33週妊婦、赤ちゃんの胎動が嬉しいのに、恐怖が勝つ自分が情けないです【お悩み相談室】

妊娠・出産
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今回は、初めての妊娠で33週を迎え、里帰り先の病院で出産が現実味を帯びるほど恐怖が強まっている30代女性からのご相談です。血や痛みに弱く、調べても不安が消えず、喜びより怖さが勝つ自分を責めてしまうようです。

出産への恐怖心を和らげる方法について、助産師がお答えします。

初めての妊娠で、現在33週です。出産のために里帰り先の病院に転院し、いよいよだなと思う段階にやってきましたが、出産のことを考えると、とても怖いです。

もともと血や痛みに弱く、小さな切り傷の血でも気分が悪くなり、倒れそうになることがあります。
何とかしようと当日の流れを調べたり、出産経験者の母や友人の話を聞いて、出産のイメージを膨らませるように努力はしていますが、やはり怖いです。

やっと授かった子どもで、お腹の中で赤ちゃんが元気に動いてくれているのはとても嬉しいのに、「怖い」という気持ちの方が勝ってしまう自分が情けないです。
この恐怖心を少しでも和らげるには、どうすればいいのでしょうか

(30代、女性、ハンドルネーム:チョコ、職種:事務・オフィスワーク)


最初に

チョコさん、ご相談ありがとうございます。

やっと授かったお子さんの出産に向けて、ご自身でも「いよいよだな」と思う段階に入ってこられたのですね。
経験したことのない初めてのご出産を目前にして、「怖い」と感じるお気持ちはとても自然なものだと思います。そのお気持ちは決して情けないものではなく、多くの妊婦さんが経験する大切な感情だと思います。
今回は今のチョコさんの状態を整理しながら、少しでも心が軽くなればと思います。

怖さ・不安は出産に向き合っている証拠 

初めてのお産は、未知の体験です。人は「わからないこと」に対して強い不安や恐怖を抱きやすいものです。
また、妊娠中はホルモンの影響もあり、普段より不安を感じやすくなる時期でもあります。そして、出産に対する恐怖は程度の差こそあれ、多くの方にみられ、決して珍しいことではありません

つまり「怖いと思う=母親として弱い」ではなく、「大切な出産に向き合っている証拠」なんですよね。

では、今チョコさんが抱えている「怖さ・不安」について、考えてみましょう。
教えていただいた内容から、

  • 痛みに対する怖さ
  • 血を見ることへの怖さや不安
  • 何が起こるかわからない不安

これらに分けられると思います。
このように整理すると、漠然と「全部が怖い」から「一つずつ考えていけば、対処できる可能性があるもの」に変わります。

情報を集めすぎない

また、お産は人それぞれ違うので、「全部を知っておこう」としすぎなくて大丈夫です。

すでにお産当日の流れを調べたり、出産経験者から話を聞いてイメージを膨らませたりしていることは、とても素晴らしいと思います。
ただ、情報を集めすぎると、かえって恐怖が膨らむこともあります

出産の流れを知ることは良いことですし、とても大切なことですが、「必要なことだけを安心できる情報源から得る」ように絞るのがお勧めです。

すでに里帰り出産に向けて転院されたとのことですので、健診の際に医師や助産師に不安なこと、気になることを聞いてみてください。
どのように対処すれば良いのか、サポートしてくれるのかを確認することは、チョコさんにとって安心につながるのではないかと思いますよ。

出産の痛みは一時的

また出産時の痛みは「ずっと続くもの」ではありません
陣痛は波のようにやってきて、必ず休みがあります。ずっと痛いわけではなく、「痛み→休み→痛み」の波の繰り返しです。
この「休める時間がある」と知るだけでも、怖さが少し和らぐのではないでしょうか。

血を見るのが苦手な場合

チョコさんのように「血を見ると気分が悪くなる」方は珍しくありません。
しかし、実際のお産では、ご自身が血を見る場面は、ほとんどありませんし、医療者が適切に対応します。
ですので、予め健診で受診された際に「血を見るのが苦手で、小さな切り傷の血でも気分が悪くなったり、倒れそうになることがあります」と伝えておきましょう。
そうすれば、医療者として見えないように配慮することも検討できます。私たち医療者にとっても貴重な情報なんですよ。

出産は一人ではない

出産は「お母さんが頑張るもの」と思われがちですが、一人で乗り越えなければならないわけではありません

助産師がそばで呼吸を促したり、マッサージで痛みをのがせるようサポートします。
また医師も安全を見守り、適切な対応ができるよう準備しています。
もちろんご家族もチョコさんを支えてくれると思いますよ。

不安な気持ちは、ぜひ遠慮せず助産師に話してください
話すだけでも不安が軽くなることがわかっていますし、話してくださることで、私たち医療者は不安が和らぐように対処方法を考えることができるのです。

またお腹の中のお子さんもお産を乗り越えようと一緒に頑張ります。子宮の収縮に合わせて、回旋しながら出てこようとしています。
ですから、自分だけで頑張らなきゃ、と気負わず、みんなで出産に取り組みましょうね。

最後に

「怖い」気持ちと「赤ちゃんが愛おしい」気持ち、どちらもあって良いと思います。
むしろ、その両方があるということは、チョコさんは今、とても真剣に命の誕生に向き合っているのだと思います。

恐怖や不安をゼロにする必要はありませんし、ゼロにすることは経験していない状況で不可能だと思います。
しかし、ほんの少しでも「何とかなるかもしれない」と思えれば、今よりも気持ちが楽に過ごせるのではないかと思います。
もし不安が強くてつらい時は、我慢せず遠慮なく医療者に相談してくださいね。
私たち医療者は、チョコさんの気持ちを理解してサポートしたいと思っています。

みんなでチームとなってお産に臨まれること、応援しています。

この記事の回答者

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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