1日無事に乗り越えたら「これでいいんじゃない?」。育児漫画家つつまいさんに聞く、小一・小四の壁と戦うワーママのリアル【体験談インタビュー】

子育て
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つつまい

小学生兄弟(小5かーくん・小2しーくん)を育てるワーママ。(2026年4月時点)
インスタグラムで、ワーママのリアルと、男子育児が楽しくなるエピソードを発信中。

著書:絵本「うまれるまえのはなし」(いしだえほん出版)

今回は、働きながら子育てに奮闘し、育児漫画で多くの共感を集めるつつまいさんのインタビューです。多忙な日々の中で、いかにして仕事と育児の両立の壁と向き合っているのかお聞きしました。

絵日記発信のきっかけは社会との「繋がり」を求めて

――つつまいさんの漫画を描き始めるきっかけを教えてください

一番のきっかけは、育休中に社会との「繋がり」を求めたことです。

それまでは仕事一筋で頑張ってきたため、出産・育児のためのお休みに入った途端にプツッと社会との繋がりが急に途絶えてしまいました。大人とまったく話さない日もあるほどでした。

そこで「逆にこの期間しかできないことはないかな」と視点を変えてみたんです。
元々絵を描くことや、他の方の育児日記を見るのが好きだったこともあり、自分も発信して繋がりを作ってみようと思い立ちました。
最初は、紙にボールペンで描いたものを写真に撮って投稿するという、本当にゼロからのスタートでした。

完璧にできなくて落ち込む毎日。だからこそ伝えたい「一人じゃないよ」

――働きながらの子育て、特に小学校に上がってからの「小一の壁」についてはいかがですか?

まさに私自身、まだ明確な解決策を見出せていません
綱渡りのような毎日で、子育ても仕事も中途半端だと落ち込む日が多いですね。

例えば朝は、子どもの水筒や帽子などの忘れ物に気を配りながら自分の出勤準備をします。夕方は、仕事が全く終わっていなくても切り上げて帰らなければなりません。
帰宅後も夕飯、お風呂、宿題、寝かしつけと続き、最近は子どもが寝た後に、またパソコンを開いて仕事をしています。
子どもの音読を聞きながら、残った仕事のためにパソコンを開く日々に、「子どもとしっかり向き合えていないな」と落ち込むこともあります

特に下の子(し一くん)の卒園・入学の時期と、私の仕事の忙しいピークが重なった時は、もはや記憶がないくらい大変でしたね。

子どもが小学生になれば「だんだん手がかからなくなるだろう」と思っていた時期もありましたが、実際には、精神的なケアや勉強の習慣づけなど、向き合うべきことはむしろ増えていくと感じています

また、「子どもは自然と育つよ」と言われることがありますが、その背景には、日々誰かがごはんを用意し、生活環境を整えている積み重ねがあるからこそだと声を大にして言いたいです。

作品を通して、子育てを経験されていない方にも、小学生の子育てや学童・帰宅後の時間の過ごし方の大変さをお伝えし、働くママたちの解像度が少しでも高まれば嬉しいです。

――通勤中の時間の使い方の漫画もすごく参考になりました

通勤中は「唯一集中できる時間」「家庭のタスクをこなす時間」として有効活用しています。移動中の電車の中では、スマートフォンのメモ機能などでタスク整理や調べ物、ネット注文などをしています。

そんなワーママ(働くママたち)の頭の中を、世の中にやんわりと共有できたらいいなと思ってこの作品を描きました。

つつまいさんインスタグラム<通勤中何してる?>より引用

もちろん、私1人でできることも限られているので、もっと夫や子供達などまわりに頼ることや、便利なサービスを利用することも大事だなと痛感しています。なかなか割り切れないこともありますが、やらないことを決めることも大切ですよね。

寂しいイメージだった学童保育。実際は子どもの世界が広がる場所に

――作品の中で、学童保育についても描かれていますね

学童(学童保育/放課後児童クラブ)はその子によって合う・合わないがあると思います。

上の子(かーくん)の場合は、学童の環境が合わなかった時、すぐ切り替えられるように、学校内の学童と民間の学童を併用し、選択肢を2つ用意しておきました。

当時はちょうどコロナ禍で、どちらの学童でも集団でワイワイ遊ぶより、自分の席でそれぞれが静かに過ごす時間が多くありました。かーくんは元々一人遊びや絵を描くのが好きで、その環境をむしろ楽しんでいたようです。結果的にどちらの学童も性格に合っていました。

私自身は学童に通った経験はないのですが、放課後も学童で過ごしているお友だちを見て、「寂しくないのかな」と感じることもあり、当時はあまり前向きな印象を持っていませんでした
自分の子どもが学童を利用することになった当初は、「本当にこれでいいのだろうか」と戸惑いもあり、

「親の目が行き届かない場所で楽しく過ごせるだろうか」
「寂しい思いを我慢させてしまわないか」


と、預ける前は不安でした。

しかし実際に利用してみると、他の学年や違うクラス、民間の学童なら他校の子とも遊べるので、子どもの世界が広がり、学童を利用して本当に良かったと思います

また、家にいるとテレビゲームばかりになってしまうので、学童で本を読んだりオセロや将棋などの昔の遊びをしてくれるのもありがたいですね。

一方で、かーくんが4年生になる頃には、周りのお友達も学童に通わなくなることが増え、本人も「行きたくない」と言うようになりました。そうした変化もあり、現在は自宅で過ごすことも多くなりました。下の子(しーくん)はこの4月で2年生ですが、学童には授業後の1〜2時間だけいて、かーくんと一緒に帰宅し、私が帰るまで2人でお留守番をしています。

少し自由に過ごしすぎているかなと感じることもありますが、試行錯誤しながら日々やりくりしているところです。

つつまいさんインスタグラム<学童いつまで?>より引用

――お留守番をさせることに不安を感じている方も多いと思いますが、かーくんがしっかり対応できているからこそですよね。作品を拝見すると、頼もしく成長されていのが分かります

色々な小さな事件は起きますが(笑)、この半年で急激に成長しました
年長の時は「本当に小学校に行けるのか?」と心配でしたが、小学生になるとしっかりしてきますね。とはいえ、まだまだ未知の世界で心配は尽きません

直面する「小四の壁」。絶望的なこと以外は「これでいいんじゃない?」

――同じように働きながら子育てをしている読者へメッセージをお願いします

絶望的に取り返しのつかないこと以外は「これでいいんじゃない?」とお伝えしたいです。
私と同じように、毎日目が回るような忙しさの中で、「何もうまくできない」と自分を責めてしまう方も多いと思いますし、私自身もそう感じることがあります。でも、無事に1日が過ごせるだけで本当にすごいことです。

上の子はこの4月で5年生になりましたが、去年まさに学童に入れなくなる「小四の壁」に直面しました。 勉強も難しくなり、塾などの習い事も本格化する高学年こそ、時短勤務の必要性を強く感じています。働き方をどうするか、本気で考える場面も増えてきました。
そんな中で、私の漫画を読んで「自分だけじゃないんだ」とほっこりしたり、少しでも気持ちを緩めてもらえたら嬉しいです。
答えはないかもしれませんが、一緒に励まし合いながら頑張っていきましょう

「ママじゃない自分の時間」がなによりのリフレッシュ

――つつまいさんのリフレッシュ方法を教えてください

ママじゃない自分の時間」が私にはすごく大事です。
子どもたちはもちろん大好きですが、コーヒーを飲みながら一息つく時間、友人や同僚とのランチや飲み会、そして「推し」の動画を見る時間。これがないと発狂してしまいます(笑)。
もちろん、絵を描く時間も自分の気持ちが整ったり前向きになれる時間なので大切なリフレッシュ方法です。

取材を終えて

つつまいさんの飾らない等身大のメッセージ、本当に心がホッと温かくなりますよね!
お話を直接伺いながら、私も共感のあまり何度もうなずいてしまいました。

この記事を読んでくださったママの中には、
つつまいさんみたいに『これでいい』と上手く割り切れない…
私は毎日イライラして自己嫌悪ばかり…
と、ご自身と比べて落ち込んでしまった方もいらっしゃるかもしれません。

仕事も育児も待ったなしの毎日だと、自分を責めてしまうのも当然ですよね。

ただ、SNSで素敵な育児漫画を発信されているつつまいさんでさえ、仕事と育児の両立の大変さに「どちらも中途半端だ」と深く落ち込む日が多いそうです 。
仕事が全く終わっていなくても切り上げて帰り 、お子さんの体調不良で大事な商談に出られず辛い思いをしたこともあったとお話しされていました 。

まずは、無事に1日が過ごせるだけで本当にすごいことなんだと気づき 、「これでいいんじゃない?」とご自身を認めてあげることが 、前を向くための大切な第一歩になると思います。

知ってハレばれには、
「仕事と育児の両立がしんどい…」
「完璧にできなくて落ち込む」
と、同じような壁にぶつかり、モヤモヤを抱えるママたちの声がたくさん集まっています。

ぜひ、声に耳を傾けてみてください。ほんの少し、心が軽くなるかもしれません。

#育児と仕事の両立
#ワンオペ育児

(取材:2026年3月)


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