更年期、ほてりと冷えが交互に押し寄せる。日常でできる工夫を教えてください 【お悩み相談室】
今回は、更年期に入り、突然体が熱くなる一方で手足の冷えが強く、外出時の服装選びに悩む50代女性からのご相談です。昼夜を問わず続くほてりと冷えのギャップに戸惑い、仕事前から疲れてしまうこともあるようです。
日常生活で無理なく取り入れられる工夫について、助産師がお答えします。
更年期のホットフラッシュについて悩んでいます。
最近、昼夜を問わず突然体が熱くなり、汗ばむことが増えました。おそらくホットフラッシュだと思うのですが、もともと私は極度の冷え性で手足は常に冷えているため、自分でも「暑いのか寒いのか」判断がつかず、外出時の服装選びにとても苦労しています。
ホットフラッシュと冷え性が重なっている場合、日常生活の中でできる工夫があれば、ぜひ教えていただきたいです。
(50代、女性、ハンドルネーム:まだまだ元気、職種:飲食)
最初に
更年期のホットフラッシュについてのご相談ですね。
昼夜を問わず突然体が熱くなり、汗ばむことが増えているとのこと、とても戸惑われているのではないでしょうか。
もともと冷え性があり、手足はいつも冷えている中で、急に体が熱くなる感覚が重なると、「いま自分は暑いのか寒いのか分からない」という状態になりますよね。
外出時の服装選びに悩む気持ちも、日々の小さなことのようでいて、実はとても大きなストレスだと思います。
周囲には分かりにくい症状だからこそ、「自分の体がコントロールできない」ように感じ、不安になる方も少なくありません。
ここまで我慢しながら過ごしてこられたこと、本当にお疲れさまです。
更年期特有の体の変化を知る
まずは、「暑さと冷えが同時に存在することもある」という更年期特有の体の変化を知ることが、安心につながるかもしれません。
更年期には女性ホルモンであるエストロゲンの分泌がゆらぎながら低下していきます。
その影響で自律神経の調整が不安定になり、体温調節がうまくいかなくなることがあります。
すると、体の中心部は急に熱くなる一方で、末梢の血流は十分に保たれず、手足は冷たいままという状態が起こり得ます。
矛盾しているようですが、実は同時に起こりうる現象です。
「体温の波に振り回される」のではなく、「波が来ても調整できる」状態になれると少し楽になるかもしれません。
そのために、衣服や生活習慣の工夫で、自分なりのコントロール方法を見つけていけるとよいでしょうか。
衣服や生活習慣で出来るコントロール方法
ホットフラッシュは更年期症状の中でも代表的な症状です。
急激なエストロゲン低下により視床下部の体温調節中枢が過敏になることが関与すると考えられています。
衣服
重ね着を基本にし、脱ぎ着しやすいカーディガンやストールなどを活用する方法が現実的です。
肌に触れるインナーは吸湿速乾素材を選ぶと、汗をかいても冷えにくくなります。
足元は冷えやすいため、薄手でも保温性のある靴下を選ぶなど、体の中心と末端を分けて考えることがポイントです。
生活習慣
カフェインやアルコール、香辛料は血管拡張を促し、ホットフラッシュを誘発することがあります。
控えめにすることで症状が軽くなる方もいます。
適度な有酸素運動や深い呼吸を意識することは、自律神経の安定に役立つ可能性があります。
日常生活に支障がある場合
症状が強く、日常生活に支障がある場合は、ホルモン補充療法(HRT)などの治療選択肢もあります。
持病や体質によって適応は異なりますので、婦人科で相談することで、より具体的な対応が検討できるかと思いますよ。
動悸やめまい、急激な発汗が強い場合には、他の疾患との鑑別も必要になることがありますので、気になる変化があれば医療機関への相談を目安にしてください。
最後に
暑さと冷えの間で揺れる毎日は想像以上に消耗するかと思います。
どうか一人で抱え込まず、医療機関も頼りながら、ご自身の体を責めずにいてくださいね。
少しずつ今のご自分の扱い方が見えてくることを、心から応援しています。
<参考文献・出典>
一般社団法人日本女性医学学会
▶のぼせ 発汗:https://www.jmwh.jp/n-yokuaru3-nobose.html
公益社団法人 日本産婦人科学会
▶更年期障害について:https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
専門家がこたえます!お悩み募集中です
「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。



