哺乳瓶拒否&離乳食が進まない…復職準備のポイント【お悩み相談室】

今回は、8ヶ月の息子さんの離乳食が進まず、哺乳瓶も拒否しているため、1歳からの保育園生活と仕事復帰に不安を感じているというご相談です。上のお子さんも少食だったものの、ミルクは飲めていたため、今回はより心配とのこと。
復職までの準備として、無理なく離乳を進める方法や、保育園での適応をスムーズにするコツについて助産師がアドバイスします。
生後8ヶ月の息子がいます。5ヶ月ちょうどから離乳食を開始しましたが、全然進みません。作ったものはほぼ食べずに吐き出し、ベビーフードなら少しは食べるものの1日トータルで15gほどしか食べません。母乳を飲む回数も時間も減りません。1歳ちょうどから保育園に行ってもらい仕事復帰をしようと考えているので、少なくとも日中は離乳しなければならないのですが、この調子で仕事復帰ができるのか不安です。哺乳瓶は拒否してしまいミルクは飲めません。でも、仕事に復帰するためには、嫌々する息子に我慢して食べさせたりミルクを飲む練習をした方がいいのでしょうか。ちなみに、お兄ちゃんも食べる量は少なかったですが哺乳瓶拒否は少なかったのでなんとか保育園でミルクをあげてもらっていました。仕事復帰のために私が今するべき、できることは何でしょう。
(30代、女性、ハンドルネーム:さくら、職種:医療・介護・福祉)
目次
現時点で上手くいってなくても大丈夫
ご相談ありがとうございます。8ヶ月の息子さんとの毎日、本当にお疲れ様です。5ヶ月から離乳食を始めて、試行錯誤しながらここまで続けてこられたんですね。きっと毎回「今日こそ食べてくれるかな」って期待しては、吐き出されてがっかりしたり、ベビーフードをちょっとでも食べてくれたらホッとしたり、そんな繰り返しだったのではないでしょうか。
思うように進まない中、仕事復帰も近づいてくることで、「このままで大丈夫かな…」と不安になるのも無理もありません。しかも哺乳瓶も拒否してるとなると、どうしても先のことを焦ってしまいますよね。
まず最初にお伝えしたいのは、「今この時点でうまくいってなくても、大丈夫」ということです。1歳まで、あと4ヶ月あります。赤ちゃんの4ヶ月は大人の4ヶ月とは比べものにならないくらい大きく、ここからまた変化があるかと思います。この先、急に食べるようになる子もいれば、飲み方をコロッと変える子もいます。今の姿がこの先ずっと続くわけではないので、今の時点では、焦らないことがまず大切です。
今、息子さんが食べる量が少ないのも、哺乳瓶を拒否しているのも、今の息子さんの心と体には、まだ母乳が一番安心できるのかもしれませんね。離乳食も、口に入れて全部出してたとしても、実は赤ちゃんのなかでは「これは何?」「これはイヤ」「これはおもしろいかも」って、毎回いろんな勉強をしている最中かもしれません。
ですので、これまで毎日がんばって作ってきたことは、全く無駄にはなっていないと思います。でも食べてくれないことが辛くなったり、焦りが強くなるようでしたら、思い切って少しお休みしてもいいと思います。離乳食をちょっとストップしてみて、ただ家族が食卓で楽しそうに食事をとっている姿を数日見せるだけでも、意外とうまく行ったりすることがあります。
ほんの数日でも、赤ちゃんにとっては気持ちが整う大事な時間になったりするので、一旦お休みしてみるのもいいかもしれませんね。
赤ちゃんによって好きな触感や温度が違う。今できる3つのこと。
離乳食の形状を変えてみるのもすごくいいと思います。よく「離乳食はこのくらいの月齢ではこの固さで」と書かれていますが、実際には、それぞれのお子さんで好きな食感や温度が全然違うことがあります。手づかみで食べられるものを用意してみたり、「遊び食べ」から入ってみるのもアリです。息子さんに合った入り口が見つかるかもしれません。
他にも、今できることとして以下にいくつかの例をあげてみますね。
・食べることへの興味を育てる:
お兄ちゃんのごはんを一緒に見せたり、食卓に一緒に座って「楽しい時間」として感じさせるのもひとつの手です。ごっこ遊びのようにスプーンで遊ばせたり、触らせたりすることで「食べること=楽しい」と結びついていくこともあります。食べることがなくても、自分で食事に触らせることもいいかもしれませんね。
・いろんな形の飲み方を試す:
哺乳瓶がダメでも、ストローやスパウト、コップ飲みの練習などを、遊びの延長のようにゆる〜く始めてみるのもおすすめです。うまくいかない日があっても、「今日はやめとこ」で大丈夫です。
・保育園と連携を取る:
早めに入園予定の保育園に相談して、食事やミルクの対応について確認しておくと安心材料が増えます。「哺乳瓶が苦手ですが、どう対応していただけますか?」と聞いてみるといいですね。
ちょっと立ち止まって焦らずに進めてみる
お子さんの様子をしっかり見て、考えて、悩んで、ここまでやってきていると思います。
それだけでもう十分すごいことです。がんばりすぎずに、ちょっと立ち止まったり、方向を変えてみたりしながら、焦らずに進めてみてくださいね。
思うようにいかなかったら、そのことを周りのサポーターに相談することを躊躇せず、声をあげ続けてみてください。すぐに解決策が見つかることがなくても、きっと少しずつ繋がって、いつの間にかお子さんも成長していくかと思いますよ。応援しています。
回答者:株式会社ファミワンに所属する【助産師】
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