2人目妊娠中ですが、上の子の癇癪に疲れるとお腹にチクチク痛みが走り不安です【お悩み相談室】

今回は、2人目を妊娠中にチクチクとした下腹部の痛みを感じながら、断乳後の上のお子さんの激しい情緒変化に悩む30代女性からのご相談です。心身ともに疲弊し、「何もしてあげられない」と罪悪感を抱えているとのこと。
妊娠中の体と心のケア、上のお子さんとの関わり方について、助産師がアドバイスします。
現在6週目で2人目を妊娠中です。疲れやストレスを感じると下腹部にチクチクした痛みが出て、不安になります。1歳の上の子は断乳後、理由もわからず泣き叫ぶことが増え、抱っこも拒否しながらしがみついてきたり…私もどうしていいかわからず、心が苦しくなります。泣き声を聞いていると「何もしてあげられない」と罪悪感でいっぱいになり、さらにお腹が痛みます。家事も気になってつい動いてしまいますが、本当は休んだ方がいいのかとも思っています。同じような気持ちを経験された方の声や、専門家の方の優しい視点でお話を聞かせていただけるとうれしいです。
(30代、女性、ハンドルネーム:えりこ、職種:主婦)
目次
最初に
えりこさん ご相談ありがとうございます。
まだ小さい上のお子さんをみながらのご妊娠は、お一人目の時とはまた違う大変さや不安がありますよね。
下腹部にチクチクした痛みがあるため、お腹のお子さんを守りながら、どうやって上のお子さんと関わるべきか悩まれているツラさが文面から伝わってきました。
今回は、お腹のチクチクとした痛みへの対処方法と、上のお子さんへの愛情の伝え方についてお伝えし、お二人を大切に思っているえりこさんが今後少しでも気持ちが楽に過ごせる選択ができるようになればと思います。
体の「今は休んで」のメッセージに気づいて
現在、疲れやストレスを感じた時に下腹部にチクチクとした痛みを感じる、とのこと。
このチクチクとした痛み以外に、茶褐色~ピンク色などの出血や他に症状がなく、横になって休めば痛みが治まるのであれば、「お母さん、少し休もう」というお腹のお子さんからのサインだと思ってください。
えりこさん自身もどういう時に下腹部がチクチク痛むかわかっておられますよね?
頭で考える以上に身体は正直に反応しているようです。どうか、チクチクと痛みを感じたときは、ゆっくりと身体と心を休めてあげてください。
頑張り屋さんなようなので、家事も気になって、やってしまいがちなようですが、それはお腹の痛みへの対処よりも優先しないといけないことですか?
家事に手を付ける前に少し考えてみてください。「今、私は何を優先すべきなのか?何を大切にしたいのか?」と。
断乳後の不安に、ママのぬくもりを伝えるスキンシップを
とはいえ、小さなお子様がいると、自分の思い通りにはいかないことも多くあります。
断乳後から理由もわからず泣き叫ぶことが増えたとのこと。お子さんは寂しいのかもしれませんね。
お腹の痛みから抱っこは拒否されている、ということですが、実はハグには、他にも方法があるんです。
お腹を守りながら、お子さんと密着してあげるために、椅子やソファーに座ってから、お子さんを抱き寄せてあげたり、横になって、胸元に引き寄せてあげる方法もあります。
お子さんは、授乳時はきっとお母さんの胸元で温かさや優しさを感じていたと思います。でも、断乳によってそれがなくなって、抱っこや別の方法で補おうとしているのかもしれませんよ?
泣くことで伝える上の子の気持ちに応える工夫
どんなに小さくても、子どもは色々と感じていて、言葉にできない代わりに、泣くということで表現しています。
抱っこを拒否することはお腹のお子さんを守るための行為だと思うので、「今はお腹が痛いから、抱っこはできないけど、あっちに座ってならギュ~できるよ」と手を取って伝えてみてください。
その場から動きそうになければ、しゃがんで膝をついてハグしてあげてみてください。
私は抱っこ紐で、「抱っこはダメだけど、おんぶなら良いよ」と上の子をおんぶして密着しながら家事をしたりしました。もちろん、お腹が痛いときは家事も放置して、「一緒にごろんしよう」と一緒にお昼寝もしました。
なので、「気になって、つい動いてしまう」というえりこさんがすごいなぁと思いました。でも、今はお身体を優先しましょうね!
「完璧じゃなくていい」と自分をゆるめてあげよう
泣き叫ばれると、「もうやめて!」と、こちらも気持ちに余裕がなくなりますよね。
どうすれば良いかわからなくなって、こちらが泣いてしまうこともあります。でも、親であれば何でもできるかというと、決してそうではないのです。
また、子育てにおいては、自分が頑張ればどうにかなることばかりではないのも実際です。完璧を手放す、というのは少し堕落しているようなイメージがあるかもしれませんが、育児も家事も今は完璧は無理、と手放せると、緊張の糸がほぐれ、心も体も楽になるかもしれません。
日々の生活が慌ただしく過ぎていく中で、えりこさんはどうありたいですか?
大変な状況の中で、全てを完璧にこなすのは難しい場合もあります。ただ、そういう時に、えりこさんがご自分にとって大切にしたいことを、ちゃんと大切にできているかどうかで、状況の捉え方は違ってくると思います。
周りの人と比べて落ち込むこともあるかもしれませんが、価値観や状況は人それぞれ違います。
子育てでお子さんを優先しがちだからこそ、自分はどうありたいのか、そのために優先すべきは何なのかが明確になれば、家事も含め今すべきことがわかってくると思います。
最後に
上のお子さんに対して、何もしてやれていないことはありません。
えりこさんは上のお子さんとどう関わるべきかを悩み考え、かつ、お腹のお子さんを守ろうとしている立派なお母さんです。
相談文からお子さんを想うえりこさんの想いはちゃんと伝わってきました。
だからこそ、えりこさんが今よりも気持ちが和らいで上のお子さんとお二人目の妊娠生活を楽しめるようになることを願っています。
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