高血圧と更年期の動悸が不安。うまく付き合っていくポイント【お悩み相談室】
今回は、更年期の始まりと高血圧の持病が重なり、動悸が起きるたびに血圧上昇が心配になる50代女性からのご相談です。薬でコントロールしていても、ストレスや睡眠不足が続く中で心臓や血管への負担が不安のようです。
更年期と高血圧の両方と向き合いながら、日々を少しでも安心して過ごすための工夫について、助産師がお答えします。
50代に入り、更年期の症状が出始めています。
もともと高血圧があり、動悸が起きると血圧がさらに上がっているようで不安です。
高血圧は薬でコントロールしているとはいえ、ストレスや睡眠不足も日常的にあるので、このまま心臓や血管に負担がかからないか心配です。
更年期と高血圧、両方とうまく付き合っていくために、どんな工夫ができるのでしょうか。
(50代、女性、ハンドルネーム:ジャズ好き、職種:主婦)
最初に
50代に入り、更年期特有の体調変化を感じ始める中で、もともとある高血圧のことが頭から離れず、動悸が出るたびに
「血圧がさらに上がっているのでは」
「このまま心臓や血管に負担がかかってしまうのでは」
と、不安が強くなっておられるのですね。
高血圧は薬でコントロールできているとはいえ、日々のストレスや睡眠不足が重なると、体調が揺らぎやすくなるのも無理ないと思います。
特に更年期は、これまでと同じ生活をしていても体の反応が変わり、「今まで大丈夫だったのに」と戸惑いが生まれやすい時期でもありますよね。
そして、先の見えない不調が続くと、「何か大きな病気につながるのでは」と心配になるという不安のループにはまっていく感じがするかもしれません。
その不安を抱えたまま毎日を過ごすのは、それだけで心身に負担がかかってしまいますよね。
「自分の体全体で変化している」と捉える
まずは、更年期と高血圧を「別々の問題」として切り離すのではなく、今のご自身の体の変化全体として捉えられると、少し気持ちが整理しやすくなるかもしれませんね。
動悸や血圧の変動が起きたときに、「危険なサインなのか、それとも更年期による一時的な反応なのか」を知っておけると、不安が必要以上に膨らむのを防ぎやすくなります。
また、「完璧にコントロールしよう」と頑張りすぎるよりも、体調が揺らぐ前提で、負担を減らす工夫を重ねていく、そんな関わり方ができると良いかもしれません。
更年期は「治す時期」というより、「付き合い方を調整していく時期」とも言えるかと思います。
ご自身の体の声に少し耳を傾けながら、安心できる材料を増やしていけるといいですね。
症状のポイントと受診のタイミング
更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が大きく変動します。
このホルモンは血管をしなやかに保つ働きがあるため、分泌が低下・不安定になることで、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
その結果、動悸、ほてり、血圧の一時的な上昇などが起こることがあります。
一方で、高血圧が薬でコントロールされている状態であれば、
動悸=すぐに心臓や血管に深刻な負担がかかっている
とは限りません。
更年期症状による一過性の反応であることも多く、症状の出方や持続時間を見ていくことが大切です。
睡眠不足や慢性的なストレスは、自律神経をさらに緊張させ、血圧や心拍数を上げやすくします。
そのため、「睡眠時間を確保しなければ」と気負うよりも、
就寝前にスマートフォンから離れる、深呼吸を意識するなど、
小さな緩和策を積み重ねることが現実的かもしれません。
・動悸が頻繁に続く
・胸の痛みや息苦しさを伴う
・血圧が明らかに高い状態が続く
などの場合には早めに医師へ相談し、必要に応じて検査や薬の調整を受けることも安心につながります。
最後に
更年期と高血圧が重なる時期は、どうしても「これ以上悪くならないように」と身構えてしまいがちかと思いますが、体は今の環境に適応しようとしている途中でもあると思います。
どうかご自身を追い込まず、気になることは一つずつ整理しながら、我慢しすぎずに、暮らしを整えたり、必要に応じて医療の力も借りながら、過ごしてみてくださいね。
公益社団法人 日本産婦人科学会
▶更年期障害について:https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
特定非営利活動団体 日本高血圧学会
▶高血圧の10のファクト:https://www.jpnsh.jp/10_facts.html
特定非営利活動団体 日本高血圧学会
▶血圧を適切に保つための 10のヒント:https://www.jpnsh.jp/topics/844.html
専門家がこたえます!お悩み募集中です
「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。



