定期」という言葉があるからこそ、「まだ吐いてる自分はおかしいのかな」と不安になったり、周囲との違いに戸惑う気持ちも出てきますよね。

そして、「痩せてるからもっと食べて」と言われても、食べようとしても吐いてしまう。頑張ろうとしているのに、体が言うことを聞いてくれない。その苦しさや無力感は、きっと言葉にしづらいものがあるのではないかと想像しています。

「しっかり食べるように」と言われるほど、自分ができていないような気持ちになってしまって、つらくなることもあるのではないでしょうか。

でも、赤ちゃんが元気なのは、あなたの体がちゃんとがんばってくれている証拠です。体重が思うように増えていなくても、食事が思うように取れていなくても、赤ちゃんに必要な栄養は、優先的に届けられるように体が働いてくれています。

うまく食べられない日が続いていても、それでも赤ちゃんは育っていて、それを支えているのは今のあなたの体です。

「マタニティライフ」というと、キラキラした穏やかな時間を思い浮かべられることも多いですが、現実は全然そんなふうにいかないことの方が多い印象です。毎日思うように食べられなかったり、吐いてしまったり、不安になったり…そんな中でも、赤ちゃんのことを気にかけながら過ごしている日々は、それだけで本当に大切な時間です。

たとえ何もできていないように感じても、横になっているだけの日でも、赤ちゃんはあなたの体の中で育っているし、そのこと自体が十分意味のあることなのだと思います。

つわりが長く続くタイプの方は、お産まで続くこともありますが、日によって、時間によって、少しでも楽に過ごせる瞬間が増えてくることもあります。食事も、ゼリーやスープ、冷たい麺やパンなど、吐きにくいものを少しずつでも口にできれば十分です。

無理せず、自分のペースで「これなら食べられるかも」を探していってみてくださいね。

最後に

この先も妊娠期間は続いていきますが、どうか焦らずに、しんどい日は「赤ちゃんと休む日」と決めて、自分にやさしくいてくださいね。毎日しんどさと向き合いながら過ごしている妊娠生活も、ちゃんと意味のある、大事な時間です。

何もできていないように感じるかもしれませんが、私は、今のあなたの姿をしっかりと価値のあるものとして受けとめています。そして今しんどくても、これがずっと続くわけではないということを、心のどこかに置いておいてもらえたらと思います。

残りの妊娠期間、その日その日をなんとかやり過ごしていけるよう、応援しています。

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