「行きたくない」理由が見えない子どもの不登校に、親はどう向き合えばいい?【お悩み相談室】

子育て
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今回は、小学校低学年の子どもが不登校気味になり、「学校に行くのが面倒」と話す状況に悩んでいる30代の母親からのご相談です。
いじめなど明確な理由は見当たらず、家ではゲームや動画ばかり過ごす様子に、この先の学習や将来への不安を感じているそうです。

不登校の背景や、「休ませる」という対応の意味、子どもへの具体的な関わり方について、心理士の視点からお伝えします。

小学校低学年の子どもが不登校気味で悩んでいます。
理由を聞いたところ、いじめなどはなく、学校に行くのが面倒になったと答えます。
友人とは遊ぶため友人関係のもつれではなさそうです。
とにかくやる気がなく、家でゲームとPC(YouTube)ばかりやっています。
何とか学校に行かせようとして、一緒に登校するよ、車で送って行くよと言いましたが効果はありませんでした。
色々調べても休ませましょうとしか出てこないのですが、休んだら休んだ分授業が遅れて余計行きづらくなってしまうのではないでしょうか
今後、中学、高校とあるのにこのような状態ではこの先が不安です。
不登校の子どもに、どう接したら良いか教えて欲しいです。

(30代、女性、ハンドルネーム:eエンパむ、職種:クリエイティブ)


最初に

不登校傾向のあるお子様の育児に日々向き合っておられるとのこと、焦りや不安に襲われる日々なのではないでしょうか。

「なんで我が子がこんなことに…」
「何が悪かったのだろう?」
「これからどうすれば…」と毎日悩みが尽きないことと思います
本当に日々頑張っておられますね。

ゴールが見えないからこそ、未来を想像して焦るのは決してあなただけではありませんし、自然な感情だと思います。
まずは、ここまで頑張ってお子様と向き合ってきたご自身を労ってあげてほしいなと思います。

集団に適応しようと緊張が高まる時期

不登校の子どもへの接し方について調べても、「休ませましょう」という言葉ばかり出てくるのは、不登校になる子どもの背景に由来しているからかもしれません。

小学校低学年〜高学年にかかる時期くらいから、子ども達の世界では様々な変化が起きます。
友人関係が複雑になったり、自我が芽生えたりして、多くの子どもが集団に適応しようとする中で緊張が高まったり、失敗や挫折を経験したりします。

それが、周りから見てささいな失敗だったとしても、本人にとっては強い挫折感や羞恥心を覚えて、学校生活を避けてしまうこともあります。
そういったことがいくつも起こり、複雑に絡み合った結果、不登校になることは決して珍しいことではありません

「自分らしい生き方を見つける」をゴールに

成長段階にある子ども達は、他人の視線や批判を気にしながら、自己の自律性や独自性などを育んでいきます
それが上手くいかないと、自分の殻にこもって他者から傷つけられない安全な場所(この場合、多くは自宅)に身を置きたいとなります

安全な場所である自宅で、自身が傷つけられたりせず、自信がついてくると再び外の世界へ関心が向けられます


我が子が不登校になると、「いつ登校できるのか」、「こんな調子で中学は行けるのか」「高校は?就職は?」と不安になると思います。

そんな時は我が子のゴールを「学校への復帰」や「将来の就労」に置かず、「子どもが自分らしい生き方を見つけること」に置くことで、少し心に余裕を持つことも出来たりすることもありますよ。

不登校傾向のある子へ、何をしてあげる?

不登校傾向のあるお子様への支援として、大切なポイントを2つ述べさせていただきたいなと思います。

 

1.    家族だけで解決しようとしない

我が子が不登校になると、「親として何とかしなければ」と熱心に手助けをしたり、過剰に心配したりすることが多いですが、そうすると逆に子供は反発して殻に籠ったりすることが多いです。

子ども自身が社会との接点や、相談相手を求める日のために、親自身が社会に心を開いている必要があります。
なので、学校のカウンセラー・医師・教育センターなど、必要に応じて専門家の適切な対応などを受け解決に向けてみんなで取り組むことをおすすめします

 

2.    生活リズムを乱さない

学校に行かないようになると、昼夜逆転の生活になることは多々あります。
そうすると、いざ学校へ行こうかなと気が向き始めても朝起きられなかったということになりかねません。

この悪循環を断つためには、生活リズムを整える必要があります。
朝、日の光を浴びる」、「何時に何をするか、子どもが自己決定する」、「一緒に家事をしてみる」、「近所を散歩してみる」などを取り入れることも有効です。


不登校を続けていると、子どもは学校への拒否感と一緒に、休むことへの罪悪感も強くなっていきます。
「学校へ行きたくても行けない」という強い葛藤を本人は抱えているのです。

そんな苦しみを、身近な家族が共感的に聞くことで、子どもはゆっくりと心身を休ませながら、段々と気持ちの整理が出来て、外の世界に再び意識が向いていきます

最後に

親としてどうしても焦る気持ちはあると思いますが、どうか我が子の力を信じ、我が子のペースを待ってあげてほしいなと思います。

そして、1番はあなた自身が辛くならないよう、ストレス発散をしながら過ごしてほしいと願っております

あなたとあなたの家族が、自分らしく過ごせるよう応援しております。

<本記事の回答者>

宮内由衣

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー

所属:株式会社ファミワン

臨床心理士として、主に保育園〜高校のキンダーカウンセラー・スクールカウンセラーをしてきました。幼児〜思春期の子どもの発達や心の悩み、保護者さんの悩み、もちろん子ども関係ではなくても全然問題ありませんので、個々に合った考え方や方法を一緒に探していけるようなお手伝いをさせてください。


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