年末年始に出産予定の妊婦です。大掃除や初詣、親戚の集まりなど、どう過ごせばいいか不安です【助産師監修:お悩み相談室】

妊娠・出産
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今回は、出産予定日が元旦と重なり、初詣やご両親・義理のご家族との年末年始行事への参加可否や、いつ起きるか分からない陣痛・破水への不安に悩んでいる20代女性からのご相談です。
せっかくのお正月行事をすべて我慢するのはつらいとのこと。

「予定通りにこなす」のではなく「いつでも予定変更できる柔軟さ」を持つ大切さを解説し、「途中で帰る・短時間参加」という選択肢を提示。
親族との『体調優先ルール』の事前共有、通院先への事前確認と外出時の持ち物、インフルエンザ等の感染症対策など、臨月における年末年始の過ごし方について、助産師がお答えします。

第一子を妊娠中の妊婦です。元旦に出産予定日が重なっています。
年末年始に出産予定の妊婦は、初詣や親戚付き合いなどの参加をどうしたらいいのでしょうか? 

予定日通りに産まれてくるとも限らないし、どういう風に過ごしたらいいのか悩んでいます。
もしかしたらクリスマスに産まれてくるかもしれないし、お正月休みが明けた瞬間かもしれない。
恒例行事として、年末は実家で年越しそばを食べ、元旦に夫と氏神様へ初詣に行き、その足で義実家へ挨拶、福袋を買いに百貨店に赴いたり、三が日までは親族を含めてお互いの実家でお正月祝いをして過ごします。
住居が近いとはいえ、産院までは通常1時間ぐらいかかります。
しかし、今年はいつ陣痛や破水が起きるか分からない初産妊婦で不安もあります。
大掃除は簡単にして、電車移動を含む福袋漁りはあきらめようと思っていますが、せっかくのお正月行事をすべて我慢するのはつらいです。
できれば初詣も行きたいし、年末年始も楽しい宴会にノンアルコールで参戦したいのですが、臨月妊婦がいると周りも気を遣うだろうし、集まりは断ったほうがいいのでしょうか。
参加してOKだとしても、どのようなことに気を付けたらいいのか教えてください。

(20代、女性、ハンドルネーム:おぜんざい、職種:主婦)


最初に

おぜんざいさん ご相談ありがとうございます。

初めての出産を控え、年末年始の恒例行事が楽しみではあるものの、今まで通りにはできないんじゃないか、と不安もありますよね。

今回はお産を控えた場合の年末年始の過ごし方のポイントをお伝えし、おぜんざいさんが今よりも具体的にどう過ごすかを考えられるようになれば幸いです。

いつでも予定を変更できるようにしておく

まずお伝えしたいのは、年末年始に出産予定だからといって、すべての恒例行事を我慢してずっと自宅で過ごさなければならないわけではありません。
初めてのお産を控え、「いつ陣痛が始まるのだろう」「外出先で破水したらどうしよう」などと不安に思うのは、とても自然なことです。

一方で、予定日はあくまで「出産する可能性が高い時期の目安」であり、予定日ぴったりに生まれるわけではありません。
そのため、この時期は「予定通りに行事をこなす」のではなく、いつでも予定を変更できる年末年始にしておくことが大切です。

例えば、
初詣は体調が良ければ、混雑する元日の日中を避けて短時間で参拝する方法を考えてみましょう。

人混みの多い時間帯を避け、長時間並ばない、身体を冷やさない、疲れたらすぐ変える、などといった工夫をしましょう。
福袋については、ご自身も避けようと考えておられますが、今回はオンライン購入や家族にお願いする、「来年以降のお楽しみ」にしても良いと思います。

親戚との集まりは、予めルールを共有しておく

親戚との集まりも、妊娠経過に問題がなく、主治医から外出を制限されていなければ、必ずしも欠席する必要はありません。
ただし、「途中で帰るかもしれない」「体調によっては当日キャンセルするかもしれない」など、予め家族に伝えておくことをお勧めします。

「妊婦だから周囲に気を遣わせてしまう」と考えすぎなくても大丈夫です。
むしろ、周囲の方に「無理をしないことが今年のお正月のルール」と共有しておくと、おぜんざいさん自身も気落ちが楽になるのではないでしょうか。

また病院を受診する必要があった場合のことを考えると、ご自身だけでなく同伴されるご家族の方も宴会ではノンアルコールで参戦なさってくださいね。

通院先への事前確認と外出時の持ち物

今回は産院まで通常1時間かかるとのことですから、
外出先から産院までの移動方法を具体的に確認しておくこと、
休日や時間外の受診方法(連絡先・入口など)を通院先で教えてもらっておくことが重要です。

年末年始は交通機関や医療機関の体制が通常とことなる場合があります。

産院で

  • 陣痛・破水時はどのタイミングで電話するか
  • 夜間・休日の連絡先
  • 自宅以外の場所にいる場合の受診方法
  • 受診時の交通手段

などを事前に確認しておきましょう。

また、外出時には親子手帳・診察券・保険証もしくはマイナンバーカード・スマートフォン・充電器などを携帯し、いつでも帰宅・受診できるようにしておくと安心です。
破水の可能性を考えると、大きめのナプキンやタオルを持っておくと安心です。

しかし、
規則的に強くなっていく痛み、
破水が疑われる液体の流出、
性器出血、
胎動の明らかな減少、
強い腹痛や体調不良などがあれば、楽しみな行事より病院受診を優先してください。

妊娠末期の腹痛には陣痛以外の原因が含まれることもあるため、迷ったときは自己判断せず産院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。

感染対策の必要性

またもう一つ、この時期ならではの注意点が感染症です。
インフルエンザなどの急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection: ARI)は冬季に流行し、人混みや換気の悪い場所は感染リスクを高めます。
妊婦さんは感染症への注意が必要とされているため、混雑した百貨店や繁華街、長時間の宴会などは、状況に応じて避ける、マスクや手洗い、喚起を心掛けるなどの感染対策を行いましょう。

「参加/不参加」だけでなく、中間の選択肢も考えて

「出産予定日が近いから何もできない」と考えると、せっかくのお正月が不安ばかりになってしまいます。
そこでお勧めしたいのは「参加する・しない」の2択ではなく、「短時間だけ参加する」「途中で帰る」「今年は自宅で家族だけで楽しむ」という中間の選択肢をつくることです。

年越しそばを食べて、夫婦でゆっくり過ごし、体調が良ければ初詣に行くというのも良いでしょう。
親族との宴会も、無理のない時間だけ顔を出す、それも良いと思います。
また、もしクリスマスに赤ちゃんが生まれたなら、それはそれで一生忘れられないクリスマスになるでしょう。
予定日を過ぎて、お正月後に出産になったとしても、それもまた思い出になると思います。

最後に

妊娠したからといって、楽しみを全部手放す必要はありません。
安全を確保しながら、できる範囲で楽しむ。
そして、赤ちゃんが「もうすぐ会いたいよ」と陣痛やお徴などで知らせてくれたら、その時は予定を変更する。
そんな柔軟な年末年始の計画で良いのではないでしょうか?

完璧に備えることよりも、「変更しても大丈夫」「体調優先で」と思える準備をしておくことが、安心につながると思います。

おぜんざいさんご夫婦の思い出に残る年末年始になりますように。

<参考文献・出典>※以下の文献を参考にしています

公益社団法人 日本産婦人科医会
▶妊娠末期に起こり得る症状:https://www.jaog.or.jp/note/(1)妊娠末期に起こり得る症状/

厚生労働省
▶令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2025.html#Q1

この記事の回答者

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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