妊娠3ヶ月で下痢が続くのは異常？流産リスクは？【お悩み相談室】

今回は、妊娠3ヶ月で下痢が続き、不安を抱える女性からのご相談です。
「妊娠中は便秘が多いと聞くのに、なぜ自分は下痢？」と戸惑い、さらにネットで「流産リスク」と目にして怖くなっているとのこと。

妊娠初期に下痢が起こる理由や赤ちゃんへの影響、受診の目安、日常でできる工夫について助産師がお伝えします。

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最初に

ゆーちゃさん　ご相談ありがとうございます。

現在、妊娠３ヶ月で初めてのご妊娠なのですね。
周りは便秘で悩む方が多い中で、ゆーちゃさんは逆に下痢が続いているとのこと。
周りの方と症状が正反対であることから、今後妊娠中に何か起こるのではないかと更に不安になられているのですね。

下痢が起きる理由と流産との関係について

実は妊娠初期では、妊娠に伴うホルモンバランスの変化により、胃腸の活動が抑えられ、下痢や便秘になりやすいと言われています。

また、ゆーちゃさんは今回が初めてのご妊娠ということで期待と同時に少なからず不安や緊張などストレスがかかりやすく、そのストレスにより自律神経の乱れが起こり、消化器官の働きが弱まり、下痢や便秘になるとも言われています。

ただ、ご心配されている「妊娠中に下痢が続くと流産のリスクがある」とは一概に言えません。
下痢が続いているときに、たまたま流産に至ってしまった可能性もありますし、感染症や何らかの疾患が原因による下痢のため、結果として流産に至ったという可能性もあります。

下痢か子宮収縮による痛みなのかの見極め

しかし、下痢によるお腹の痛みによって、子宮収縮による痛みを感じにくくなる可能性がありますので、お腹の痛みがある場合は注意が必要です。

ご自身がお腹の痛みを感じた際には、下記の点を確認し、下痢によるお腹の痛みなのか、子宮収縮によるお腹の痛みなのかを判断してみてください。

• 今まで月経痛を感じたことがある場合は、下腹部の子宮が収縮する痛みと、下痢によるお腹の痛みは、痛む位置や痛み方の違いがわかるかと思います。
• 下痢によるお腹の痛みであれば、便意を伴うことも多いかと思います。
  
  

子宮収縮による痛みだと思われた場合や、どちらか判断が難しい場合は、かかりつけの産婦人科にまずは電話でご相談いただき、受診すべきかどうかの指示を仰いでください。

また、お腹の痛み以外にも、性器出血がある場合や、冷や汗やめまい・立ち眩みなどの貧血症状、発熱や咳などの風邪症状、食事が取れなくなるほどの吐き気やひどい下痢などがある場合は、かかりつけの産婦人科に必ずご相談くださいね。

下痢や便秘の時には肛門周囲が切れて出血する場合もありますので、出血があった場合は慌てず、トイレットペーパーの当たる位置で、どこから出血しているのか確認してみてくださいね。

妊婦さんの下痢を和らげる生活の工夫

すでにゆーちゃさんは下痢に対して、冷たい飲み物や刺激物を控え、消化しやすい食事にしたりと気を付けていらっしゃいますので、妊娠や自律神経の乱れによる下痢であれば、少しずつ改善されていくのではないかと思います。

猛暑日が続いておりますので、普通に過ごすだけでも脱水に陥りやすい時期です。
下痢症状があると、水分を控えたくなると思いますが、脱水予防のためにも水分摂取も心がけてくださいね。

また、勤務中もデスクワークだと腰回り・足元がエアコンにより冷える場合もありますので、お腹周りだけでもタオルやショールなどで覆っておくと、冷え予防になるかと思います。

最後に

初めてのご妊娠で不安もある中、下痢も続き、精神的にも身体的にもストレスがかかっていると思います。まずはゆーちゃさんの体調を優先に、身体を休めてくださいね。

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