高2息子が夏休み気分のままで受験勉強しません…やる気を出させる方法はないでしょうか?【公認心理師監修:お悩み相談室】
今回は、高校2年生の息子さんが夏休み後もゲームや動画ばかりで、受験勉強を始めないと焦っておられる40代女性からのご相談です。
「本人がやる気になる効果的なアプローチと親のNG行動」について知りたいとのこと。
「大きすぎる受験の山」を前にフリーズしている高校2生の心理を解説し、比較や脅しといった親が避けたい声かけを提示。
「英単語10分」など行動を最小サイズに分解する例や、情報と環境だけを渡して本人にルール案を出させる関わり方について、公認心理師がアドバイスします。
高校2年生の息子について相談です。
夏休みも終わったのに、夏休み気分が抜けないままダラダラとゲームばっかりしています。大学受験に向けた勉強を全くする気配がありません。
学校の三者面談などでは「高2の夏・秋からのスタートが大事」と言われ、周りの熱心なお友達は少しずつ塾に通ったり受験勉強を始めたりしているようです。
それなのに我が子は、家に帰ってきてもスマホでゲーム、YouTubeで動画を見てばっかり!
声をかけても「分かっている」「今やろうと思ってた」と口先だけで、結局机に向かいません。
母親である私ばかり焦り、毎日のように小言を言っては息子に嫌な顔をされます。
主人は「本人のやる気が出るまで放っておけ」と言いますが、このままズルズルと勉強しないまま手遅れになりそうです。
夏休み気分が抜けない受験生に対して、親はどのように接すればいいのでしょうか…
私も勉強は苦手だったので気持ちはわかるのですが、親になると歯がゆいものですね。
本人がやる気になるための効果的なアプローチや、逆に親が絶対にやってはいけないNGな声かけがあれば教えていただきたいです。
(40代、女性、ハンドルネーム:みのり、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
みのりさん、夏休みが終わっても机へ向かう気配がない息子さんを見て、胸の中で「これはヤバイ」と警笛が鳴っているのですね。
みのりさんが毎日小言を言ってしまうのは、息子さんを責めたいからではなく、「このままで大丈夫なの?」という不安の表れなのだろうと思いました。
自分も勉強が苦手だったからこそ、先延ばししたくなる気持ちも分かる。
でも親になると、分かるだけでは済まない。
親の関わりで息子の将来の選択肢が広がるなら、一緒に頑張ってあげたい。
その歯がゆさも、当然のことです。
始めやすくられるサイズで行動できる工夫を
息子さんは「やる気がない」のではなく、「受験という大きすぎる山を前に、どこから登ればいいか分からない」状態なのかもしれません。
高校2年生は、まだ本気で焦るには少し早く、でも準備を始めないと後で苦しくなる時期です。
本人もどこかで分かっているからこそ、「分かってる」と言うのだと思います。
ただ、思春期の子どもにとって、親からの「勉強しなさい」は、正論であるほど反発したくなることがあります。
ですから、最初の目標は「毎日長時間勉強させること」ではなく、「自分で考える場を作ること」にしてみてください。
たとえば、
「いつから本気出すの?」ではなく、
「今の成績と行きたい方向を考えたとき、何から始めるのが現実的だと思う?」と聞く。
答えが出なくても、「じゃあ今週は英単語10分だけ試してみる?」と、行動を小さくします。
やる気を待つより、始められるサイズに下げる方が動きやすいことがあります。
また、この関わりを必ずしもみのりさんが取らなくても良いでしょう。
同じ内容でも、誰がいつ問いかけるかによって、ご本人の受け取り方は変わるかもしれません。
パートナーさん、学校で比較的関係性の良い先生など、みのりさん以外の大人の力も、頼って良いと思います。
親が避けたい関わり方とは
親が避けたい関わりは、人格評価と未来の脅しです。
「そんなんじゃ終わるよ」
「だからあなたはダメなのよ」
「周りはもう始めてるよ」
これらは、一瞬だけ動かす力はあっても、長く続く意欲にはつながりにくいです。
比較されると、子どもは勉強ではなく親への反論にエネルギーを使ってしまいます。
「口は出しすぎず、情報と環境は渡す」という関わり方
一方で、放っておくことが常に正解とも限りません。
おすすめは、「口は出しすぎず、情報と環境は渡す」関わり方です。
模試の日程、学校の進路資料、塾やオンライン教材の選択肢を一緒に確認し、
「選ぶのはあなた。でも必要なら一緒に考える」と伝える。
ゲームやスマホについても、いきなり禁止ではなく、「平日は何時から何時までにする?」と本人にルール案を出させる方が現実的です。
そして、勉強以外の会話も減らさないでください。
親子の会話が受験一色になると、家が少し息苦しくなります。
雑談や食事の時間が残っている方が、いざというとき相談しやすい環境になります。
最後に
みのりさんの焦りは、息子さんの将来を思う愛情です。
ただ、その焦りをそのままぶつけると、息子さんのやる気の小さな火種まで吹き消してしまうことがあります。
きっと、みのりさんもこれまでのご経験で、十分にわかっておられるだろうと思います。
でも、わかっちゃいるけど、つい言ってしまうのが親心ですよね。
忍耐が必要なことですが、心から応援しています。
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