「生理を一生止めたい」と考えてしまいます。毎月の痛みや気分の落ち込みから解放される方法はあるのでしょうか?【助産師監修:お悩み相談室】

生理・PMS
公開日:
記事をシェア

今回は、毎月やってくる強い生理痛や吐き気、めまい、激しい気分の落ち込みに限界を感じ、「生理を一生止めたい」「あと何十年も続くと思うとつらい」と悩んでいる20代女性からのご相談です。
体に負担をかけずに生理と距離を置く具体的な方法を知りたいと願っていらっしゃいます。

生理のつらさや心の不調に寄り添うメンタルケアや、月経の回数を減らしたり、一時的にとめる治療法の医学的選択肢について、助産師がお答えします。

生理を一生止めたいです。
痛みだけじゃなく、吐き気やめまい、気分の落ち込みも重なって、何をするにもどこに行くのも嫌です。
「これがあと何十年も続くのか」と思うと、ただただつらいです。
子どもを作りたいとは思っていません。
体を壊さずに、生理と距離を置く方法があれば知りたいです。

(20代、女性、グレースケール:アネモネ、職種:その他)


最初に

ご相談ありがとうございます。

「生理一生止めたい」そう思われるほど、生理の度に強い痛みや吐き気、めまい、気分の落ち込みなどつらい症状を感じておられるのですね。
20代のアネモネさんにとっては、「これがあと何十年も続くのか」と考えると、気持ちが重くなるのも当然だと思います

今回は、生理と今よりも距離をおく方法についてお伝えし、今後どのようにするのが良いか考える機会になれば幸いです。

生理のつらさは我慢し続ける必要はない

まずお伝えしたいのは、生理によって日常生活が大きく制限されるほどのつらさを我慢し続ける必要はない、ということです。

日本では「生理だから仕方がない」、「女性なら誰でも我慢している」と思われがちですが、本来、生理痛や生理に伴う症状は、学校や仕事を休まなければならないほどつらいものが当たり前ではないのです。

強い痛みや吐き気、めまい、強い気分の落ち込みが毎月繰り返される場合は、月経困難症や子宮内膜症などの病気が隠れていることもあります。
また、生理に伴い心の不調が起こる場合は、月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)が関係している可能性もあります。
そのため、まずは婦人科で一度相談してみることをおすすめします

生理と距離を置く方法は?

いただいた中で「体を壊さずに、生理と距離を置く方法が知りたい」とありました。

実は医学的に月経の回数を減らしたり、一時的にとめる治療法があります。
代表的なものは低用量もしくは超低用量ピルの服用です。

ピルは避妊薬として知られていますが、現在では月経困難症や子宮内膜症の治療としても広く使用されています。
生理の回数を年に数回程度まで減らしたり、人によっては出血がほとんどなくなったり、排卵が抑制されることで生理痛が和らぐ方もいらっしゃいます。

他にも黄体ホルモンを放出する小さな器具を子宮内に挿入することで月経量を減らし生理痛を改善するものなどもあります。

もちろん、どの方法にもメリットと注意点があり、年齢や体質、持病の有無、喫煙歴、将来の妊娠希望などを考慮しながら、アネモネさんの症状の程度や状況に応じて医師と相談しながら治療方法を選んでいかれたら良いと思います

注意点と聞くと、「体に悪いのでは?」と心配される方も多くいらっしゃると思います。
しかし、現在では、医師の管理の下でホルモン療法を受け、月経回数を減らすことは、多くの方にとって安全性が確認されている治療法の1つです。

むしろ、毎月強い痛みや大量の出血、貧血、精神的な不調に苦しみながら過ごすことの方が、体にも心にも大きな負担になる場合があります。

気分の落ち込みが強く続く時は、相談をためらわないで

毎月つらい症状が繰り返されると、「また来る」「何もできなくなる」という予期不安が生まれます。
その不安が積み重なると、生理そのものが怖くなったり、『「これがあと何十年も続くのか」と思うと、ただただつらい』という言葉のようにご自分の体に対して絶望的な気持ちになったりすることがあります。

「生理を一生止めたい」という言葉には、生理そのものを嫌っているというより、「毎月苦しむ生活から・痛みから解放されたい」という切実な願いが込められていると感じました

もし気分の落ち込みが強く、
「何も楽しめない」
「学校や仕事へ行けない」
「消えてしまいたいと思うことがある」といった状態が続く場合には、
産婦人科だけでなく、心療内科や精神科、心理士への相談もためらわないでください

ホルモンの変化と心の健康は深く関係しており、適切な治療やカウンセリングによって気持ちが楽になることも少なくありません

最後に

女性の健康を考えるうえで大切なのは、「毎月生理があること」だけではなく、「その人が安心して生活できること」です。

妊娠を望まない今だからこそ、自分の身体や人生に合った月経との付き合い方を選ぶことも、健康を守るための大切な選択肢の一つです。
どうか、「我慢するしかない」と思い込まず、一度産婦人科で相談してみてください

生理のつらさを減らす方法は、以前よりずっと増えています。
アネモネさんが毎月の不安から少しでも解放され、自分らしい毎日を過ごせるようになることを、心から願っています。

<参考文献・出典>

公益社団法人 日本産科婦人科学会
▶月経前症候群・月経前不快気分障害に対する診断・治療指針:https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/PMS_PMDDshishin.pdf
▶月経前症候群(PMS):https://www.jsog.or.jp/citizen/5716/

この記事の回答者

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


専門家がこたえます!お悩み募集中です

「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。

毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。

記事をシェア
あなたのお悩みを募集中。

あわせて読みたい

トップ > 生理・PMS > 「生理を一生止めたい」と考えてしまいます。毎月の痛みや気分の落ち込みから解放される方法はあるのでしょうか?【助産師監修:お悩み相談室】