50代で「キーン」と耳鳴り…これって疲れ?寝る前や朝方に続く理由は加齢性難聴?更年期と関係ありますか?【お悩み相談室】
今回は、静かな場所や就寝前、朝方に「キーン」という耳鳴りが続き、テレビの音の聞き取りにくさやストレスを感じている50代女性からのご相談です。
耳鳴り更年期の関係や、耳鼻咽喉科での診断の重要性、そしてセルフケアの大切さについて、保健師がお答えします。
最近、静かな場所にいると「キーン」と耳鳴りがすることが増えました。
最初は疲れかなと思っていたのですが、寝る前や朝方にも続くようになってきて心配しています。
テレビの音が聞き取りにくい日もあり、集中しているときにふいに鳴って驚いてくこともありストレスに感じています。
また、更年期世代の友人も耳鳴り症状があるようですが、私とは違って「ポコポコ」や「ジジー」と鳴るそうです。
耳鳴りの鳴り方で原因の違いがあったりするのでしょうか?
更年期と耳鳴りの関係や、日常でできるケア方法があれば知りたいです。
(50代、女性、ハンドルネーム:雨音符、職種:主婦)
最初に
雨音符さん ご相談ありがとうございます。
疲れのせいかな、と思っていた「キーン」という耳鳴りが続くようになり、聞こえにも支障をきたすようになってきたのですね。
同じように耳鳴り症状がある友人とは、聞こえる音が違い、更年期による症状なのかどうか、原因によって鳴り方が違うのか…と気になっておられるのですね。
今回は耳鳴りについてお伝えし、ご自分でできるケアを雨音符さんが生活の中に取り入れていただければと思います。
更年期と耳鳴りの関係は?
耳鳴りは、周囲に実際の音がないにも関わらず「音が聞こえる」と感じてしまう現象です。
キーン、ジー、ザー、ピーなど、聞こえる音は多種多様で、音の大きさや聞こえる頻度も人それぞれです。
慢性的に持続する耳鳴を感じている人は、人口の10~15%と言われており、ほとんどの場合が日常生活は問題なく送れていますが、
その内の約20%、人口の2~3%が臨床的に問題となる苦痛のある耳鳴りに悩んでいる、といわれています。
耳鳴りやめまいという症状は、更年期の女性にも少なからず認められますが、必ずしも女性ホルモンが低下するとめまいや耳鳴りが起こりやすくなる、というわけではありません。
耳鳴りがある方の80~90%は、何らかの難聴があることがわかっており、耳鳴りの多くは、難聴がきっかけとなる脳の活動変化により生じると考えられています。
年齢を重ねて加齢性難聴になると、高い周波数の音から順に聞き取りにくくなり、
脳に届く高い音の電気信号が少なくなると、高い周波数に対応する脳の神経活動が亢進し、「キーン」という高い音の耳鳴りを感じます。
また、難聴により聴力が低下すると周囲の音が聞こえにくくなり、より耳鳴りが自覚されやすくなります。
加齢性難聴以外にも特発性難聴やメニエール病、薬剤性難聴など、感音難聴をともなう難聴が原因で耳鳴りが起こりやすいことがわかっています。
まずは耳鼻咽喉科で正しい診断を
耳鳴りの原因の中には、治療が必要な耳鳴り、治療により軽快する耳鳴りがあります。
そのため、耳鳴りを感じた場合は、放置せず、耳鼻咽喉科を受診して診断を受けられることをお勧めします。
残念ながら慢性耳鳴に対して、100%効果がある、耳鳴りを消すことができる、という治療法はまだありませんが、つらく感じている耳鳴りが今よりも楽になることを目標に検査・治療を検討いただければと思います。
最後に
難聴以外にも、ストレスや不安・うつ状態などの心の状態や、不眠・疲れ・肩こり・身体の不調などにより耳鳴りを大きく感じることがありますので、これらの要因を軽減することも大切なセルフケアです。
十分な睡眠と休息をとり、脳とこころ・身体を休ませてあげること。
ストレスをため込まない、発散する、ご自分がリラックスできる時間を積極的に取る。
耳鳴りにご自分の注意が向きすぎないように運動や夢中になれる趣味などを見つける。など
ご自分を労わっていただくことを大切にしていただきたいと思います。
<参考文献、出典>
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
▶耳鳴りのこと、知っていますか?:https://owned.jibika.or.jp/miminari
一般社団法人 日本女性医学学会
▶「めまい 耳鳴り」:https://www.jmwh.jp/n-yokuaru2-meai.html
一般社団法人 日本女性心身医学会
▶女性の病気について「耳鳴り」:https://www.jspog.com/general/details_38.html
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