抱っこや授乳で背中がバキバキ!少しでも楽になる方法を教えて【お悩み相談室】

子育て
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今回は、育児と夜間授乳で体の疲れが取れず、肩や背中のこりに悩む30代の女性からご相談をいただきました。休む暇がなく、体力も気力も限界を感じているとのことです。

この記事では、日常で気をつけたい姿勢のポイントや簡単なストレッチ、入浴を使ったセルフケアの工夫について、助産師がアドバイスします。

1歳の子どもがいるのですが、毎日の抱っこやおんぶで背中がバキバキです!
抱っこ紐を使ってますが、子どもの体重も増え、体をひねったり手足を思いっきりバタバタしたりとするので前よりも負荷がかかって体にこたえます。よちよち歩きのわが子はまだ背が低く、一緒に手をつなぐときも、重いリュックを背負ったまま前かがみになるのでつらいものがあります。
夜間授乳もまだあるので満足にも寝れず、なかなか疲れがとれません。育児姿勢が原因で近い将来、股関節や膝も痛くなったらどうしようと不安もあります。
ストレッチ動画を見て真似したり、湿布を貼ったりしてますが、一時的にはよくなってもまたすぐに戻ってしまいます。整体やマッサージにも行きたいけど、自分の時間を作る余裕もお金の余裕もなく…。なにか工夫できることやおすすめのコリ改善方法はありますか?

(30代、女性、ハンドルネーム:いちご、職種:主婦)


最初に

いちごさん ご相談ありがとうございます。

歩けるようになったお子さんは色々なことに興味をもち、目が離せないでしょうし、抱っこやおんぶも毎日のことなので、いちごさんはご自身の体を休ませることもままなりませんよね。
そして、夜間授乳による寝不足から、体力・気力の回復も十分にできないことと思います。毎日休みなく続くことだからこそ、完全な回復というのも難しいですよね。

今回は日々の抱っこや授乳での動作時に気を付けるポイントと、簡単にできるストレッチをご紹介し、少しでもいちごさんの身体とこころの緊張がほぐれると良いなと思います。

毎日の抱っこや授乳、姿勢のクセに気づいてみよう

まず、抱っこや授乳時の姿勢を見直してみましょう。

・猫背になっていませんか?

・前かがみになっていませんか?

・利き腕ばかりを使わず、左右の腕を同じ程度使っていますか?

・抱っこ紐や授乳時はクッションなどを適切に使って、姿勢よくできていますか?


いかがでしょうか?

お子さんのお世話をしたり、手を引いて歩く際には、前かがみになったり、膝ではなく背中を丸めて動きがちで、どうしても猫背・巻き肩になりやすい状況です。
毎日のことだからこそ、正しい姿勢を意識し続けることで予防・改善につながる可能性があります。

おすすめの背中と肩甲骨のストレッチ

次に背中のストレッチです。

1.まずは両腕を肩の高さで前に水平にまっすぐ伸ばします。
  この時、手の平は床側に向けましょう。

2.息を吸いながら、肩甲骨を寄せるように肘を後ろに引いていきます。
  この時、肘の高さはなるべく下げないようにしましょう。

3.そして息を吐きながら、後ろに引いていた肘を前に伸ばし、1のポジションに戻します。

この動作を10回ほど繰り返してみましょう。

肘を後ろに引くことで、巻き肩になりがちな胸を開き、丸く猫背になりがちな背中も伸ばす動作になります。



また、抱っこや授乳後にお勧めなのは、次のストレッチです。

1.背中側で両手を手の平を上向きに組みます。

2.その手を下に引きながら肩甲骨を寄せ、胸を張るようにできるだけ肩を後ろに引いていきます。

3.頭も後ろを見るように後ろ側に無理のない範囲で倒していきます。

4.胸が開き、首元の筋肉が伸びているような感覚を得られるかと思います。


前かがみになりがちな動作の後に、息抜きのようにゆっくりと呼吸しながら、縮まった筋肉を伸ばすイメージでやってみていただければと思います。

心と体をゆるめる習慣の工夫

また筋肉をほぐすためにお子さんが寝た後にでも、ゆっくりとぬるめのお湯につかってください。
この時、いちごさんの好きな香りのエッセンシャルオイルや入浴剤、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)を使うのもお勧めです。

このエプソムソルトでの入浴は、血流改善、血行促進の他、不足しがちなマグネシウムを経皮吸収することができます。


マグネシウムは、筋肉と神経の機能調整や、血圧と心臓機能の安定化、骨や歯の健康維持に必要なミネラルで、現代の日本人は慢性的に不足していると言われています。

マグネシウムが不足すると筋肉の痙攣や疲労感、睡眠障害などが生じることもあるので、食事以外でも簡単に補給できると良いですよね。



お湯につかって、「ふ~」と一息つきながら、「今日もよく頑張った」とご自分を褒めて、身体が温まってきたら、湯船の中でマッサージをするのも良いと思います。

最後に

今回はひとまずセルフケアの範囲でお伝えしていますが、自分ではどうにもならない程度になる前に、1度専門家に診てもらうのが良いでしょう

肩や背中は自分ではケアしづらい部分ですし、我慢ばかりせず、自分のために時間とお金を使うことが、お子さんと笑顔で過ごすための投資になる場合もあります。


現在、各自治体で子育てサポートとして、一時預かり事業を行っている地域もありますので、いちごさん自身とお子さんのためにもそのようなサポートを活用して自分時間をとって整体を受けたり、ゆっくりとお昼寝したり、ご自分を労わる時間にしてみてください。

ご相談内容から日々いちごさんがとても頑張っている様子が伝わってきました。
そんなご自分をぜひ労わってあげてください。

<本記事の回答者>

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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