ママになった妻へ「母の日プレゼント」を送りたいのに何を贈ればいいかわからない【お悩み相談室】
今回は、お子さんが生まれて初めての母の日を迎えるにあたり、育児に追われる奥様へのプレゼント選びに悩んでいる30代男性からのご相談です。
夫婦の会話が減っている現状に不安を感じ、ネットのランキング記事をみては、奥様が喜ぶプレゼントがわからず「プレゼント迷子」になっていらっしゃいます。
「プレゼントを当てにいこうとする心理」の裏側を紐解き、モノを贈るイベントから「関係を確かめ合う機会」へと母の日をアップデートする方法について解説。
奥様のニーズを正しく汲み取り、感謝を届けるための具体的なコミュニケーションの取り方について公認心理師がお答えします。
子供が生まれ、妻が「お母さん」になってから初めての母の日をもうすぐ迎えます。毎日育児に追われている妻へのプレゼントを贈り、感謝を伝えたいです。
自分なりに妻を喜ばせたいとスマホで検索していますが、花やスイーツなど定番のもので本当に満足してもらえるのか、子どもにつきっきりで疲れきった様子の妻を見ていると自信が持てません。
悲しいかな、子育てで夫婦の時間が減り、会話も少なくなっている現状です。
周囲の既婚友人に聞くのも照れくさく、誰にも相談できずにネットのランキング記事ばかり眺めています。
こちらに相談してよい内容なのか悩みましたが、お手上げ状態の僕を助けてください。
妻が「お母さんになってよかった」と笑顔になれるような、夫からのプレゼントの選び方なんてあるのでしょうか。
(30代、男性、ハンドルネーム:プレゼント迷子、職種:営業)
目次
最初に
子どもが生まれてから初めての母の日を前に、「何を贈れば喜んでもらえるだろう」と悩んでいるのですね。
毎日育児に追われているパートナーさんに、きちんと感謝を伝えたい。
その気持ちが、とてもステキだなと感じました。
一方で、定番のプレゼントで本当に喜ばれるのか自信が持てない、会話も減っている中で何を選べばいいのか分からない。
ネットのランキングを見れば見るほど迷ってしまう。
その状態は、まさに「プレゼント迷子」ですよね。
よくここでご相談くださいました。きっと後悔はさせません。
「聞かずに当てたい」プレゼント選びの心理
さて、ここで少し立ち止まって、「なぜ本人に聞こうとしないのか」という点を見てみましょう。
そこにはいくつかの心理が働いています。
●ひとつは、「サプライズで喜ばせたい」という気持ち。
何が届くか分からないワクワクや、自分のために考えてくれた過程そのものをプレゼントにしたい、という思いです。
●ふたつ目は、「選ぶ手間そのものに価値がある」という感覚。
悩みながら選んだ時間が、そのまま思いやりになる、という考えです。
●三つ目は、「自分は相手を理解できている」と示したい気持ち。
好みや必要としているものを言葉にされなくても分かっている、という愛情表現です。
●四つ目は、「言葉にされなくてもパートナーの喜ぶプレゼントがわかる俺(私)ってすごい」という、認められたい・称賛されたい気持ちです。
どれも、とても人間らしい動機、そして心理です。
パートナーが求めているものは何だろう?
今パートナーさんが求めているのは、「気持ちのこもったサプライズ」なのでしょうか。
それとも、日常生活での「現実的な助けや理解」なのでしょうか。
たとえば、どんなに高価なバッグをもらっても、
「それを持って出かける余裕がない」と感じていれば、心から喜ぶことは難しいかもしれません。
普段からパートナーに頼まれている家事育児を放棄していた場合、母の日だけプレゼントをもらっても、価値を感じないかもしれません。
「プレゼントなんて形だけでしょ」と感じてしまうこともあります。
日常生活の中で当たり前のように感謝や労いを伝え合い、家事育児を協力している実感があるから、「母の日」を喜べるのではないでしょうか。
「相手を理解しようとする過程」がプレゼントの醍醐味
また、プレゼントは、相手を理解しようとするプロセスそのものです。
本来は、観察したり、会話したり、日々の様子からニーズをくみ取ったりする中で見えてくるもの。
ここを省略して「正解を当てにいく」ことにこだわると、かえってすれ違いが起きやすくなります。
少し厳しい言い方になりますが、
「聞かずに当てたい」という気持ちは、相手のためであるようでいて、
実は「うまく選べた自分でありたい」という願いが優先されていることがあります。
だからこそ、ここで一度、「誰のためのプレゼントか」に立ち返ることが大切です。
「聞くこと」から始まる新しいコミュニケーション
プレゼント迷子さんは、「周囲の既婚友人に聞くのも照れくさく、誰にも相談できずにネットのランキング記事ばかり眺めて」おられるそうですが、
まず、聞こうとする相手が違います。
妊娠から出産という大仕事をがんばった妻に「お母さんになってよかった」と笑顔になってほしいなら、ぜひご本人の気持ちを聞いてみてください。
「聞くこと=手抜き」ではなく、「関係を大切にする行為」です。
「母の日に何かしたいと思ってるんだけど、今いちばん嬉しいのってどんなこと?」
「お母さんになって初めての母の日だから、思い出に残る日にしたいんだ」
そんな一言は、サプライズ以上に「あなたのことをちゃんと見ようとしている」というメッセージになります。
もしかしたら、ここでパートナーさんから欲しい物の具体案は出てこないかもしれません。でも、それでOKです。
大切なのは、「あなたのことを思っている」というメッセージが伝わることです。
「私は大切に思われている。関心を持たれている」と感じられていることの方が重要なので、物品としてのプレゼントはもはやオマケです。
(だからといって、駄菓子の詰め合わせセットでも何でもいいというわけではないでしょうが)
そして、もし余裕があれば、「どうしたら少し楽になる?」ともう一歩踏み込んでみてください。
そこで出てきた答えが、「一人の時間」や「ゆっくり眠れる時間」だったとしたら、それを形にすることこそが、今のパートナーさんにとって一番価値のあるプレゼントかもしれません。
最後に
プレゼントとは、物を渡すイベントではなく、関係を確かめ合う機会です。
そして、「私はあなたのことを大切に思っていますよ」というメッセージです。
迷っている今の時間も含めて、すでに大切なプロセスは始まっています。
どうか「当てること」よりも、「相手の想いを知る努力をして、自分の思いを伝えること」を選んでみてください。
あなたの気持ちが、パートナーさんに届きますように。
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