夫の妊活への思いが強い。私はまだまだ踏み切れず夫との温度差に悩みます【お悩み相談室】

今回は、仕事を優先したいけどパートナーさんは子どもを早く欲しがっており、夫婦で妊活への気持ちが違うため、今後どうしていけばいいか悩まれている20代女性からのご相談です。すぐに授かれたとしても嬉しいけれど、仕事を頑張りたかったという後悔を引きずりそうで妊活に踏み込めないそうです。
夫婦での妊活への気持ちが異なるときの対応方法について不妊ピア・カウンセラーがお答えします。
3歳年上の夫と昨年結婚しました。夫婦ともに子どもがほしいと思っていましたが、具体的にいつから妊活をするという話はしていませんでした。最近は私も仕事が忙しく、やりがいを感じており、子どもはしばらく考えず仕事を頑張りたいと思っています。ただ夫は早く子どもがほしいようで、「今は仕事を優先したい」と私の思いを伝えましたが、子どもは早いほうがいいという気持ちは変わらないようです。もしすぐに授かれたとしても嬉しいと思います。でも仕事を頑張りたかったという後悔と今後もずっと付き合っていくのかと思うと踏み切れません。夫と私の妊活への気持ちが違うので、これからどうしていけばいいか悩んでいます。
(20代、女性、ハンドルネーム:わんこ、職種:IT・エンジニア)
目次
まずは自分の気持ちを紐解きじっくり考える
わんこさん、ご結婚おめでとうございます。そして、妊活についてカップルの方向性の違い、つらいですね…。不妊ピア・カウンセラーとして、わんこさんがご自身の気持ちと向き合い、おふたりの納得のいく結論を出せるよう、一緒に考えていきたいと思います。
まず、わんこさんご自身の気持ちを紐解いていきましょう。現在は仕事にやりがいを感じ、キャリアを優先したいとのことですが、それはなにかきっかけがあるのでしょうか。仕事のどのような点に魅力を感じ、将来的にどのような目標を達成したいのか、じっくりと考えてみてください。
また、もし今すぐに子どもを授かった場合、どのような気持ちになるのかも想像してみましょう。嬉しい気持ちと同時に、仕事を諦めることへの後悔も生まれるかもしれませんね。でもほんとうに「諦める」ことになるのでしょうか。
このあたりはわんこさんのお仕事事情や就労環境にもよるところがありますので、0か100かではない方法についても思いを巡らせてみてほしいと思いました。
お互いの気持ちを理解しあうためには素直なコミュニケーションが不可欠
次に、ご主人との気持ちのすり合わせです。
お互いの気持ちを理解し合うためには、率直なコミュニケーションが不可欠です。ご主人はなぜ今すぐに子どもが欲しいのか、その理由を丁寧に聞いてみることはできますか。年齢的な焦りや、理想の家族像があるのかもしれません。何かで見た情報を鵜呑みにしている可能性もあります。
そして、わんこさんもご自身の気持ちを正直に伝えましょう。仕事への情熱、キャリアプラン、子どもを持つことへの希望と不安など、包み隠さず話すことで、お互いの理解が深まります。また、いくつくらいに何をしているだろうという予測を「ライフプランシート」に書いてみて、可視化するのもよいかもしれません。
話し合いの際には、お互いを尊重し、「アサーティブ」なコミュニケーションを心がけてみてください。相手の意見を否定するのではなく、受け止める姿勢が大切です。そして、自分の意見もまた、大事にしてもらいたいのです。
*アサーティブとは、自分と相手双方を尊重しながら、自分の考えや意見を率直に表現することです。
お互いを思いやる気持ちを忘れずに、協力して解決策を見つける
ピアとしての提案は「二人ともおなかのすいていないときに話し合うこと」です。こちら、笑い話ではなく、ある程度お腹が満たされている時間に、ゆったりと話し合うことがおすすめです。
私は不妊期間が長かったのですが、夫に何か相談を持ち掛けることが多かったです。ランチが来る前にお店で大喧嘩に発展したこともあれば、食後にお茶を入れてまったりと話したこともあります。肌感覚で申し訳ないのですが、やはり空腹でない状態でまったり話したときのほうがお互いの気持ちを聴き合うことができたように感じます。
また、一度の話し合いで結論が出なくても焦らず、時間をかけてじっくりと話し合いを重ねていきましょう。お互いを思いやる気持ちを忘れずに、お二人で協力して解決策を見つけてください。
わんこさんとご主人が、お互いの気持ちを尊重し、納得のいく結論を出せることを心から願っています。焦らず、二人のペースで、幸せな未来を築いていってください。
回答者:不妊ピア・カウンセラー、キャリアコンサルタント
ピア、とは「仲間」という意味です。私自身不妊を経験し、そのつらかった思いをどうにか活かしたくカウンセラーの資格を取得しました。不妊治療と仕事の両立のご相談を専門とするキャリアコンサルタントとしても、皆様のお悩みを伺っています。
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