結婚式での「子どもの話」が辛い…。妊活中の疎外感をやり過ごし、自分の心を守る方法【お悩み相談室】

妊活・不妊
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今回は、妊活中に友人の結婚式へ参列し、周囲の子育て話題に疎外感を覚えてつらい思いを経験された30代女性からのご相談です。
「お祝いしたいのに辛い」という矛盾する感情に挟まれ、他の式への参列も憂鬱に感じていらっしゃいます。

友人たちへ妊活中であることを伝えるべきか?という質問や、場をやり過ごす具体的な方法、心の境界線の引き方について、公認心理師がお答えします。

先日、大学時代の友人の結婚式に参列してきたのですが、お祝いしたい気持ちはあるのに、周囲との温度差にひどく疲れてしまいました。

式自体は素敵だったのですが、同じテーブルの友人たちが子どもの写真を見せ合ったり、離乳食の進み具合などを話したりしていて……。 悪気がないのは分かっていますが、妊活中の今の私にはその輪に入るのがどうしても辛かったです。
長い間席を立つこともできず、羨ましさが恨めしさに変わっていくのを必死に見ないふりをしていました。
妊活中と伝えていればよかったのでしょうか?
でもそう伝えて強制的に気を遣ってもらうのも、久しぶりに会った友人同士の話したい内容に制限をかけるのも違う気がします…。

来月にも別の友人の結婚式を控えており、また同じような疎外感を味わうのではないかと考えると、今から憂鬱で仕方がありません。

せっかくの結婚式なのに、純粋に楽しめない自分が情けなくて、どうしても後ろ向きな気持ちになってしまいます。
「おめでとう」と心から笑って言える余裕が、今の私にはまだ持てそうにありません。

(30代、女性、ハンドルネーム:春雷、職種:販売・サービス)


最初に

ご友人の結婚式、本来なら「おめでとう」と心から祝いたい場なのに、気持ちがついていかずに疲れてしまったのですね。

同じテーブルで子どもの話題が続く中、そこに入りきれない自分を感じながら、席を立つこともできず、気持ちを押し込めて過ごす時間——それはかなり消耗します。

「羨ましさが恨めしさに変わっていくのを必死に見ないふりをしていた」という春雷さんの言葉が、とても正直で、でもとても苦しかったのだろうと思いました。

誰かの幸せを祝いたい気持ちと、自分の現実とのギャップ

その両方が同時に感じられて、胸が押しつぶされるような状態で過ごされたのではないでしょうか

「楽しめない自分が情けない」と感じてしまうところに、春雷さんのお友だちへの想いや、誠実さが表れていますね

本当はちゃんと祝いたいと思っているからこそ、そう感じてしまうのですよね。

でも、その場でしんどくなるのは、春雷さんの心が弱いからでも、性格が悪くなったからでもありません

春雷さんの状況で同じ場所にいたら、そんな気持ちになるのは当然だったと思います

本当によく耐えられましたね。

過去の「やり過ごし体験」どう乗り越えてきた?

「祝いたい気持ち」と「しんどい気持ち」が同時に存在するイベントは、実は人生の中で度々発生します。

・好きだった人に恋人ができた
・自分は志望校に落ちたけれど、友だちは合格した
・推しが結婚した

春雷さんの今までの人生でも、そんなイベントはありませんでしたか?

その時のあなたは、どうやって胸の苦しさを収めたり、やり過ごしたりされたでしょうか

もちろん、今までの経験と今の春雷さんの悩みが同程度だとは思いません。

ですが、これまでに効果のあったやり過ごし方があれば、「今回も同じようにやり過ごせるかも」という光が見える感じがしませんか?

お祝いの場を乗り切るマインドセット

またお友だちの結婚式を控えているとのこと。

私から、おススメの過ごし方を提案させてください。

魔法の相づち「さしすせそ」で処理

それは、相づちの「さしすせそ」です。

まず、「私はこれから2時間、トーク番組のアシスタントをしている女子アナになる」と自分に暗示をかけます。

そして、子育ての話題が始まったら、トーク番組でコメンテーターたちの会話を邪魔せずひたすら相づちを繰り返している女子アナになったつもりで、以下の「さしすせそ」を繰り返します。

・さ:さすが〜(←何が?と思いながらでOK

・し:知らなかった〜(←別に知りたくもないけどOK

・す:すごいね〜(←棒読みでも成立する万能ワード

・せ:センスいいね〜(←とりあえず褒めておく

・そ:そうなんだ〜(←とりあえず返事をしておく

ポイントは、話の内容を理解しようとして真剣に聞かないことです。

“共感”ではなく“処理”。これでOK。

あなたが共感しなくても、その場にいる他の誰かしらが共感しているはずです。

やりすごせる「逃げ道」を考えておく

結婚式だからって、“完璧ないいひとになろうとしないこと”“楽しもうとしないこと”。

目指すのは、「しんどい場面があっても、なんとかやり過ごせる自分」です。

席を外す理由を自分の中で用意しておく(お手洗い、電話がかかってきたフリをする、外の空気を吸うなど)

すべての会話に参加しなくていいと決めておく

こんな風に考えておくのも良いかもしれません。

もし妊活中と伝えるなら?

また、「妊活中と伝えるべきか」という点についてですが、
「全員に伝えるか・全く伝えないか」の二択ではなく、一人だけ、安心できる人に軽く共有しておくという方法もあります。

たとえば、

最近ちょっとデリケートな時期で、子どもの話題が続くとしんどくなるかもしれないんだ

と一言伝えておくだけでも、その人がさりげなく話題を変えてくれたり、フォローしてくれることがあります

最後に

結婚式は“祝う場”ではありますが、自分の心を削ってまで参加する場ではありません

もし次の式でどうしてもしんどい場合は、途中で席を外してもいいし「体調が優れない」と早めに帰るのも一つの選択です。

それはマナー違反ではなく、自分を守る行動です。

このメッセージが、少しでもお役に立ちますように。


<本記事の回答者>

戸田さやか

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー/がん・生殖医療専門心理士/ブリーフセラピストシニア

所属:株式会社ファミワン

「妊活や性の悩み、子育てや働き方のことまで、「誰に相談していいかわからない」テーマも歓迎しています。どんな内容でも大丈夫。安心してご相談ください。臨床心理学の確かな知識と技術を活かし、原因探しや悪者探しではなく、あなたにとってのゴールを発見するお手伝いをさせてください。」


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