第3子目になって、イライラの波に飲まれる妊娠初期に戸惑っています【お悩み相談室】

妊娠・出産
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今回は、第3子を妊娠中の30代の女性からのご相談です。
これまでの妊娠と違って感情の波が激しく、家族にイライラしてしまう自分に自己嫌悪…。出産までこの状態が続くのではと不安でいっぱいとのこと。

妊娠中のこころのゆらぎとの付き合い方や、自分を責めずに過ごすヒントを、臨床心理士がアドバイスします。

妊娠初期に感情のコントロールが難しくなることってありますか?現在第3子妊娠中で、1人目、2人目妊娠中は、特に感情の変化は感じなかったのですが、今は感情の波が激しいです。夫にも、子どもにも些細なことでイライラしてしまい、向こうは何も悪くないのに怒ってしまいます。怒った自分にイライラして夜泣いてしまいます。夫は「妊娠中だから仕方ないよ」と言ってくれますが、これまでのマタニティライフと違うので自分自身が困っています。私と同じ経験をされた方はいらっしゃいますか。今安定期に入ったところなのですが、出産までこんな状態だと不安で不安で…何か対策が合ったら教えてください。

(30代、女性、ハンドルネーム:ryo、職種:主婦)


最初に

第3子妊娠中とのこと、おめでとうございます。そして、毎日、本当におつかれさまです。

これまでの妊娠では特に気にならなかった感情の波が、今回は突然あなたを揺さぶってくる…「何が変わったの?」「私、大丈夫かな?」と不安になって当然だと思います。

加えて、上のお子さんたちのお世話、日々の家事、周囲への気遣い。

妊娠中で体力的にもきつい中、本当によくがんばっておられますね。

夫にも子どもにも、ちょっとしたことでイライラしてしまい、自分の反応にまたイライラして落ち込んでしまう…。

“怒り”って、本当にエネルギーを消耗しますし、自己嫌悪のスパイスも効いてきて、泣きたくなるほどしんどくなります

それでもあなたは、ご自身のことを「仕方ない」で片づけずに、「なんとかしたい」と考えてここに言葉を届けてくださった。

その姿勢自体が、すでにとても誠実で、強く、そして優しい方なのだろうなと感じました。


感情の波は“状態”として受け止めてみよう

これまでと違う妊娠中のこころの揺れ。

それは、身体の変化だけでなく、ライフステージの移行や役割の増加、蓄積された疲労、見えない不安、いろんなものが絡み合って起きている現象かもしれません。

つまり「原因はこれ」とひとつに決めつけられるようなものではないのです。

ですので、「なぜこんなにイライラしてしまうの?」と責めるより、「ああ、いま私は大きな波のなかにいるんだな」と“状態”として捉えてみると、少し楽になるかもしれません。

そして、できれば「こんな私でごめんね」ではなく、「今はこういう私なんだ。できることからやってみよう」と、対策に目を向けられるといいですね。

人は、不安を“見通し”に変えるだけで、驚くほど気持ちが落ち着くことがあります。


感情コントロールの具体策

妊娠中、とくに初期から中期にかけては、ホルモンの影響によって感情のコントロールが難しくなることがあります。

これは「産後うつ」のように病名がつく状態でなくても、多くの妊婦さんが経験している自然な反応です。

特に第3子となると、「今度こそ余裕を持って妊娠期を過ごしたい」という気持ちがあるぶん、思い通りにいかない自分に落胆しやすくなる、という心理的な側面も影響しているかもしれません。


対策としては、次のような方法が考えられます:

・まずは身体を整えること

睡眠、栄養、適度な運動(といっても散歩やストレッチ程度で十分です)。

身体の疲労や不調は感情にダイレクトに響きます。

・自分の感情を「実況中継」してみる

「今、すごくイライラしてるな」「これはたぶん、ホルモンのせいかも」と言葉にしてみると、怒りの火力を少しだけ弱めることができます

・短時間でも“何もしない時間”を意識的に取る

何かするよりも、“何もしない”時間のほうが実は回復につながることもあります。

誰にも何も言われない、責任のない時間が、こころを静かにしてくれます

・あえて“ふざける”時間をつくる

推しドラマの胸キュンシーンをループ再生、赤ちゃん服の脳内爆買い(見るだけ)、夫と“名付け選手権ごっこ”など、ちょっと笑える時間はあなたの気分を癒してくれるかもしれません。


そして、今のあなたのように「このままだと不安」と感じている場合は、助産師や産婦人科、または公認心理師・臨床心理士などに相談することも選択肢のひとつです。

とくに過去にメンタルヘルスの不調を経験されたことがある方や、日常生活に支障を感じている場合には、早めの相談が安心につながります


最後に

妊娠中の心の変化は、決して“弱さ”のせいではありません

それは、命を育てるという壮大なプロジェクトのなかで、脳もこころも身体もフル稼働している証拠。

揺れながら、迷いながら、でも毎日がんばっているあなたを、私は心から応援しています。

<本記事の回答者>

戸田さやか

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー/がん・生殖医療専門心理士/ブリーフセラピストシニア

所属:株式会社ファミワン

「妊活や性の悩み、子育てや働き方のことまで、「誰に相談していいかわからない」テーマも歓迎しています。どんな内容でも大丈夫。安心してご相談ください。臨床心理学の確かな知識と技術を活かし、原因探しや悪者探しではなく、あなたにとってのゴールを発見するお手伝いをさせてください。」


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