顔も足もパンパンに…生理前むくみの正体とは?【お悩み相談室】

毎月やってくる生理前のむくみ症状に悩む20代女性からのご相談です。運動や食生活に気をつけていても改善せず、「体質なのかな?」「病気かも?」と不安になっているようです。
今回は、女性の体のリズムとやさしく向き合いながら、日常でできるむくみ対策を助産師がお伝えします。
生理前になると毎回ひどいむくみに悩まされます。特に足や顔がパンパンになってしまい、靴がきつく感じたり、朝起きた時に鏡を見るのが憂うつです。食生活や運動も気をつけているつもりなのですが、なかなか改善されません。これって体質なのでしょうか?それとも何か隠れた原因があるのか不安になります。同じように生理前や生理中にむくみに悩んでいる方がいれば、どのように対処しているのか教えていただきたいです。おすすめのケア方法や、日常生活で気をつけていることなどがあれば、ぜひアドバイスをお願いします。
(20代、女性、ハンドルネーム:らいむ、職種:営業)
最初に
毎月繰り返すむくみ…本当につらいですよね
生理前になると、足が重だるくなったり、顔がむくんで腫れぼったく感じたり…。
そんな不快な症状が毎月のように繰り返されると、鏡を見るのも気が重くなりますよね。
「体質なのかな?」「何かのサイン?」と不安になるのも当然です。
すでに食事や運動に気を配っているのに改善しないと、どうしたらいいのか分からなくなることもあると思います。でも、「体に何が起きているのか知りたい」と思う気持ちは、体との向き合い方を変える第一歩になります。
「むくみにくい体質」ってどんな状態でしょう?
むくみやすい時期があるなら、その逆に「むくみにくい体の状態」もあるかもしれません。
たとえば、
血液やリンパの流れがスムーズで、体の冷えが少ないとき。
ホルモンバランスが整っているとき。
そんな状態を目指せたら、毎月の不快感にも振り回されにくくなるかもしれませんね。
体の状態を記録したり、自分の生活パターンと照らし合わせて、「この時期は無理しない」と決めておくのも、心と体のバランスを保つためのひとつの方法です。
生理前のむくみと体のしくみ、やさしく整えるケア方法
生理前になると、体が水分をため込みやすくなるのは、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響によるものです(※)。
このホルモンは妊娠に備えて体内の環境を整える働きがありますが、その過程で水分が血管の外にしみ出しやすくなり、特に顔や足のむくみとして感じやすくなります。
また、この時期は自律神経のバランスも乱れやすく、血流が滞ったり、冷えやすくなったりすることで、さらにむくみやすくなります。
そこで日常でできる対策としては、
- 湯船にゆっくり浸かる(38〜40℃)
- 足元やお腹を冷やさないようにする
- 白湯や温かい食べ物を意識する
- カリウムの多い食品やたんぱく質をバランスよく摂る
- 軽めの運動やストレッチ、深呼吸でリラックスする
体を冷やさず、余分な水分をためこまないようにすることは、むくみ対策の基本です。
また、カフェインや甘いもののとりすぎにも注意が必要です。
利尿作用や血糖値の急上昇が体内のバランスを崩しやすくするため、ほどほどを意識しましょう。
さらに、心の状態も影響します。
ストレスが強いときほど体は緊張し、めぐりが悪くなります。
自律神経の安定のために、アロマや音楽、自然に触れる時間など、リラックスできる方法を生活に取り入れてみるのもよいですね。
無理なくできることから少しずつ取り入れて、自分の体がラクになる感覚をつかんでみてくださいね。
むくみがつらいときは「つらい」と素直に声に出してみることも大切です。
症状が強くて生活に支障がある場合は、婦人科で相談するのも一つの方法です。
漢方薬や体質に合った薬で対処できる場合もあるので、ひとりで抱え込まず、まずは医師に相談してみてくださいね。
最後に
誰かに相談したり、休むことを優先する日があってもいいのです。月に一度の揺らぎとうまくつきあうために、自分のペースで整えていけるといいですね。
<参考文献・出典>※以下の文献を参考にしています
大塚製薬 PMSラボ
▶体調管理のコツは月経前(黄体期)の過ごし方:https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/column/premenstrual.html
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