生理前のニキビや肌荒れがつらい…PMSとの向き合い方【お悩み相談室】

生理・PMS
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今回は、生理前の皮膚トラブルに悩まれている20代女性からのご相談です。規則正しい生活や食事改善、スキンケアを頑張っていらっしゃるようですが毎月ニキビができてしまうようです。

PMSとの付き合い方、そして皮膚トラブルについて助産師がお答えします。

生理前の皮膚トラブルに悩んでいます。生理1週間前から顔と背中にニキビができ、メイクで隠せないほどの肌トラブルで…周りにどう思われているか不安です。規則正しい生活や食事の改善、スキンケアを頑張っていますが、毎月肌荒れに悩まされています。仕事柄、お客様対応のときに肌荒れが気になって化粧ムラに悩んだり、ニキビ跡が毎月どんどん増えていくこともつらいです。PMSだから仕方ないのかもしれないけど仕方ないと思いたくなくて…いつ会っても肌トラブルがない人がうらやましいです。何か対策はあるのでしょうか。PMSの皮膚トラブルとの上手な付き合い方を教えてほしいです。

(20代、女性、ハンドルネーム:ひまわり、職種:金融・不動産)


皮膚トラブルに女性ホルモンが影響

ご相談いただき、ありがとうございます。

生理前の肌トラブルに悩まれているとのこと。接客されるお仕事柄、身だしなみを整える意識をお持ちの中で、思うようにコントロールできないことはつらいですよね。

しかし、規則正しい生活や食事の改善、スキンケアを既に頑張っておられるのは、素晴らしいと思います。

PMSと認識していらっしゃるので、ご自身の身体できちんと排卵が起こっているのだろうと思いますが、肌荒れが起こると、生理が毎月くることも良いようには思えないかもしれませんね。

女性ホルモンには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンがありますが、お肌や身体に様々な影響を及ぼします。卵胞ホルモンは生理後から排卵までの時期に増え、女性らしさやお肌の潤いやはりの状態を良くします。一方で、排卵後から生理前は黄体ホルモンが増え、妊娠した場合に備えて、身体に栄養や水分を溜め込もうと働き、身体がむくみやすくなったり、普段よりも便秘になりやすい方もいらっしゃいます

また、皮脂の分泌も活発になり、お肌が脂っぽくなって、部分的にニキビができたり、かさつきや炎症を起こしたり、敏感な状態になる場合もあります。お肌の状態・生理周期の時期に応じて、普段のスキンケアを変える方もおられますが、こちらはすでに取り組まれているでしょうか?

お肌が脂っぽいと感じると、こまめに皮脂を取り除こうとしがちで、逆にお肌が乾燥し、それを補おうと更に皮脂が分泌される、というインナードライになりますので、低刺激なものでしっかりと保湿してあげてください

 ニキビにも様々な種類があり一般皮膚科と美容皮膚科で治療方法が異なる

ニキビは、毛穴に皮脂が詰まって膨らんでいる状態の白ニキビ、毛穴に詰まった皮脂が酸化し黒く見える黒ニキビ、炎症が起こり赤く腫れている赤ニキビ、赤ニキビの炎症が悪化し、毛穴に膿が詰まっている黄ニキビの大きく4つにわかれます。化膿したニキビは、凸凹のあるニキビ跡になる可能性もあるので、赤ニキビと黄ニキビは早めに炎症を抑える必要があります。

皮膚科では、あなたのニキビの状況にあったお薬を処方してもらえます。病院を受診する必要がありますが、ご自身の状態に応じた治療をすることで、早く治すことや予防につながるでしょう。お薬としては、塗り薬や炎症がある場合は抗生物質の飲み薬などがあります。

また、皮膚科ではあくまで「治す」ことを目的としますが、美容皮膚科では肌質改善も視野にいれた美容目的の治療をおこなっています。ニキビ跡が増えないように、またできてしまったニキビ跡を目立たなくするように、という意味では、一般の皮膚科の治療でも繰り返しニキビができる場合は、美容皮膚科の受診も検討されたら良いかと思います。

ただ、美容皮膚科では、保険適応外、自費診療のものがありますので、同じ施術でも施設によって価格が異なることがあります。気になる病院がありましたら、どんな治療をやっているのか、また費用はいくらかかるのかなどを事前に調べてから受診された方が安心だと思います。

 生理前は自分を労わる期間に

生活の中で何がダメなのか、と改善点を探そうとされるかもしれませんが、すでに生活習慣や食事、スキンケアなど頑張っておられます。簡単にできることではないので、ご自分のためによく頑張っているご自身を褒めてあげてくださいね。

自分のための行動とはいえ、その行動が返ってご自分に我慢させてしまう場合もあると思います。生理前は、いつもよりも休息や睡眠をしっかりと取り入れ、リラックスすること、楽しめることをして、自分を労わる期間にしてあげてください。

実はニキビは尋常性ざ瘡という皮膚疾患のひとつです。ホルモンバランスの変化による症状は、セルフケアだけではコントロールが難しい場合もありますので、病院での治療も考えてみてはいかがでしょうか?今よりも症状が改善され、生理の周期を気にせず過ごすことができることを私も願っています。

回答者:助産師

小児科・産婦人科・泌尿器科での勤務経験から、生理やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、頻尿や尿漏れ、臓器脱など、その症状がご自分では問題があるものなのか判断し難い、また人に相談しにくいお悩みについて、あなたがどんなことで悩まれ、どうなりたいのかをしっかりとお聞きして、一緒に考えていきます。とても痛い、しんどい、とまでいかなくても、毎月もしくは毎日の『気になる』を緩和する方法を見つけ出せたらと思います。過去に生理やナプキンに関する調査研究をしており、皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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