夏休み明け、中2の息子が「学校には行かない」と突然の不登校宣言…理由も言わず部屋にこもってしまい、どうしたらいいのかわかりません【公認心理師監修:お悩み相談室】
今回は、中学2年生の息子が突然「学校に行かない」と部屋にこもり、理由も聞けず、どうしたらいいのか悩んでいる40代女性からのご相談です。
将来の進路(高校入試・出席日数)への焦りもあり、「腫れ物に触るような対応しかできない自分」を責めていらっしゃいます。
「俺は決めたぞ」という思春期特有の独立心の芽生えと葛藤の心理を解説。お子さんの主張を、慌てず軽く扱わずに受け止めること。責めず見捨てない距離感を保つための「短文の声かけ」、学校側と共有する際の心がけなどについて、公認心理師がお答えします。
中学2年生の息子のことで相談させてください。先日、意を決したように「今日から学校には行かない」と告げられました。
理由を聞こうとしても「うるさい」「ほっておいてくれ」と自室にこもってしまい、まともに会話をしてくれません。1学期までは部活も勉強もそれなりにこなしていましたし、夏休み中は友達と楽しそうに過ごしていました。
ネットで中学生の不登校記事を見ると、無理に登校させるべきではないという記事を見ます。
私も無理に行かせてもと思いますが、「でもこのまま登校拒否し続けて、出席日数が足りなくなったら高校入試はどうなるの?」と、将来のことを考えると不安です。
主人は「甘やかすな」と言いますが、無理に引きずり出して取り返しのつかないことにならないか怖いです。
そして、自分の息子にこのようなことを思うのも悲しいのですが、もし暴力をふるわれたらと怖くもあります。
反抗期も重なり、腫れ物に触るような接し方しかできない自分も情けないです。
登校拒否の理由も聞けない中学生の子供に対し、親としてどのような距離感で見守り、どんな言葉をかけるのが「正解」なのでしょうか。
(40代、女性、ハンドルネーム:きな子、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
きな子さん、息子さんから突然「今日から学校には行かない」と言われたら、頭が真っ白になりますよね。
理由を聞こうとしても「うるさい」「ほっておいてくれ」と自室にこもられる。
1学期までは部活も勉強もそれなりにこなし、夏休み中も友達と楽しそうにしていたなら、なおさら「何が起きたの?」と不安になると思います。
高校入試や出席日数のことが浮かぶのも自然ですし、パートナーさんの「甘やかすな」という言葉に、「私の対応は良くないのかな…」と揺れたとしても無理はありません。
さらに、もし荒れて暴力をふるわれたらと怖くなる気持ちもあるのですね。
自分の子どもを怖いと思うことに罪悪感を抱いたり、自分の関りのせいで息子が暴力の加害者になってしまったら、という不安を感じたりするかもしれません。
思春期らしい未成年の主張に感じた
私はきな子さんのご相談文を読んで、「今日から学校に行かない」という宣言は単なる拒否ではなく、思春期らしい“未成年の主張”では!?と感じました。
「俺は決めたぞ!」と大きく旗を立てる。
その姿には、親から少し離れて自分で決めたいという成長の芽が見えます。
「強く見せたい / 助けてほしい」が同居する時期
もちろん、だから放っておけばいいという意味ではありません。
本人の中には「本当に行かなくて大丈夫かな」「でも今さら弱音は言えない」という不安も同時にあるかもしれません。
中学2年生は、強く見せたい自分と、助けてほしい自分が同居している時期です。
ドアの向こうでは、息子さんが成長のための葛藤を、頑張って乗り越えようとしているのかもしれません。
親の受け止め方と声かけ例
ですから、最初から理由を聞き出そうとするより、
「大きな宣言が出るくらい、何か感じていることがあるんだな」と受け止めてみてください。
声かけは短くて十分です。
-「今は話したくないんだね」
-「学校のことは急に決めなくていいけど、ご飯と体調だけは確認させて」
-「困ったらメモでもいいから言ってね」。
責めないけれど、見捨てない距離感が作れると良いですね。
今後の対応について
今の段階で大切なのは、息子さんの“未成年の主張”を、慌てず軽く扱わずに受け止めることかもしれません。
まずは数日単位で、睡眠、食事、昼夜逆転の有無など生活が大きく崩れていないか、そっと観察しましょう。
学校の話より先に、家の中で安心できる状態を整えることが、次の会話につながります。
学校には大ごととしてではなく、「夏休み明けを前に、本人が学校へ行かないと言っている。理由はまだ話したくないようなので、見守っている」と共有しておくとよいと思います。
担任の先生や養護教諭に、短時間登校、保健室、別室などの選択肢があるか確認しておくと、親の不安も少し下がります。
出席日数や高校入試の不安は当然あります。
ただ、それを今ぶつけると、息子さんには追い詰める言葉として届きやすい時期です。
まずは大人側が情報を集め、息子さんがいつ学校へ戻る選択をしても良いように、落ち着いて備えておくことが助けになると思います。
最後に
見守るとは、何もしないことではありません。
急かさず、決めつけず、でも孤立させないこと。
息子さんの宣言を「困った反抗」だけでなく、「自分の人生を自分で考え始めた不器用なサイン」と見られると、親子の距離感も少し変わっていくかもしれません。
学校以外の、普段の楽しい会話や遊びの時間も大切にしながら、過ごしてみてくださいね。
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