胚盤胞のグレード、どれで凍結すべき?初めての採卵で後悔しないための判断基準【お悩み相談室】

妊活・不妊
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今回は、初めての採卵を控え、受精卵(胚盤胞)をどのグレードまで凍結保存するか悩まれている30代女性からのご相談です。
費用面や保険適用の残り回数、そして卵子の質を考えると、なかなか自分一人では判断しづらい問題ですよね。

グレードの捉え方や、現在の状況に合わせた最適な判断のヒントについて、体外受精コーデイネーターがアドバイスします。

今度、はじめて採卵をするのですが、不妊治療クリニックの先生から「凍結する胚盤胞のグレードを決めておくように」と言われました。
グレードのA・B・Cのどこで切るかというのをこちらが決めておくようです。
凍結受精卵の個数で値段も変わるし、かなり悩んでいます…
グレードが低くても、少しでも若い卵子の方が良いでしょうか

(30代、女性、ハンドルネーム:いまいも、職種:主婦)


最初に

初めての採卵をされるのですね。
初めての採卵は分からないことだらけで緊張しますね。
「どのグレードまで凍結するか決めてください」と説明を受けると、突然自分に大きな判断が委ねられたように感じ、迷いが生まれても不思議ではありません

さらに、グレードによって料金が変わる場合には、どこで線を引けば良いのか慎重になりやすく、後悔したくない気持ちも自然と強くなります。

今回が初めての採卵で、しかも保険適用の採卵回数に余裕がある状況なら、考えることが多く感じられることはごく普通のことです。
治療に向き合いながら、一つひとつを丁寧に判断しようとしている様子が伝わってきます。

保険回数からグレードを考えるのもOK

凍結するグレードを決めるうえで大切なのは、「どのグレードなら妊娠しやすいか」だけではなく、現在の治療状況に合った選択をすることです。

保険適用の採卵回数が残っている場合、多くの方が AとBの良い状態の胚を優先して凍結し、Cは無理に残さないという方針を選んでいます。
治療全体の流れが整理しやすく、次の採卵が必要になった場合にも調整しやすいという理由があります。

一方、保険回数が残っていない方や、次の採卵が難しい方は、Cを含めて広めに凍結することがあります。

しかし現在のいまいもさんの状況では、AとBを中心に凍結することで十分に治療の計画が立てやすくなります。
また、判断に迷いがある場合は、医師や胚培養士に相談してから決めても問題ありません
クリニックごとに方針が異なることもあるため、専門家の意見を聞いた上で選択することは、とても適切な方法です

A・B・Cはどう違う?胚盤胞の評価基準

ここからは、内容を分かりやすく説明していきますね。

採卵して受精した卵は数日かけて育ち、細胞が増えていく過程で、赤ちゃんになる部分と赤ちゃんを支える部分に分かれていきます。
この段階を 胚盤胞(はいばんほう) と呼び、形の整い方や細胞のまとまりをもとに A・B・C のようなグレードがつけられます
Aが最も整った状態で、B、Cと評価が下がります


ただし、Cグレードであっても妊娠・出産につながることは十分にあります
グレードはあくまで「今見える形」の評価であり、胚そのものの生命力を完全に測れるわけではありません

それでも現在の段階では、保険回数に余裕があるため、AやBといった比較的状態の良い胚を優先して残すことが治療の流れを整えやすく、次の採卵が必要になった場合にも負担を減らしやすくなります。

また、費用と治療方針のバランスを考えても、良質な胚を中心に凍結する選択は納得のいく形につながりやすい傾向があります。

最後に

決める前に不安が残る場合には、医師や胚培養士に確認しておくことが役立ちます。
クリニックの考え方をきちんと聞いたうえで判断すると、安心して次のステップに進みやすくなります。


<本記事の回答者>

加藤早紀

看護師/体外受精コーデイネーター

所属:株式会社ファミワン

不妊治療専門のアドバイザーとして、妊娠を望む方に寄り添いサポートしています。看護師や体外受精コーディネーターとしての経験をもとに、治療の選択やライフスタイルの見直し、心と体のケアまで総合的にご提案。あなたの妊活が前向きなものになるよう、丁寧にお手伝いさせていただきます。


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